まほろば日記

fujioの日常の出来事、記録等を思いつくままに書いた日記です

例会山行1日目 「山の辺の道」

2022-04-11 23:10:10 | 日常

令和4年4月9日
山の辺の道は我国の歴史が始まって以来、都のあつた明日香から奈良まで平坦地には3本の官道があったといわれていますが今は多くの家屋が建ち、その道の有り様は変わっています。さらにその上の道の東側の山際につけれた道は今もそのまま残されて「山の辺の道」と言われています。
私は40年前に初めてきましたがその姿は当時と変わっていません。大和には昔ながらの田園風景がそのまま残っています。誰もが幼い時にみたような景色、誰の胸にも残る日本の原風景、日本人の心のふるさと、原点と言えるものではないでしょうか。
神武天皇以来今年は皇紀2682年、皇位も125代、寺院、神社、数多くの古墳群、いずれも日本最古のものばかり、万葉歌碑も62基あります。
距離は約11キロ、早く歩けば4時間、各地を丁寧に見て歩けば1日あっても足りません。
私の判断で6時間程度の見どころを選択させていただき歩きました。

今回の参加者は12名(男性2名女性10名)。マイクロバス貸し切りで行いました。
週末の天気予報は気温は高めで25度くらい、晴れの見込みで快適な山行となりそうです。
私はリーダーであり、万一遅刻してもいけないので、福山には夜中に到着、福山オート観光の駐車場で仮眠しました。皆さんも予定より早く集合され、5時20分には出発、途中渋滞もなく三木サービスエリアで一度休憩しただけで予定より1時間も早く午前9時には出発地の石上神宮(いそのかみじんぐう)に到着しました。
石上神宮は日本最古の神社、大和豪族の物部氏の氏神様、朝廷の武器庫としての役目もありました。

(石上神宮の鶏、きれいですね。)
静寂な森を玉石を踏みしめ参道を歩いていると「コケコッコー、」と元気な鶏の鳴き声。今やこの神社の人気者となった長鳴き鶏,東天紅や烏骨鶏たちです。色鮮やかな羽の色の鶏たち40羽ほどが元気に駆け回っていました。この道沿いには門構えの格調高い家屋が多い。長い歴史の賜物でしょう。

(竹ノ内環濠集落に残るお濠、当時は周囲にめぐらされていたのでしょう。)
次の見どころは竹ノ内環濠集落。家屋が立て込んだ集落周囲に堀をめぐらし外敵から防衛されたのです。菜の花畑、いろいろな花の咲き乱れる道は歩いていても楽しい。年季の入った太い幹の果樹は柿木の果樹園。この辺りは刀根柿の産地です。道端の無人売店には100円で八朔やわけぎ等が並び、梅干を購入した人もありました。

今日は雲一つない快晴の天気、気温も予報を上回り28度、体も慣れていないので熱中症にならないよう、水分補給に要注意です。
長岳寺前のトレイルセンター、満開の桜の下で食事、ソメイヨシノはすでに散り始め、風が吹くごとに桜の花吹雪が舞う。今はナラノココノエサクラが満開で天を覆う。なんという絶景であろうか。奈良公園では遅咲きナラノヤエザクラが5月上旬まで楽しめるとのこと。
次は平成10年、黒塚古墳で大量に出土しは三角縁神獣鏡をみに展示館に立ち寄る。あの魏志倭人伝で邪馬台国の卑弥呼に送られたものかも古代のロマンを感じます。
満々と水をたたえる巨大な崇神天皇陵【10代)と景行天皇陵(12代)を見る。有名な日本武尊は景行天皇の皇子である。
日本国中九州から、東国まで天皇の命令により戦いに明け暮れ、最後は伊吹山の征討で病になり、都を目の前にした亀山市の能煩野(のぼの)で、大和望郷の歌「大和は国のまほろば たたなづく青垣 山ごもれるやまとし麗し」との辞世の句を残して亡くなりました。

次は私が最も見たい風景である。「景行天皇陵まで800⒨」の標識が建てられているが実際は天皇陵から少し下った曲がり角がです。角を曲がったとたん前面に三輪山の美しい三角形の山容が現れる。大和の人たちが毎日なれひたしんだ神様のお山、三輪山です。
そこには額田王が都が飛鳥から近江に遷すことになり,下向するとき、三輪山が見える最後の道の隈(曲が角)で詠んだ歌の碑が残されています。
  三輪山をしかも隠すか雲だにも 心あらなも隠さふべしや (万葉集1-18)
三輪山をもっと見ていたいのに、雲よ、心あるなら隠さないでください。もう少し見させてください。
「道の隈」 道を曲がるごとに、そのたびに何度も何度も振り帰りみるのが、愛する者への惜別の礼儀です。
この気持ちよくわかります。山でも経験したことがあります。かって上高地で冬のキャンプをしたとき、白銀に輝く穂高蓮峰の山々に感激、別れるのが惜しく、帰る時には何度も何度も道角を曲がるたびに振り帰り別れを惜しんだことがありました。
丁度ここには広場があり、ストレッチをして体を癒やし気合を入れなおしました。
桧原神社は元伊勢と称される伊勢神宮の元祖のような神社です。それを下った井寺池の堤に川端康成氏揮毫の「大和は国のまほろば」の歌碑があります。

その手前にはご当地歌手で有名な「水森かおり」さんの「大和路の恋」の立派な歌碑がありました。なんとボタンを押すとその歌声が流れてきます。満開の桜の下、いい声です。思わず聞きほれ情緒がありました、
ここまで来ればあと1時間ばかりでおしまい。余裕が出たところで玄賓庵(げんびんあん)のお庭を見物させて頂きました。ここには元は大神神社の大御神寺にあった重要文化財の不動明王座像が神仏分離で分けられここに鎮座されています。格子越しに拝見させていただきました。
次は薬の神様、ご神水の狭井神社に参拝、儀礼に則り、いつものように鳥居のところで入る時、帰る時にも一礼をして参拝しました。
最後は大神神社(おおみわじんじゃ)霊験あらたか、しっかりとした組織で大勢の人々守られているのでしょうね。掃除も行き届き、参道に落葉一枚落ちていません。
建物の立派なこと、立派な石灯篭が立ち並び協賛金の掲示を見ても何千万円がずらりと並び財政力が豊かなことがうかがわれます。
だから広い駐車場も無料です。
15時30分予定通り全員無事に完歩しました。
これで一件落着。
このコースでは我々のような団体やツアーの団体も4から5組出会いましたが個人や数人のグループが大部分で人並みの途切れることはなかった。
いつまでも変わることなく今の姿を残してほしいものです。
宿舎のみかさ荘の近くに有名なケーキ店「空気ケーキ」があります。
下見の時お土産に購入しようとしましたが賞味期限は2時間というので持ち帰りできませんでした。
この度サプライズでロールケーキ等を予約していたので立ち寄り、宿に着いた時、一服して食していただきました。
好評でした。生クリームが時間がかかると溶けて形が崩れるので賞味期間が2時間となったのではとのことでした。

すぐ隣は春日公園、美しい庭園を眺めながら、食事も豪華で奈良を堪能しました。
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