福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

歯みがき頑張れば虫歯にならない?

2007-10-17 | むし歯予防の話
当院ではむし歯予防に来院され、定期的にチェックや予防指導・処置を受けている患者さんが多数です。
健診して、予防の総論は私すなわち歯科医師が、各論は歯科衛生士がというように分担しているのですが、先日患者さんの保護者の方から「歯みがきをきちっとすれば虫歯にならないんですか」というような質問を歯科衛生士が受けていたようです。
その答えは残念ながら(?)「NO」です。
歯垢中のミュータンス菌を中心とするいわゆる「むし歯菌」がなければ歯を溶かすむし歯は発生しないはずですが、歯みがきでは歯垢は完全には除けません。代表的な場所が歯間と奥歯噛み合わせの深い溝の部分です。歯ブラシは形的に届きません。
歯みがきのみでむし歯予防ができる虫歯リスクの低い人はいますが、歯みがき頑張ってもむし歯が出来てしまう人が圧倒的に多いはずです。歯間はフロス、溝部分はシーラントなどの助け、そして場所に関わらず効果があるフッ素の力を借りるのが、歯磨きオタクにならない工夫です。
フッ素推進派の一部の人は、歯磨きの良否や回数とむし歯の多さとの明らかな関連を実証したデータはない(これは事実ですが、臨床的に実証できるような実験系をつくるのが困難と思われます)が、フッ素の使用とむし歯予防の関連が示されたデータは山ほどあるとか極論を言っているようです。
私は特別フッ素推進派というわけではありませんが、むし歯予防に対するフッ素の効果が大きいことは事実です。
むし歯に対するフッ素のような効果的グッズがないのが歯周病です。
では歯みがき頑張ったら歯周病にならないの? 
歯みがきは、むし歯予防効果よりも歯周病予防効果において意味があるとは思いますが、この答えも残念ながら「NO」です。
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