下の写真のように、特に乳幼児で上の前歯間のスジ状のもの、上唇小帯が太くて下の方に付着していることがあります。
1歳6か月や3歳児健診では、「上唇小帯高位付着」としてチェックされることがあります。
この小帯は年齢とともに上に上がっていきます(実際は歯の基底部の歯槽骨が縦報告に成長します)。ずっとこのままですと、永久歯に生え変わって前歯間の隙間ができる、と言われていますが、実際にはそのような例は希です。
逆に言うと、むしろ上唇小帯が下に付着しているのは当たり前なので、むし歯になりやすい場所である上の前歯の外側、歯間の歯磨きに工夫が必要です。
先日、1歳前半の患者さんで、保護者の方が高位付着に気づいて医学部病院、歯学部病院に相談されましたが、処置の要否について明確な説明がされず当院に来院されました。
こちらで、10歳頃まで経過観察でOKであること、年齢とともに改善されることがほとんどである、ということを説明して安心されたようです。通常はまだ乳歯の時期に改善します。
このことは歯科医のなかでは常識と思っていましたが、一部の歯科医師そして医師では、まだ認識されていないようですね。
大丈夫なんです、ご心配なく、と言いたい。
ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam