社会現象にもなっていた人気テレビドラマが先週相次いで終了した。
その一つTBSの「半沢直樹」は堺雅人演じる主人公が大银行の中で相次ぐ理不尽に立ち向い、「倍返しだ!」(後に「10倍返しにエスカレート)と啖呵を切って敵役をやっつけ、視聴者の溜飲を下げるというドラマ。堺雅人の独特な目力も話題の一つになった。その最終回は取締役会の満座の中で、敵役の常務を完膚なきまでに論破して土下座させるという展開になったが、この場面は視聴者には”溜飲”を通り過ごして「私恨晴らしではないかと」と思わせるほどのシーンであった。そして、それを受ける形で常務が平取締に降格するものの行内にとどまり、一方の半沢は飛び級の出世どころか子会社へ出向(=左遷)という含みを残した暗転の結末になった。この最終回は視聴率42%という、民放のドラマで史上最高だったとか。
もう一つはNHKの朝ドラこと連続テレビ小説の「あまちゃん」。毎週のテレビ視聴率ランキングで常に20%台を維持してトップまたは「半沢直樹」に次ぐ数字を挙げていた。また週刊誌の広告で「あまちゃん」の見出しや「北の海女」の鉢巻きをしたヒロインの写真を見ない週はなかった。私も番組は時々しか見られなかったが、ヒロイン役の能年玲奈さんのファンになったことを2度ほどブログに書いた。エンディングとなる最終週は頑張ってほとんど見たが、アキちゃんこと玲奈さんの弾ける笑顔に加え、小泉今日子や薬師丸ひろ子などの贅沢な出演者、宮本信子、渡辺えりなどの脇役陣のキャストを見てこれで退屈するなんていうことは考えられないとも思う。今まで見たこともなかったユイちゃんこと橋本愛もドラマに花を添えていた。
オープニングの軽快な音楽に乗って、晴れやかな一日のスタートを切った主婦は数え切れなかったことであろう。
大相撲秋場所は白鵬の4場所連続、通算27回目の優勝で幕を閉じた。他の1横綱4大関が束になっても白鵬1人に対して成す術もない。私は前からクンロク大関の不甲斐なさを嘆いているが、相変わらずの体である。一方、体力・精神力もピークを越したといわれる白鵬だがそんな連中の追随を許さず、取組みを観ていても相撲の格が違う。
こうした大相撲に期待の新星が現れた。秋場所新入幕で注目された遠藤聖大である。今年3月の新弟子検査で相撲界に入ったばかり。幕下付け出しでデビュー後3場所で入幕し、シコ名も本名でまだ大銀杏の髷も結えない新人だ。しかし、土俵に上がると取り口も所作も堂々としている。終盤ケガで欠場してしまったのが残念だが、12日までで9勝を挙げた。アマチュア相撲で実績があると言うものの、野球などと違ってアマとプロの実力差が大きい相撲の世界での話だ。来場所以降楽しみである。
[今日の花と実]
タヌキマメ(狸豆:マメ科) ノリウツギ(糊空木:ユキノシタ科)
ザクロ(石榴:ザクロ科)の実 ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)の実