まほろば日記

fujioの日常の出来事、記録等を思いつくままに書いた日記です

最近の山岳遭難報道に思う。

2022-01-23 23:55:18 | 日常

(遭難事故を伝えるインターネットの記事)
令和4年1月23日
最近発生した山岳遭難に昨年末、12月28日の氷ノ山遭難事故や1月17日の八ヶ岳連峰天狗岳遭難事故があります。
報道される内容を見ても不十分でその原因がよくわからない。
私は遭難報道に接するとその原因はどこにあるのか自分なりに検証し、その対策を考え同じ失敗を起こさぬように、安全登山、事故防止に役立てております。
事故の原因の大部分は人間のミスです。やるべきことを実施しないため発生したものです。
いわば失敗例の典型のようなもので本人には不名誉なことばかりです。それが危険に遭遇した時の人間の赤裸々な行動ですから一層興味があります。
新型コロナウイルス感染の記事に多くの人材をとられ、このような遭難報道まで手が回らないのは理解できますが新聞の使命は遭難事故の事実だけではなく何故発生したか、真実は何か、よく状況を調査し、読者に分かるように報道すべきです。
その後のフォローがなく、深い内容でなければインターネット等の情報に比べ速効性に欠ける新聞としては存在意義がありません。
氷ノ山遭難事故。氷ノ山でよくある豪雪による道迷い事故ではないかと思いましたが、今はやりの冬キャンプ。25日に入山し26日に帰る予定でしたが帰ってこないので27日に捜索依頼が出されました。登山口から車で3キロあまりはいった場所でのキャンプ。仕事仲間5人(32歳、37歳、54歳、66歳、70歳)が参加したが豪雪のため難渋し下山が遅れた事故のようです。による
豪雪の怖さを知らなかったための無知による事故です。大雪警報も発令されていましたから降り始めた時点で中止し下山すべきでした。
付近のスキー場の記録によれば10センチ余りの積雪が一晩で120㎝もの豪雪ですから動けなくなったのは当然のことです。
豪雪のため5人が4台の車両に車中泊、一人が動けなくなったので、残して4人が下山したとのこと。4人は2日後に救助され、残った一人は7日後に車内で死亡しているのが発見されました。
4人が下山した時、亡くなった仲間はまだ生きていたのか不明です。生きていたのならなぜ一緒に下山しなかったのか。病気か、排気ガスによる酸欠か、燃料切れによる凍死か、死因も翌3日には判明するとのことでしたが今だ報道されていません。
だから原因も不明です。

(冬、雪に埋もれた黒百合ヒュッテ)
八ヶ岳連峰天狗岳遭難事故。天狗岳は北八ヶ岳山系の山で南八ヶ岳連峰に比べやさしく初心者向きの山と言われますが、この時期、天候が荒れれば難易度に相違はありません。
1月17日、午後7時30分頃、天狗岳山頂付近で「身動き出来なくなった。」と救助要請があつた。翌日、8時救助隊が山頂付近で3人を救助。うち女性(71歳)は意識不明で後で死亡が確認された。
(迅速な救助体制というべきかさすが山岳遭難の多い先進県です。逆に言えばそれほど時間を要しない容易な登山というべきなのではないか。それだけになぜ早く下山できなかったのか疑問が残る。)
報道によれば3人は佐賀市内の山岳会に所属する仲間で男性は84歳、71歳、女性は71歳のご高齢者。「16日に入山、17日は小屋泊まりの予定であったからテントは持参しなかった。当日は岩陰で風を避け、毛布をかぶり、励ましあって一夜を過ごした。」と記している。
この記事は山岳経験者の書いたものとは思われません。小屋泊まりでありテントは持参しなくてもツェルト(簡易テント)は持参するよね。毛布を持参していた。(?)冬山に毛布を持参する人などいませんよ。毛布とはツエルトのことではないのか。
1月12日、黒百合ヒュッテ(標高2400m)のブログでは「気温は日中はマイナス13度、朝はマイナス18度、積雪50から70㎝。本日は登山者ゼロ、天狗岳への登山道は風が強くわかりにくい。」と記してある。天狗岳山頂は2646⒨、気温はそれよりかなり低く、朝は晴れの予報だが夕方は吹雪とのことですから体感気温はマイナス20度以下でしょう。その極寒の中で高齢者がよく耐えて生き延びたものだと感心する。
山岳会のベテランの冬山登山経験者なら万一に備え雪洞を掘るスコップ,スノーソ等の用具は持参したのではないか。(雪洞の中は風もなく、氷点下以下にはならない。)何よりこの遅い時間まで何故山頂にいたのか。小屋泊まりならとっくに下山し、ここにいるはずがない。
私なら午後3時まで、遅くても4時には小屋に入ります。高齢で体力不足であればなぜ途中で引き返さなかったのか。小屋まで標高差は250⒨と近い。
生存者もおられるのだからこの辺りのことは取材して正確な記事にしていただきたいと思います。

蛇足ながら、遭難事故で大切なことは,現在地を知らせることです。119番に通報するとGPS機能によりわかるといわれていますがご自分のスマホから現在地の緯度、経度を知らせれば確実です。その方法を確認しておきましょう。
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