フォレスタの散歩道(パート4へ) 東日本大震災の20日前、2011年2月にスタートしたこのブログも1000回を超えた

概ね2~3日毎の更新、1回に3題の記事をめどとして来たが、以後間隔や記事の数などに捉われずに更新することとしたい。

新聞記事の賄賂事案に驚く/中国で突貫工事中のワクチン工場は私がかつて滞在した地区

2021-06-29 18:33:43 | 日記

今朝(29日)の朝日新聞社会面には2件の賄賂に関する記事が並んでいた。一つは吉川(元)農林水産大臣が大手の鶏卵会社から賄賂を受け取っていたというものである。贈賄側の鶏卵A社の(前)代表が被告になっている公判で(前)代表は500万円の贈賄を認めたという記事だ。家畜の衛生向上を図るという国際機関の理念に反対して日本の鶏卵業界の利益を守るように農水大臣に要請するための金であったと。
勿論吉川(元)大臣はシラを切っている。この件とは別にA社(前)代表は延べ11回、合計1300万円を(元)大臣に渡した疑いもあるという。ここでカッコ書きしているのは、あくまで当時はその職にあったことを私が強調したいためであるが、民間業者と政治家の間にはその程度の贈収賄はザラにあることだろうと、国民はみんな思っている。

ところが2つ目の事案には驚く。日本を代表する大手のゼネコンK社の(元)営業部長が下請け業者から受け取った「謝礼金」の内2億2千万円の所得を申告せず、8300万円を脱税したとして検察から告発されたというものである。部長クラスが下請け業者から何億円もの裏金を受け取っていただけでなく、キャバクラで1回当り百万円を超える豪遊をしていたことも載っている。その”豪遊”の姿として「1本数十万円のワインを次々注文し・・・」と書かれてある。いやあ凄じいねえ。下請けからこれだけ貢がせるゼネコンというのはどれだけ儲けるものだろうか。しかも、これはほとんど公共事業のようなのだ。国民の税金が形を変えてゼネコン幹部の豪遊に使われているわけなんだな。


これもまた購読紙の記事から。一面トップに、これから連載する『中国共産党100年』という特集の第一回目を載せている。中国共産党の結党100年の式典を控えて、コロナ・ワクチン工場の造成が不眠不休の工事で記念式典に間に合わせるという。一党独裁・中央集権政治の成功を世界にアピールする狙いのようだ。「こうした中国の誇る”成功”は、多くの犠牲や忍耐の上に成り立っている」ことを今後の特集記事で明かして行くようであるが、それはともかく今回記事のワクチン工場は北京市郊外の経済開発区で建設されているとあった。
なんと、私が最初に中国で日本語教師を務めて滞在した地区である。日本語教師を務めたのは2008年。北京オリンピックのあった年で、直近では2年前に訪ねているがもう緑地空間は余りないほど都市化している。コロナ感染がなければ今年6月に行く予定にしていたところだった。
私は中国で新幹線や都市道路がすさまじい速さで造成されるのを目にしているが、それに比べれば人家の立ち退きも何もない(騒音や粉塵などお構いなしの)工場建設はたやすいことである。 

写真は2008年滞在時の北京経済開発区の様子。左から日本語教師を務めた学校、学校の窓から眺めた新興のマンション群、住宅地区の区画された道路(街路樹の白色は冬の到来に備えて虫除け剤を塗布したもの)

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後がなくなる東京五輪開催ー入国選手のコロナ感染、ワクチン接種の一時抑制、漏れて来た天の声

2021-06-27 09:43:14 | 日記

   7月23日開会の東京五輪までもう1カ月を切った中で、開催都市東京のコロナ感染者が完全にリバウンド状態にある。毎日発表される地域ごとの新規感染者数だが、東京都は前週を超える日がもう1週間以上続いている。何回も緊急事態宣言を発し、少し感染者数が減るとその宣言を解除して来たがもう日がない。これから各国選手団や五輪関係者が何万人と続々入国して来る。それら外国人が日本のコロナ状況に大いなる不安を抱いてやって来るなんて、失礼この上ない。

    一方来日者によるウィルス持ち込みは如何ばかりになるのだろうか。その先がけとなるようなウガンダの選手団のコロナウィルス感染である。たった9人の中から2人もの感染者である。これから何万人も入国したら一体どうなるのだろうか。
   それより寧ろ日本国内の”民族の大移動”や競技場に観戦者を1万人も入れてどうなるのだろうか。

   菅総理の見当違いで手遅れとなったワクチン接種が遅ればせながら本格化したところで、ワクチンの数量確保に齟齬を来したと河野担当大臣が謝罪した。また五輪会場の本丸東京の小池都知事が過労で休養が必要と報じられた。
   そして「天の声」が漏れて来た。「天皇陛下がご心配されていると推察される」と宮内庁長官がコメントを出したのである。首相周辺では長官の「個人の推察」であり、ネグレクトする方針だが、宮内庁長官が天皇陛下のご意思に反することを絶対に口にすることはない。
   固より天皇が政治に関与することはあってはならないことだが、国民に寄り添う心情の吐露というものはあり得ることだろうと思う。

    私個人は東京五輪開催を望むものだが、いよいよ後がなくなって来たと思う。

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知名人の訃報が続く/赤木ファイルは原状で開示された?

2021-06-24 23:24:24 | 日記

   このところ知名人の訃報が続いている。
   中でも立花隆氏の逝去が惜しまれる。”知の巨人”とも称され、権勢並ぶ者が無かった田中角栄を総理大臣の座から引きずり落とした鋭い考察と精力的な取材力は他に比類がなく、高く称賛されている。最近はその名が余りメディアに出なくなったが、闘病されていた由である。
   この人が健在なら安倍晋三前総理の疑惑の構造が天下白日の下に曝されたのではないかと思う。 今更ながら残念である

   訃報は音楽で名を成した方々に多かった。小林亜星さんは誰もが口ずさむようなコマーシャル・ソングを実に多く残したし、ホームドラマでもその風貌で個性ある役を演じて大人気を博した。
   原信夫さんは自らのサックス奏者としてだけでなく、シャープス&フラッツのリーダーとしてNHKの紅白をはじめとする伴奏で広く知られている。私も時たまカラオケで歌うことがある美空ひばりのヒット曲「真っ赤な太陽」の作曲者であることは訃報記事で初めて知った次第である。
   鬼籍に入られた音楽関係者の中で、私には一番名残りがあるのは寺内タケシさんだ。大学に入学した頃からエレキギター・ブームが起こり、そのムーブメントの中心にずっと座って「エレキの神様」と崇められた。神様であり、帝王であり伝説だった。テケテケテケテケ・・・でおなじみの「ダイヤモンドヘッド」や「キャラバン」等の演奏テクニックは勿論、ブームが去った後でも「津軽じょんがら」などの民謡や「運命」などのクラシック曲をエレキで表現した人だった。



    話変わって隠ぺいされ続けて来た「赤木ファイル」が遂に開示された。近畿財務局職員の赤木俊夫さんが一命を賭して、森友学園への国有地払い下げ価格を巡る不正を記録に残したもので、当時の安倍総理夫妻や佐川宣寿元理財局長をはじめとする財務官僚の疑惑が綴られている(はず)ものである。残された奥さんの返却や開示請求の必死の訴えにも関わらず、「そんなものは無い」と隠ぺいされ続けて来た。漸くようやく黒塗り箇所付きの518ページが開示されたわけだが、果たしてそれで全部なのか、また黒塗りはどういう意味をもつのか、当事者にはそれらを明らかにする義務と責任があろうと思うのだが。
   先頭に書いたように、立花隆さんが健在なら解き明かしてくれるのでは・・と思うのは私だけであろうか。

 

 

 

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ジビエ(2):山間部でシシ肉のご馳走の思い出/どこまで続く大谷選手の胸のすく活躍

2021-06-20 22:51:01 | 日記

    前々号のブログでジビエについて書いてみたが、その続き。
    ジビエの中でもイノシシとシカは「九州に勤務時代は日常的に食べた」と書いたのだが、常食にしていたわけでもない。当時は「ジビエ」なんていう観念はなく、またシシ鍋や馬刺しを出す飲食店は幾らでもあった。シシ肉とシカ肉はシーズンになると工場の従業員がよく持って来てくれた。因みにイノシシとシカの狩猟期は地方によって多少異なるが概ね11月から翌年3月までの間である。
    シカは草食動物で肉は柔らかくて臭みもない。自分で刺身にして食べたが、イノシシは川ガニを食べたりするので寄生虫のジストマを持っている危険があり、まず刺身にすることはない。熱が通る鍋物が無難なのである。
     そのシシ肉だが1頭を使っていろいろな料理をご馳走になったことがある。パルプ原料として国内外の木材チップの買い付けの仕事をしていた時、九州の工場にほど近い山間の集落から相談があった。集落の共有林を伐採するので原木を買い取ってくれないかという話である。早速その集落に行って買い取ることにしたのだが、我々をもてなすために猟師だった集落の区長が自らその日に仕留めたイノシシを使い、部位などによっていろいろな料理を振る舞ってくれた。どこの部位だったか今になっては覚えていないが、バーべキュー風に焼いた肉が美味しかったことははっきり覚えている。(味付けは塩)
   シカ肉は臭みがないと書いたが、イノシシは独特の臭いがすることが多い。ただ銃で撃ったもので新しいものはほとんど臭いがなく、臭いがあるのはワナに掛かったものや死後時間の経ったものという。魚も活〆したものは鮮度が保たれるのと共通したところがある。


    大リーグの大谷翔平選手の胸のすく活躍はどこまで続くのだろうか。一時勝ち運に恵まれず、打率も下降気味の時期があり、疲れが出て来たかとも思われたが、日本時間20日の今日までの5試合ではピッチャーとして登板した1試合で勝利投手、バッターとして4試合で5本塁打。豪快なホームランの次の打席でセフティ・バントで出塁し、すぐに二塁盗塁・・・と投・打・走で文字通り八面六臂のパフォーマンスを披露している。
   7月に行われるメジャーリーグのオールスター戦ではファン投票でア・リーグの指名打者に選ばれそうだし、ホームラン・ダービーへの出場が決まったらしい。
   プロ野球に入団する時から大リーグでの投打二刀流に期待していたが、故障で棒に振った時期を乗り越えてこれほど大きく羽ばたいてくれるとはファン冥利に尽きる。





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国難のこの時期に内閣不信任案?ー時期を考えろ!/朝ドラのシーンから思う

2021-06-17 08:43:53 | 日記

一昨日(15日)、野党4党による菅内閣不信任決議案が提出されたが、与党などの反対多数で否決された。
菅首相の政治手腕の力量不足は目に見えている。コロナ対策を始めとする政策の遅れや国会などの答弁の内容の無さといったらがっかりする。「首相を首にしろ」という内閣不信任案は分からないでもないが、時期をわきまえろと言いたい。片やコロナ感染拡大の危機とそれによる末端経済の疲弊、片や国際社会に責任を負う東京オリ・パラ開催の難題。「前門の狼、後門の虎」のこの国難の時期に内閣を取っ換える時間なんかあるのか。自分たちならどんな内閣が出来ると言うのか、国民にはさっぱり見えない。所詮政策能力のない烏合の衆が国民の不満に乗じ、点数稼ぎをしようという茶番である。
繰り返すが今は国難の時期、政界が足を引っ張り合っている場合ではない。野党といえども実効性のある政策を政権党に提案・協力し、国民の賛同・共感を呼び込むべきではないか。本当に国民が賛同する考えに政権党がメンツだけで拒絶するなら、国民は来たる総選挙で鉄槌を下すべきと考える。総選挙はすぐ先なのだ。


毎朝の食事どきに家内が視ているNHKの連続ドラマ。いわゆる”朝ドラ”をこちらも視るともなく視ることが多いが、主人公が仕事の勉強のために山に入った昨日のシーンで2つ思うことがあった。
一つは、青空を見て天気を判断する主人公に山での指導者が言った「雲は山の下から来るもんだ」の言葉。私が高校時代のことで、一人で登った谷川岳の尾根で休憩していると下の方に湧いた白いものが見る見るうちに上(のぼ)って来て、その中に包まれた。中にいるとそれは霧とかガスと呼ぶものだが、遠くから見れば雲なのである。「雲は下から来る」がよく分かる。
もう一つが杉の木の伐採の光景。斧で切り倒して鉈(ナタ)で枝打ちし、チェンソーで規定の長さに切るという手作業・・・では全くない。可動式の重機械で先ず木の根元を挟み、その下を自動鋸で切断。挟んでいる木をそのまま枝打ちして一定の長さに切断する。一人の作業員が重機の運転台に座ったままで、一本の立ち木の杉があっと言う間に数本の丸太に加工されるのだ。
これも緩い傾斜の植林地に限定されるであろうが、私のイメージからは隔世の感があった。
私は会社で海外の木材チップの輸入の仕事に就いたことがあり、国内外の現地視察に行ったが、チリやオーストラリアの植林は広大な平坦地で、整列して植えられていた。それを上記のような機械で木を刈るようにしてチップ工場に運び込む。まるで植林工業ともいうべき光景だった。もう30年も前のことだが、日本では急峻な傾斜地での手作業中心の林業の時代で、彼我の大きな差にショックを受けた。そして地球の反対から船運賃をかけてでも輸入チップの方が安くなることに納得できたのだった。

主婦向け(?)ドラマの中にも、こんな自分の経験と重なることがあったとは・・

 

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