最近、懐かしい映画や音楽の全集的なCD・DVD販売の新聞広告がやたら目につく。洋画や邦画の名作、童謡・唱歌や昭和のヒット歌謡、往年のビッグスターの洋楽などのセットで、確かにそれぞれ購買意欲がそそられる。
そんな中の一つ、エルビス・プレスリーやポール・アンカ、ニール・セダカ、パット・ブーンなど一世を風靡して日本でも大流行した洋楽のCD。収録されているタイトルや歌手名を見ると青春時代を思い起こさせる。日本人歌手によるカバー曲を含めて毎日のようにテレビやラジオで流れ、体の中に染み込んでいる感じだからだ。
ところで当時外国人歌手の中で私が最も好きだったのはハリー・ベラフォンテ。しかし、ハリーの曲を収録したCDセットはこれまでどういう訳か見当たらなかったのだが、先日の新聞の広告にそれがあった。『若き頃の青春のときめきを思い起こすあのS盤アワー』というキャッチコピーのCD10枚組全160曲のセットであった。「デーオ」の歌い出しで日本でも衝撃的なヒットとなった「バナナ・ボート」や「マチルダ」、「さらばジャマイカ」などが入っており、私の大好きだった「ダニー・ボーイ」もある。ただ買うにしては不要な曲が多すぎる。つまり無用の長物になりかねないのだ。
それは別にして、ハリーが来日した時の公演で歌った「さくら」は震えるほどの感動を覚えた。日本のこの歌でこれほど胸を揺さぶられたことは後にも先にもない。同じ黒人のルイ・アーム・ストロングとはまた違うジャマイカ系人のカリビアン・ハスキー(私が勝手に名付けた音質)のなせるワザなのかもしれない。ハリーが私の中でエルビスやポール・アンカなどを超える由縁なのである。
今長野の善光寺での騒動をマスコミが報じている。見出しには「セクハラ」とか「不当人事」「貫主の辞任要求」などの字が躍っている。私は今回初めて知ったのだが、「善光寺参り」で有名なこの名刹は天台宗の「大勧進」と浄土宗の「大本願」の二つの組織が共同運営しているのだそうだ。
騒動は天台宗大勧進のトップであるK貫主にまつわるもので、2人の女子職員が「セクハラを受けた」と訴えたのに対し、2人に不当な人事異動を行ったり差別的発言をしたという。本人は否定しているが、一門の代表住職や信徒総代がそれぞれ貫主に辞任を要求したとのことで、セクハラだの不当人事だのお坊さんの世界も生臭いものである。”同じ屋根の下”にいるもう片方の浄土宗側はこの騒動をどう見ているのだろうか興味のあるところだ。
参院選挙は投票まであと10日。政府・与党が憲法改正問題を争点にすることを逃げているためどうも盛り上がりに欠ける気がする。一方では舛添知事の辞職を受けた都知事選で候補者選びが混迷している。下馬評にはいろいろ上がっていたが、野党側の切り札と目された民進党の連坊氏が国政に専念したいと固辞、与党側は総務事務次官を退官したばかりの桜井俊氏に焦点を絞っているが今のところ色よい返事がない。
そんなところに昨日自民党の小池百合子氏が突然名乗りを挙げた。あくまで「自民党議員として」と言うが、党関係者は一様に寝耳に水らしい。マスコミは立候補の真意や自民党の対応や如何に?と騒いでいる。私は『一時は初の女性首相候補最有力と言われた小池氏も最近は野田聖子氏や高市早苗氏、稲田朋美氏などの後塵を拝しているので、ここは初の女性都知事としてスポットライトを浴びよう』という思惑ではないかと思うのだが・・・。
”桜井パパ”の方は、万が一敗れたら人気者の息子やグループの「嵐」の名に傷がつくと考えると出られないのではないか。でも政治の世界は一寸先が闇、明日にも行方が見えて来るかもしれない。