まほろば日記

fujioの日常の出来事、記録等を思いつくままに書いた日記です

剣岳チンネ左稜線

2012-08-28 13:39:41 | 日常
平成24年8月22日から26日
剣岳の大岩壁、チンネはクライミングする岳人憧れの聖地であります。
左稜線はチンネの数々あるルートの中で一番長く13ピッチ、標高差500mあります。
昨年は雨天のため取り付き地点の確認にとどまりました。今年は天候、仲間にも恵まれ念願の登攀を果たすことができました。
一昨年八つ峰縦走の時、チンネを登攀するクライマーの雄姿にあこがれ今度はチンネを目標に毎週登攀訓練、ボッカ訓練を重ねてきました。
やっと夢が実現し感激でいっぱいです。
行程は 8月22日 広島・福山ーー呉羽パーキング(仮眠)
    8月23日 呉羽ーー立山IC--立山駅ーー室堂ーー剣沢ーー長次郎雪渓ーー熊の岩
    8月24日 熊の岩ーーチンネーー熊の岩
    8月25日 熊の岩ーー剣沢ーー剣御前ーー室堂ーー立山ーー入浴・食事ーー富山IC--福山
    8月26日 -ー広島 
先月の赤木沢遡行のとき呉羽PAは食事もでき大型車停車場が分離してあり仮眠には比較的静かで、屋根もありここが最適と決めていました。
今回は立山始発が平日のため1時間遅れの7時からでした。
天気は快晴、この期間中は天気も良く崩れる心配はありません。
荷物は20キロ弱、雷鳥沢から剣御前の上りがこたえます。剣沢テント場では軟弱にも今回はチンネ一本だからここにテントを張り軽装備で直行したほうが楽ではと迷いましたが、ここからだと3時間は余分に要し疲れた体でチンネに挑戦するようになるのもきついということで熊の岩まで行くことにする。
今年は雪は多いと聞いていましたが雪渓は小さいようです。八つ峰の1・2ルンゼ取り付き点もCフェースの取り付き点も雪渓はありませんでした。しかし一番懸念した大滝は雪に覆われて楽に通過できました。予定より早く午後4時には熊の岩に到着しCフェースなど6峰岩峰群を堪能しました。テントは我々を含め5張りのみ。5時過ぎにはチンネ登攀者が疲れ切った表情で降りてこられました。明日はいよいよ我々の番です。翌朝4時、途中で一緒になった岡山・鳥取組の2人と前後して出発。急峻な雪渓を上り、池ノ谷ガリを下り三の窓へ。誰もいない。我々2パーティーのみ。雪渓を横切り一番奥の左稜線取り付き点へ。今年は雪がなく基部まで露出している。岡山組が先行。我々はKーI組が先行、後にOー福原組が続く。K、O両名の上達者がおられるので登攀に不安はない。つるべ方式で交互にトップを代わり登攀する。天気も良く上るに従い視界が開ける。眼下に三の窓雪渓、森の中に池の平小屋、なつかしい仙人池ヒュッテが見える。日差しが強くかんかん照りで熱中症になりそう。みやすいところは支点がない。間違ったコースではないかと疑念もわくほど。しかし万一落ちれば命はないのだから緊張しながら登攀し、時には岩にスリングで支点を取り、万一に備える。上るのはたやすいが支点のセットに時間を要す。アルパインはスピードが一番大切といわれているのがよくわかります。長時間の登攀だからパンを食べるが喉が渇きうまく飲み込めない。このような時はセリー状の食べ物がよい。核心部は垂直のピークのように聳え立っている。私はラストを上ったが多くの支点があり安心して挑戦できました。トップの人は支点がありすぎ最後にはヌンチャクが不足しがちといわれていました。後半「グラリー」と動く岩もあり緊張する。難所を通過し、細いリッジを上ると広い場所に出た。チンネの頂点です。頂上のとがった岩峰に立つが足が震えてうまくたてません。みなで握手し登頂を祝う。ただちにクライムダウンで三の窓の頭のコルにおり、池ノ谷ガリには懸垂で降りる。急峻な長次郎雪渓は疲れており安全を期してガラ場を下り途中で雪渓に戻り、無事熊の岩に帰りました。
夕食のラーメンの美味しいこと。汁の塩味は抜群でした、こんなにおいしいとはね。疲れていたのでしょうね。翌朝は4時30分に撤収、下山しました。来た時より軽いはずなのにずいぶん重く感じました。しゃりばてなのでしょうか。剣沢テント場ではゆっくりと剣岳から八つ峰まで全部の眺めを堪能しました。
。剣御前小屋でうどんを食べエネルギー補給をして元気を盛りかえしました。今日は土曜日登山者の列が続きます。どの山小屋も予約なしでは宿泊できないとの張り紙がありました。今日はチンネも順番待ちのことでしょう。我々は平日貸切でゆっくり登攀でき幸運でした。信じられないでしょうが幸運と言えばバスターミナルに着いた途端雨になりました。
雨具を出さずに済みました。下山後は、いつもどうりの温泉に入り、いつもの焼肉屋でたらふく食べ思い出を持ち帰りました。本当に天候と仲間に恵まれたチンネ左稜線登攀でした.
(写真は核心部を登るKさん)
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烏帽子岩山 登山道整備ほぼ完了。

2012-08-14 12:35:51 | 日常
平成24年8月13日
烏帽子岩山は呉線沿線天応の町の後背に聳える標高400m余りの岩峰ですが中腹の岩場はロッククライミングの練習場として知られ、私もよく通っています。
駐車場から岩場の手前の樹林地帯の登山道が土砂の流失や登山者が歩くため荒廃していたので、数年前から段木を設置し土砂の流失を防ぐ工事をしてきました。
このたび最上部に雨水が登山道に流れ込まないように段木や排水路を設置しほぼ完了しました。全部で60箇所余り段木を設置しました。
最近では雨で流された土砂が段木にせき止められ、傷口を覆うように地表も保護されてきました。さらに段木をオーバーするような箇所が10箇所もありそこには段木を積み重ねましたので、平らになり、さらに歩きやすくなることでしょう。
以前は松食い虫等の倒木を使用していたので耐用年数も余り期待できませんでしたが最近では岩谷の観音さんの林業整備で切り出された樫の木の丸太を使用しているので長期間使用できるでしょう。
これも観音様のご威徳のおかげと感謝しています。
この登山道整備が山を、自然を守り、登山者の利便につながれば幸です。
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赤木沢(黒部源流)

2012-08-07 14:40:50 | 日常
平成24年7月27日(金)から30日(月)
赤木沢は日本一美しい沢と言われ、岳人憧れの渓流です。
我々も昨年計画していましたが長雨のため断念しました。
行程は7月27日 広島から福山・・呉羽PAで仮眠
   7月28日 呉羽PA-富山IC-小口川林道ー折立・・太郎平・・薬師沢小屋
   7月29日 薬師小屋・・赤木沢・・赤木岳・・太郎平小屋
   7月30日 太郎平小屋・・折立ー有峰林道ー亀谷温泉(入浴)-富山IC-福山ー広島
福山で仲間3人と合流、好天に感謝し北陸へ、呉羽PAは大型車と分離されており快適でした。
富山で降りると初めに小口川林道があり有峰に行っても変わらないだろうと進入したが大変な難路でした。
道幅も狭く急カーブの連続、おまけにアップダンも大きく、距離も9キロ余り長く車酔いしそうでした。
朝早いにもかかわらず駐車場は一杯で道の片側が駐車場となっていました。
登山道は比較的楽で展望を楽しみながらの快適な道でした。太郎平で展望を楽しみ薬師沢を下りました。
汗をかいたので沢に入浴(?)したが氷水のように冷たく30秒も入っておられない。泳ぎ等がある沢登りなら、われわれのこのような普通の装備では体が冷えて持たない。ウェットスーツが必携ということがわかりました。
赤木沢へは本流の右側を遡行しました。一部岩壁をトラバースするところがありました。水につかるのが嫌で難しいところがありこれから先が大変だと思い知らされましたが
水につかることをいとわなければ短時間で遡行することができました。
赤木沢の入り口、分岐点は一番美しいところと言われています。まさにその通りです。一面赤い岩があるので赤木沢と言われているのです。なめとか滝を越え大滝を含め3か所あまり高巻しました。我々は初めてなのでザイルとかハーネス、ギヤー等とはん用具をねんのため持参しましたが全く不要でした。これらの装備がなければ、軽くていかに快適であったことか・・・残念。まぁ初めてだから仕方ないか・・・
大滝を越え最初の分岐をすぎてからは本当に美しいなめ滝の連続でした。みな歓声を上げながら水しぶきの滝を上りました。明るく開けた本当に楽しい沢登りでした。
2番目の分岐を上ると流れも小さくなりお土産に源流の水を採取しもち帰りました。ここから稜線までは標高差400mあまり、草原が広がっています。花園ということでしたが今いち早いようでした。稜線直下には大量の雪渓が残っていました。今年は雪が多いようですね。太郎平小屋でゆっくりくつろぎ翌朝はラジオ体操をして下山しました。
天候にも恵まれ美しい沢を堪能した山行でした。
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