私は季節の花を友として散歩を楽しんでいるが、鉢植え盆栽、花壇などには余り興味が湧かない。しかし、現在神代植物園での展示会「春の生け花」を覗いたらその美しい「花」の造形にうっとりさせられた。今回はその特集、卓越の造形美をご覧いただきたい。
迂闊であった。ヤエザクラ(八重桜)と華麗さを競っていた神代植物園のハナモモ(花桃)がすっかり散ってしまった。 先週ヤエザクラをブログに取り上げたが、その時ハナモモも花盛りであった。ハナモモの写真は次でいいや、と思っていたら何のことはないタイミングを逸して下のように寂しい姿になっていた。しかし、咲き残っている花をみればやはり美しい姿をとどめている。
因みにハナモモ(花桃)とは果実用ではなく、花の鑑賞用の園芸種を呼ぶのだそうだ。
辛うじて名残り咲きの紅・白のハナモモ
近づいてよく見ればまだ美しい姿をとどめていた
一方ハナミズキ(花水木)は今や街に公園に花盛りである。かつてサクラの木をアメリカに贈った答礼として日本に贈られたのがハナミズキであった、というのが通説になっていることはお馴染みである。
前号の続きになります。路傍に草むらに、お馴染みのあるいは名も知らぬ花々が散歩の目を癒してくれます。
ケマルバスミレ(毛丸葉菫:スミレ科) お馴染みタンポポ(蒲公英:キク科)
草むらの象徴、ヤエムグラ(八重葎:アカネ科) ハルジオン(春紫苑:キク科)
ヤマブキソウ(山吹草:ケシ科)の群落とクローズアップ
セリバヒエンソウ(芹葉飛燕草:キンポウゲ科) キジムシロ(雉莚:バラ科)
おまけ=八重桜などで華やぎが続く井之頭公園のジブリ裏広場
一昨日の前号では「日中でも12~3度と、冬に逆戻りのような気温であった」と綴ったが、一転今日は東京でも日中24度、西日本各地では真夏日(最高気温が25度以上)を記録する陽気であった。やっとのことで春本番を迎えても、”うららかな”日々とはいかず、何かおかしな気候の変動である。
さて、本日のタイトルは「春の草花」としたが、この時季に咲く草花はとても紹介し切れるものではなく、カメラに納まったものをこれからも順次載せていくこととしたい。
まず左下はタチツボスミレ(立坪菫:シミレ科)、右下はホトケノザ(仏の座)に間違えられやすいヒメオドリコソウ(姫踊子草)である。
続いてはジロボウエンゴサク(次郎坊延胡策:ケマンソウ科)とニリンソウ(二輪草:キンポウゲ科)
左下はニリンソウと対を成すイチリンソウ(一輪草:キンポウゲ科)、右はヒトリシズカ(一人静:センリョウ科)。両者は花や葉の形は全く似ていないが、名前のイメージが似ていて混同されやすい。
次がシャガ(射干:アヤメ科)とムラサキケマン(紫華鬘)。シャガは別名胡蝶花とも呼ばれる。ムラサキケマンはケマンソウ科とされたり、ケシ科に分類されることがある。
最後はハナニラ(花韮)。別名西洋甘菜とも言われユリ科ないしヒガンバナ科に分類される。
今日は日中でも12~3度と、冬に逆戻りのような気温であった。しかし季節は逆戻りせず、私の散歩道では春から初夏にかけての花々が咲き乱れている。この時期私は季節を追って花暦を便りするというより、季節に追われているというのが実感である。まあ、日常の散歩のスナップで拾える光景を拾って行くことにしよう。
まずはヤマブキ(山吹)。
下の写真左は満開のヤマブキ、中は文字通り山吹色(黄金色)の花、そして井之頭池の水面(みずも)に姿を映すヤマブキ 。道端にはよく見られるヤマブキだが、水辺では余り見かけない。
同じヤマブキでも、上左はシロヤマブキ(白山吹)、右がヤエヤマブキ(八重山吹)
こちらも見事な満開のザイフリボク(采振り木)、別名シデザクラとも言い、バラ科の高木である。写真右のように花弁が昔の戦(いくさ)で大将が振る采配に似ていることからその名がつけられた。
ミツバツツジ(三つ葉躑躅) クロフネツツジ(黒船躑躅)
下はもう咲きだしたシャクナゲ(石楠花)。実に色鮮やか、うっとりする美しさである。