ツバキ(椿)の花の咲く時期は長い。2月から咲き始め、4月上旬くらいまで咲き残る。
ウメ(梅)の咲いている時期からサクラ(桜:染井吉野)の時期まで咲いている。
花を一輪一輪見ると、ウメやサクラよりずっと艶やかで美しい。しかし前にも書いたが、常緑の大きな葉の間に花が咲いて、見栄えの点でウメやサクラに遅れをとり損をしているように思う。
ウメもサクラも葉が出る前に一勢に花開く。葉に隠れることもなく、葉の色と混じりあうこともなくい。実に鮮やかな咲きっぷりである。
そこが春の喜びを代表する花として、誰にも親しまれ、愛されるのだと思う。
冒頭にツバキの花の時期を2月から4月上旬と書いてしまったが、ツバキの季語は何であろうか。私は初め「冬」と思ったのだが、モノの本によると「三春」とあった。
つまり「初春・仲春・晩春」を通しての時季という意味のようだ。それだけツバキの時期は長い、ということであろう。
因みにウメの季語は初春、サクラは晩春だそうだ。
五弁のヤブツバキ ベニアラジシ(紅荒獅子) アカシガタ(明石潟)
ツバキの蘊蓄はともかくとして、いつもの井の頭公園の私の散歩コースは今がツバキのピークである。 結構いろいろな種類のツバキの樹が植わっていて、見る目も楽しい。
上の写真左はツバキの原種とも言うべきヤブツバキ。小節「五弁の椿」でも知られるツバキの代表である。
中央はベニアラジシ。ちょっと荒々しい名前だが、真紅の派手なツバキである。
右はアカシガタ。この写真では分かりにくいのだが、極大輪の花である。
シラギク(白菊) 同左 ヌキフデ(抜筆)?
上左と中央はシラギクであるが、花弁の数がこのように違うものがある。図鑑によると花弁の数は「20~30個ある」と幅広い。左のものは菊のように花弁が並んで一層美しい。
右はヌキフデと思われるが、はっきりは分からない。
写真下の左はキョウカラコである。中央はよく分からない。
キョウカラコ(京唐子) ???
左と上右はオトメツバキ(乙女椿)
ツバキの中で私が最も好きなのがオトメツバキである。色は上品な薄紅色、バラのような美しい八重咲きのツバキである。バシッと写真を極めたかったのだが、コンパクトカメラというより、画像取り込みの処理で面白くない画像になってしまい、魅力が伝えられず残念である。