福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

一応むし歯は減ったけど

2011-01-05 | むし歯予防の話

日本歯科医師会会員に月に3回ペースで送ってくる「日歯広報」というタブロイド版の新聞があります。
年末号の記事に平成22年度の学校健診のむし歯に関する結果が掲載されていました。むし歯罹患率という治療終了歯も含めた、むし歯を有する者の割合があるのですが、ここ30年で3割以上改善というか減少が見られています。
12歳でのむし歯数は世界各国間の比較で使われる数値で、WHO(世界保健機構)も目標値を設けたりしています。昨年のデータは一人当たり1.29本で、昭和59年度の4.75本と比較するとかなり減ってきましたね。ただし、5~17歳の年齢ごとでみると、この年齢は最も少ない時期ですので、この数値だけで安心というわけではありません。5歳から9歳くらいまではむし歯率が増え続け、これは乳歯むし歯の増加が主で、それに6歳臼歯のむし歯が若干加算されるでしょう。11、12歳くらいになると乳歯の生え変わりが進んで一旦むし歯数は減りますが、12歳から17歳でまたまた、今度は永久歯のむし歯が増えて来ます。結局乳歯時代のピーク9歳と同じくらいの永久歯むし歯が17歳で見られるわけです。これ以降の統計は無いのですが、成人過ぎまでは増加するでしょう。17歳でむし歯率65%弱ですべて永久歯むし歯ですので、これは問題ですよね。それと、多分歯間のむし歯は健診で見つけるのは限界がありますので、実際は永久歯間のむし歯数はさらに多いでしょう。
そういうわけで、永久歯に関しては6歳過ぎに生えてくる6歳臼歯、その後暫くはOKなのですが、永久歯がすべて生え変わった後の中高生くらいでのむし歯発生リスクが高いわけです。この時期むし歯は12歳臼歯と歯間むしばです。
やはり中高生くらいで定期健診を続けて予防するのが重要なのですが、学校が忙しい時期でなかなか受診が難しいという現実はあります。









ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                           http://www.futatsuki-dental.com/

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