2月4日開催の北京冬季オリンピックも開会間近となり、選手団長の高木美保選手ら日本選手も続々と北京入りしている。北京では空港での入国から始まって、昨年の東京五輪の時よりさらに厳しいコロナ感染厳戒態勢が伝わって来る。報道陣の取材もままならないことだろうが、そんな中で少しずつ様子が伝わって来ている。空港で目にする職員は皆、全身白づくめの防護服に身を固めて入国手続き等に当たっている。昔観たパニック映画「カサンドラクロス」の一場面(病原菌に汚染された列車車内に防護服で身を固めた特殊部隊が入って来る)を思い出す。
選手及び関係者はバブルという外部と遮断された閉鎖区域で過ごし外出が制限されることは東京五輪と同様だが、東京より厳しいのではと想像される。
選手村の食堂の人手を要しない食事の給仕のシステムには目を見張った。できた料理が天井からテーブルに降りてくる、なんて未来都市の光景みたいである。
またスキーの競技場では積雪が少なく、ほとんど人工雪で補っているという。14年前の北京夏季五輪の時には、雨の核となる粒子を郊外の空に撒いて人工雨を降らし、北京市の晴れを誘引したと聞いている。
その夏季五輪直後に日本語のボランティア教師として滞在し思い出多い北京。その後も度々訪れているが、コロナ感染禍で2年半行っていない。現在の街の様子をカメラ越しでいいから見たいものである。
旧聞になるが先週23日に行われた競泳の「北島康介杯」最終日に池江選手が女子50m自由形の予選をバタフライで泳ぎ、全体2位で決勝に進出したことが話題になった。その後の決勝ではクロールで泳いで優勝したが、地方の大会などでは自由形種目をクロール以外の泳法で泳ぐことはよくあるうものの、一線級の競技会では珍しいことだ。この大会で池江選手は100mバタフライにもエントリーしていたが、疲労を考えて棄権したため、バタフライの”練習台”として泳いだらしい。
さすがに決勝ではクロールで泳いで優勝、バタフライの実力をも見せつけて「さすが池江選手」というところだが、「他の選手の体面も考えろ。クロールで泳いで負けた選手はメンツ丸つぶれではないか」との声も上がっているそうである。勝負の世界とはいえ、そんな深い配慮も必要なのかと思った。