熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

レクチャーコンサート

2006年06月05日 | コンサート

大学と地域社会のコミュニティー形成を目的とした無料チェロコンサート。
ありがたいことです!

前回のサロンコンサートで引き続き演奏会をなさると知って行きました。
日曜当日、誰でもWelcomeなので気が楽。
暑かったけどお天気もいいし…満員だったら引き返すつもりでフラッと。

J.S.バッハ :無伴奏チェロ組曲第1番ト長調
B.ブリテン :無伴奏チェロ組曲第3番
黛敏郎:「BUNRAKU」

なかなかアカデミックなレクチャー&コンサートでした。
バッハのサラバントの独特な3拍子、メヌエットの3拍子、この違いはとても重要事項なのですね。
サラバント踊りは悩ましいので禁止されてたそうですが、何が悩ましいのかわかりません。

ロストロポーヴィッチのためにブリテンが書いた無伴奏だそうですが、
3番4楽章(だった?)が「聖なる安息」(でしたか?)、
心にズシンと響く何とも悲しげな曲でした。大感動。

BUNRAKUは日本製のチェロの代表曲だそう。
とっても斬新で、三味線や掛け声みたいな表現が見事でした。

終わってロビーでチェリスト氏を拝見したり、ホールからの景色(↑写真)を眺めたり、その辺歩いてみたりしたら、ちょっと迷子になってしまった。

大学は広い。そしてめちゃくちゃ殺風景。
ウィーン在住のチェリスト氏もヨーロッパの大学との風格の差に驚かれたに違いない。
なのに、ホールのエントランスから海が見えて感激、と言って下さった。
なるほど、ウィーンには海がない!

昔、ここを卒業したけど、実に30年ぶりの訪問。
知らない建物ばかりになって、見下ろす街並みの風景もすっかり変わっていた。
某工場群の煙モクモクがなくなっているのはマル!

在学中から殺伐としたキャンパスが情けなかった。
団塊のお兄さんお姉さんが、暴れた後で尚更だった。

唯一、樹木が立派に成長して青々と茂っていた。
オ~ンブラマイフ~!です。
木立はありがたいよね。

駅周辺も見覚えがあるのは宗教施設のみ。
日本の街並みは短命で変化が激しい。
いくら震災があったとはいえ、面影がなさすぎ。
景観がよくなるのならいいけど、そうでもない。
大学にしろ、町にしろ建物が驚くほど増えたけど、少子化、人口減社会でどうなるのだろう。
山の斜面に無理して建っているマンション群とか、余ってきたら元の山にもどしてほしいわ。
あまりの変貌ぶりにショックを受けて帰ってきました。
せっかくいい音色を聴いて来たのにね。

折りしも、同日の新聞にウィーンの景観の話が出ていた。
建築家アドルフ・ロースのエピソードがおもしろかった。
(ガウディと同時代、そして対照的だわ)


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2 コメント

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そういう催しがあるのは、いいですねー (Clover)
2006-06-08 23:27:26
こんばんは! ご無沙汰しております。



レクチャーコンサートですか。解説付きというのは、良いですねー。



full-houseさんのおかげで、興味を持って調べてみたら、

いくつかの大学でバッハやヘンデルあたりの解説付きコンサート

をポツンポツンと開催していることに気づくことができました。

ありがとうございます。



ところで、写真の風景、

縁あって、この春は何度かこの場所の前を通ったり、中に入ったりの機会がありました。

(まったくもって奇遇です。)

この額縁のように遠くを見晴らせる空間の設計が素晴らしい!と感心していました。

でも、そうでしたか、眼下の風景はそんなに変わってしまっていたのですか。

確かに、あたらしい建築ばかりですねー。
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Cloverさんの名写真 (フルフルハウス)
2006-06-10 00:37:32


ホールに着いた時、Cloverさんが以前アップされていた美しくて迫力のある写真を思い出して、アッと叫びましたよ。

どこからの撮影か想像もつかず、ずっと気になっていたのです。



レンズのひずみも露なワタシの写真では現地のリアリティもありませんデス。



Cloverさんは国内外、広範囲にお忙しくされているのですね。

そんな中でも理路整然とレッスン記録を残され、愛読いたしております。

こちらこそ、学ばせていただき、感謝です。



ただ。。今は。。。

左の指が痛むので、ほとんど練習していません。

せめてコンサートでいい音を聴く機会をふやそうと心がけています。



探せば、ちらほらお得なコンサートがあるものですね。



チェロがきっかけで知らない所へ行けるのも、興味深いことですね!では
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