もう一月以上も前のこと、井之頭公園の池の上を飛ぶ1羽のツバメを見た。ツバメの飛んでいる姿なんて何年ぶりだろう、もう十数年は見掛けていないと思う。
それから1週間くらいして今度は小学校の見守り当番の時、やはり1羽が校庭をかすめて飛んで行った。その時、今年はツバメの日本回帰が増えたのだろうかと考えたりした。
そして半月前に父の墓参りをした帰り、途中で休憩をした富士山麓の道の駅でツバメの巣を写真に収めることができた。(写真下)
← 中央に見えるツバメの雛(3羽くらいいた)に親鳥が頻繁に餌を運んでいた
それでいつかブログにツバメのことを取り上げたいと思っていたがそのままになっていたところ、昨日の朝日新聞に『ツバメと暮らす「街」』という見出しで、日野市の住民の取り組みを紹介する記事が掲載された。まあ、これを機に今回取り上げた次第である。
ツバメはスマートな体形と「スピード」の代名詞のような飛翔、そして民家の軒下に巣を作る最も身近かな渡り鳥であったが、近年はその姿がめっきり減ったことは寂しい限りである。
世界最高峰とも言える美術・工芸品の宝庫、台北の「故宮博物院」の展覧会が東京で開催されるという記事があった。
そして数多い至宝の中の”目玉”として「翠玉白菜」が写真付きで紹介されていた。私は故宮博物院には一度しか行ったことがなく、それも客船クルーズの台北でのオプショナル・ツアーで駆け足で見て回っただけなので、ここの本当の素晴らしさを知るには至らなかった。現地ガイドの方はそういうツアーと心得ていて、混雑する館内の人をかき分けるように要所要所だけを案内してくれたのだが、その一つが「翠玉白菜」」であった。目にも鮮やかな白と緑の翡翠の精緻な工芸品だ。ほかにも驚嘆するような展示品があったが、極々一部の宝物しか見ていないわけなので24日からの展覧会にはぜひ行ってみようと思う。
読者投書欄に『脳裏に焼き付いた白装束の3人』と題する66歳の男性の投書が載っていた。白装束とは傷痍軍人のことで、電車の中で物乞いをする姿が脳裏に焼き付いていると言う。投書の趣旨は集団的自衛権の容認により、再びこうした戦争犠牲者を出さないようにということであるが、私も戦後しばらく電車の中や街角で多くの傷痍軍人の姿を見て来た。そして今でも目に焼き付いている。母は近くで見かけると「気の毒な人達だから恵んであげよう」と言っていた。だが、戦後ずっと経ってもまだ白装束の姿が残っていた。その頃になると母は言った。「戦争の被害者には助けてあげなくてはいけないけれど、物乞いのために白装束をしている人もいる」と言うようになった。いつの頃からかすっかりその姿もが見えなくなったが・・・。
[今日の花]
オオバオオヤマレンゲ(大葉大山蓮華) アスチルベ
スカシユリ(透かし百合)