マウスピース矯正装置と言っても、成人ではインビザラインとかクリアアライナーと呼ばれる、透明で基本昼夜ずっと装着するものが一般的です。
歯並びの不正が軽度な例に限られます。噛み合わせまではアプローチできないのが普通です。
成長期では歯並び+噛み合わせも改善できる装置があって、通常は就寝時が主でOKです。
そのような装置で効果的なのが、プレオルソ。歯並びもですが、噛み合わせを改善できるのが有難い装置です
この患者さんは噛み合わせが深く、出っ歯系で小学校中程です。
前歯が永久歯でそれより後ろは、6歳臼歯を除いて乳歯の年齢です。
出っ歯系で口呼吸のある患者さんには、タイプ1と言われる装置を適用します。
上の前歯の出っ張りや口呼吸傾向が強かったので、当院の一般的使用時期より早めにスタートしました。
コロナ禍の影響で1年ほど来院が途絶えていて心配しましたが、結果オーライでホッとしました。
噛み合わせが浅くなって、上の前歯の突出は改善。現状としては使用しっかりで、成功です。
ゴールとしては、全て永久歯に生え変わった時に、このような状況が安定していることです。
まだ、乳歯が生え変わっていない部位があります。
最終ゴールを考えると、多少の後戻りは想定内で、しばらく装置は中休みして、生え変わりがほぼ終了する少し前に再開が適切と考えています。
長期装着だと、患者さんが疲れてしまうこと、装置が劣化して効果が減少するのではというデメリットを考慮します。
矯正治療を考えるときには、どの時期に開始しても、永久歯が揃った時点でどうか?それ以降改善した状況を保つように考える、ということが必須です。
この患者さんの場合、現在の改善状態はとりあえずの通過点です。
ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam