熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

オペラレクチャー・コンサート

2017年07月26日 | コンサート
大野和士さんのレクチャー・コンサートの2回目。

一回目から、な、なんと8年も経っていたのにはビックリ!
10年一昔じゃなくて、10年はつい先日!?のお年頃か。。。


その割には初回の細かい記憶は飛んでいますが(今回、同じ演目でも初耳に感じる忘却力!)
オペラの魅力とともに、大野さんの熱演やお話に惹き込まれ、鮮烈な印象が残っていました。


今回は、9名ものそうそうたるオペラ歌手の登場でコンサート部分が多く、
ハイライトシーンの連発で、見事なオペラ熱唱に圧倒されました。

幸せの絶頂と壊滅的な悲劇がオペラの見せ場なのですが、
それを表現する音形の解説が興味深かったです。
同じ音形をキーを上げながら繰り返すとクライマックスへ。
歌詞、音、指揮での連携盛り上げも。
その逆も。

ちょうどこの日の新聞に「音楽は…融通無碍にいろいろな方向に人を引っ張り込む力を持つ危険な存在である」(渡辺裕)ということばが出ていたのを思い出しました。
作曲等、いろんな操作で観客は感情を操られるという事実も知るべきなのでしょうね。(例 ナチスに利用された第九)
「昨今のような感動や怒りの大安売りの時代には、その効果を制御しうる醒めた知を鍛えねば」と、ありました。

う~ん、むずかしい。でも、元々醒めている方です私。


●演奏曲目
プッチーニ:《蝶々夫人》より
「夕暮れは迫り」(愛の二重唱)、「ある晴れた日に」、「友よ伝えて」(手紙の二重唱)
ドニゼッティ:《ルチア》より
「裏切られた父の眠る墓で」(愛の二重唱)、六重唱「誰が私の怒りを収められよう」、
「香炉はくゆり」(狂乱の場)
レオンカヴァッロ:《道化師》より
「大空を晴れやかに」(鳥の歌)「衣装をつけろ」「勇気を出せ!男といたな!」(第2幕フィナーレ)

@いずみホール


天神祭と重なって熱狂の人出と戦いながら、熱狂のオペラレクチャー・コンサートに行けて大満足。

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