平成30年5月3日から5月6日
今年の連休登山は雪山の北アルプスではなく、日本百名山ではあるがちょっと低い2000m台の長野県の山に行きました。しかし予想に反しすばらしいことがたくさんあり充実した山行となりました。
①JR鉄道最高地点に行く。小海線の野辺山駅と清里駅の中間点の踏切が標高1375mの最高地点であり、その記念碑に立ち寄りました。
②山域の麓の川上村は日本一のレタス生産地です。あたり一面、白いビニールに覆われたレタス畑が広がっています。大型農業車両が道路を走り、外国人らしき人が大勢歩いておられ、町並みには多くの鯉幟が元気よく泳いでいる。子供が多いためでしょう。活気のある村でした。事実、川上村は日本一のレタス生産により高収入の豊かな村であり、かつ長寿健康村でした。かっては何もない寒村が戦後の駐留軍のレタス栽培の要請に応じてこのような豊かな村に大変身したのです。寒冷地でレタスの栽培に適し、大消費地の東京に3時間という地の利を生かした賜物です。
③金峰山の登山道は今まで登山した中で、心のこもった一番立派な登山道でした。お蔭で楽に歩けました。多額の費用が掛かる木道や擬木ではなく、普通の木材の階段や段木でしたが設置後の手入れがよく、維持管理が継続されている為でしょう。登山道整備の参考になりました。
④増冨ラジューム温泉は素晴らしい。この温泉は玉川、三朝温泉と同様な放射線温泉です。源泉掛け流しで25度、30度、35度、37度、42度のお風呂があり、長時間入浴すれば温泉効果抜群でしょう。時間があればもっと入浴していたかった。
⑤千曲川の源流に到達。島崎藤村の詩歌「小諸なる古城のほとり、雲白く・・・・」、昨年小諸城に行っただけに、「千曲川旅情の歌」の源流に到達し大河の最初の一滴を体験でき最高に幸せでした。
⑥金峰山周辺は「小川山エリア」と言われ「日本のヨセミテ」として有名。この辺りは異様な形をした巨大な岩峰が立ち並んでいる。道路にはボルダリングマットを背負う若者であふれています。中心地の「廻り目平キャンプ場」には林間に何百という色とりどりのテントやタープが設置され、活気に満ち溢れている。駐車場代は無料ですが1人1泊700円必要です。大抵2から3泊しますからすごい収入源です。ねさすがに「小川山」は評判通りのゲレンデでした。元気をもらいました。また来たいです。
5月4日 甲武信ヶ岳(2460m・日本百名山)
名前の由来は甲州、武州、信州の三国にまたがることに由来。この山の西側に降れば千曲川を経て日本海へ、、東側に降れば荒川、富士川となり太平洋に至る国境の山です。昨日15時に岩根山荘に宿泊。目の前に屋根岩のの岩峰が連なっています。ただしこちら側は武蔵野市の所有で岩登りは禁止され、反対側からしか登れないとのことでした。登山口は毛木平、標高1460m、、60台くらいの駐車場があります。午前6時15分に出発、気温は2度と寒く風もある。明日以降は暖かくらるとの予想だが今朝は寒い。下山したのは午後5時でした。歩数計によれば約3万歩とのこと。ルートは十文字峠を経由する尾根コースもありますが、時間がかかるので西沢をゆく千曲川源流遊歩道コースを選びました。この方が平坦な登山道で時間も短縮できるからです。とにかく水がきれいでした。川のせせらぎが途絶えるとすぐに水源標識がありすぐ其の下の沢が最初の一滴の場所でした。ここから尾根までが急登であり残雪が凍結していたのでアイゼンを使用したので快適に登れました。頂上からは素晴らしい360度の展望が楽しめました。登山者は若い人が多く我々のような高年齢者は居られませんでした。ですから追い越されてばかりでした。仕方ないですね。下山後は金峰山荘に移動しました。
5月5日 金峰山( 2595m・日本百名山)
金峰山は奥秩父連峰の盟主であり、古くは修験道の場で信仰の山です。遠くから見て目立つ山容ではないが頂上近くにある五丈岩という大岩が飛び出ているのが目印でしょう。信州側では「キンポウサン」、山梨側では「キンプサン」と呼ばれています。登山口の廻り目平キャンプ場はとにかく人も車も多くにぎやかで活気に満ち溢れていました。「日本のヨセミテ」と呼ばれるくらいですから当然でしょう。宿泊した金峰山荘は村営ながらサービスの良い山荘でした。夕食の時には30人余りしかおられませんでしたので大部分の人はテント泊なのでしょう。朝5時には食事したいので弁当にしましたがお湯を出していただいたり、食堂も使用させていただきました。出発は6時、下山したのは15時でした。万歩計では25000歩とのこと。金峰渓谷の林道を中ノ沢出会いまで歩き、そこから山道になります。最初に記したように細かい心遣いのよく整備された登山道で楽に歩けました。原生林の緑豊かな森と、清流、苔の美しい山でした。金峰山小屋からは岩海のような歩きづらい岩道でした。五丈岩を経由して山頂の岩峰に立ちました。ここも快晴で360度の展望が楽しめました。山荘からの急坂の下山道は凍結していたのでアイゼンを着用し楽に歩けました。下山後は今夜の宿である瑞牆山荘に向かいました。1時間あまりかかりましたが道路は予想外に整備されており17時には到着しました。
5月6日 瑞牆山( 2230m・日本百名山)
瑞牆山荘は山小屋並みのサービスの宿舎でした。寝間着もお茶のサービスもありません。お湯のサービスも朝5時にはいないので前夜受け取りました。弁当も食堂は使用できないので部屋で食べました。前2件の宿舎とは大きく違いました。5時18分に出発、下山したのは12時でした。万歩計では15000歩とのこと。気持ちの良い樹林帯を抜け1時間余りで富士見平小屋に到着。小屋の前には60張り余りのテントが並んでいる。気持ちの良いキャンプ場です。瑞牆山荘では10人しか宿泊客がいなかったのに・・・。ここに泊まる方が気分がよいですね。ここからいよいよ岩だらけの急登で鎖場や階段・梯子の道が続きます。桃太郎岩、大ヤスリなどの名物岩もあります。頂上も絶景でしたが一番印象に残るのは麓に広がる白い畑、レタス畑がスキー場のように見えます。さすが日本一の大生産地です。帰路には増富ラジューム温泉に立ち寄り汗を流しました。途中から雨となりました。行動中は好天に恵まれ多くの感動を得た山旅でした。今回気が付いたのは若者が多く年配者はほとんど見なかったこと。歩くスピードを上げること。高齢だから仕方ないかもしれないが若い人達のお荷物にならないようトレーニングを積んでまた挑戦したいものです。