令和3年3月10日
今日帰宅するとポストに分厚い封筒が届けられていました。中身は「加藤武三作品集」が入っていました。加藤武三さんが描かれた全作品80点余りの画文集です。
ちょうど1年前「加藤武三回顧展」が開催され、その時絵画を購入した人に寄贈されたものです。私は「錦秋」と題が付いた2号くらいの小さな作品を購入しましたが全作品が見れるとは本当に素晴らしいことです。早速に楽しみました。
氏は1973年(昭和48年)、61歳でなくなられています。なくなって48年を経てご子息の姉妹の方が発刊されています。父の業績を残したいという熱い思いが伝わってきます。
加藤武三といっても今は知る人はいないでしょう。私の20年余り前に活躍された方ですから私たちが氏を知る最後の世代といえるのではないでしょうか。
私が登山を始めた昭和38年ごろはガイドブックといえば氏が書かれた「赤い表紙の「広島をめぐる山と谷」しかありませんでした。この本を手に広島の山や谷を歩き回りました。いわば私の青春のバイブルでした。
恐羅漢山等芸北の山々に入るには戸河内から何時間もかけて内黒峠を越えなければなりません。この峠に立って芸北の山々を眺め、初めて玄関口に着き、いよいよ登山が始まるといった気分でした。この峠に加藤武三氏の追悼碑が建っています。今は車で簡単に越えられますが当時は大変でした。雪崩のため遭難した人もありました。広島に帰るため一晩中ラッセルして峠を越えたという話も聞きました。私も十方山で豪雪にため2日間も下山が遅れ、心配を掛けたことがありました。汗と涙の青春時代の思い出です。やさしい絵と思いも詰まった文章で青春時代の思い出に浸りましょう。
この作品集は150部限定という貴重なものです。購入を希望される方は下記までお問い合わせください。金額は3300円(送料込み)とのこと。
〒731-5136 広島市佐伯区楽々園4-1-12-902 加藤真理 電話080-1933-2822
前回の「加藤武三回顧展」のブログは2020年3月15日に記しています。
後に 広島山の会にお世話になり 創始者だと知り 改めてもっとお話を聞いておけば良かったと 残念に思いました
今はただ 山を眺めて 静かにしてます