乳歯列反対咬合の治療

乳歯の時期の歯並び噛み合わせ相談で一番多いのが反対咬合です。
乳歯が全部出揃うのが２歳半ばで、３歳過ぎになってやっと噛み合わせが安定すると思われます。奥歯が出揃って噛み合わせが上がることで下顎は後ろに行きやすくなりますので、それまでは経過観察です。もちろん何か治療しようとしても装置を使える年齢ではありませんし、日常何か行って改善が期待できるというものでもありません。
４歳くらいになると装置使用も可能ですので、最近流行り（？）のムーシールドも治療選択で登場するわけです。




この患者さんはまだ３歳ですが、おりこうで保護者の方の治療ご希望も強かったので、若干早めに治療開始しました。
このようにがっつり反対に噛みこんでいる患者さんは、かむ事による下顎前方誘導の要素も大きく、治療によって下顎が後退するという良い結果が期待できます。でも噛み合わせが深い場合、ムーシールド治療では長期必要な場合があるので、上の前歯を裏側から直接押し出す、リンガルアーチという装置を使用しました。ワイヤーでできた固定式の装置で２４時間付けておきますので、当然治療効率は良いわけです。





治療は、オーバーコレクションといって、上の前歯が若干出っ張り過ぎまで押し出します。そこまで約４か月。
さらに２か月そのままで保って、装置を終了します。上の写真はその時のもので、患者さんは４歳になっています。口角鈎といって口唇を広げる器具も使えるようになりました。上の前歯の位置は若干後戻りして下の前歯と良好に噛むようになります。
２～３か月後に来院してもらい経過確認の予定です。

前回のブログでもお分かりでしょうが、当院の矯正治療は成長発育期の患者さんを対象にしています。
名前は「こども歯科」ですが、矯正治療では中高生はもちろん、大学生以降もちらほら来院してます。矯正治療だけでなく虫歯や歯周病の予防でもこの時期は重要ですので、来院していただきたいと思っています。
例えば、「ふたつき小児歯科・矯正歯科クリニック」などとしたら、受付が電話応対の時に大変だろうな、と思って医院とかクリニックというのも省いて、名称を決めたいきさつがあります。



ふたつき子ども歯科　http://www3.coara.or.jp/~futam