福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

虫歯リスクテスト

2012-05-11 | むし歯予防の話

虫歯リスクテストには数種類あるのですが、歴史も長く信頼性も高いカリオスタットという製品があります。歯を溶かす原因になる酸をつくる細菌の多い少ないを判別するものです。この検査は以前導入していたのですが、細菌培養に24時間または48時間かかるため、患者さんの来院時に説明ができないので不便がありました。
今回新たに導入したCAT21ファストという製品は、唾液中に出てくる虫歯原因菌を検出するものです。培養時間が20分と短くて済むので、実用性が高いというメリットありです。
カリオスタットは綿棒で歯垢をとって培養しますので乳幼児でも問題なくできますが、CAT21は唾液を一定量採らねばならないので、3歳以上位が対象になるのではないでしょうか。3歳弱で虫歯菌の感染は一旦終わりますので、その後の虫歯リスクを知るということで有意義ではないでしょうか。
では虫歯リスクが高かったらどうしようもないの? というと、そういうことではありません。歯磨き、フッ素、シーラント、フロスなど対抗策を講じればいいわけです。一方で、虫歯リスクが低いという結果が出たからといって安心しないように。虫歯菌がいないわけではありませんので、甘いもののダラダラ食べなどは要注意です。
随分前ですが、大学在籍時代に、1歳半と3歳児健診間の虫歯の増え方に関する要因を研究したことがあるのですが、虫歯増加で関連性が大きいものに、母親の虫歯リスク検査の結果が出てきました。その時代は単に関連ということでしたが、今振り返ってみると、母親から子どもへの虫歯菌の感染を実証していたわけです。






20分培養後の、色変化で虫歯リスクが判別できます。






ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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