ブログに取り上げたかったけれど、他に書きたかったことがあったので取り上げそこなった数日前の新聞の記事の内、興味をそそられた”言葉”を幾つか。
1.国連担当記者による『「国際連合」意訳の謎』の記事が面白かった。「国際連合」は世界共通語だと頭から思っていて、何の疑問も感じなかったが、確かに原語「United Nations」をなぜ日本では「国際連合」としたのであろうか。国連取材に当っている朝日新聞NY支局員の疑問に「なるほど」と気が付いた。経緯はよく分からないが、直訳すれば「United Nations」は第二次大戦で戦っている敵である「連合国」になり、それは我慢ならないので、それまでの「国際連盟」に習い中立的な国際機関らしい語感の「国際連合」と訳したらしいという。因みに同じ第二次大戦敗戦国のドイツ、イタリアでは直訳通り「連合国」としているとのことだ。
2.読者投書欄の「戦争を語り継ぐ」というシリーズの中で、投書者の父親が日中戦争が始まった頃に「ぼんやりしている兄貴の財産を狙って、昔受けた恩も忘れた弟が仕掛けた兄弟げんかだ。何たって日本が悪い。」と言われたことを紹介していた。住職だったとのことで慧眼ではあるが、それを口に出来ない時代背景の中でのことだった。歴史的に見て日本は千数百年に亘って政治や文化などの面で中国を手本とし、あるいは影響を受けて来たことは否定しようがない。つまり、歴史的には中国は日本の兄貴分であり師匠とも言える。その兄は清朝時代の末期の衰退と混乱につけ入れられて欧米列強の餌食にされ、弟分である日本もつけ入ってケンカを売った・・・というわけだ。
3.サッカー王国ブラジルで折しもコンフェデ杯が開催されているさ中、「五輪(次回のリオデジャネイロ大会)やサッカーよりも生活」を訴えるデモが激化している。デモ参加者は低所得層よりむしろ中間層が多いと見られているそうだ。貧しい人が手厚く保護される一方、中流階級は「自分たちの税金を貧困層にばらまいている」という不満が募っているようなのだ。これを取り上げた『天声人語』では、金満と貧困についてこんな言い方を聞いたことがあると紹介していた。
「世の中には2種類の人がいる。食欲以上に宴会をこなす者と、食欲を満たす食事ができない者だ」
なるほど、世の中の人種はこの2つに分類されるのか。私はどちらにも当たらず、その間にあるのだけれども。
[今日の花]
ソバ(蕎麦:タデ科)の花 収穫期により夏ソバと秋ソバがあり、これは夏ソバの方
見事なノウゼンカズラ(凌霄花:ノウゼンカズラ科)
左:チダケサシ(乳茸刺:ユキノシタ科)=食用キノコのチチタケを刺して持ち帰ったという言われがある
中:ハグロソウ(葉黒草:キツネノマゴ科)=神代植物園で初めて見つけた
右:オオヤエクチナシ(大八重梔子:アカネ科)=これは道路の植え込みで咲いていたもの。いい香りを漂わせていた
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