フォレスタの散歩道(パート4へ) 東日本大震災の20日前、2011年2月にスタートしたこのブログも1000回を超えた

概ね2~3日毎の更新、1回に3題の記事をめどとして来たが、以後間隔や記事の数などに捉われずに更新することとしたい。

【10年前の記事再投稿#13】ツバメの話題/世界の至宝「故宮博物院」展/記憶に残る傷痍軍人の物乞い

2024-07-09 10:55:36 | 新聞を読んで

   もう一月以上も前のこと、井之頭公園の池の上を飛ぶ1羽のツバメを見た。ツバメの飛んでいる姿なんて何年ぶりだろう、もう十数年は見掛けていないと思う。
   それから1週間くらいして今度は小学校の見守り当番の時、やはり1羽が校庭をかすめて飛んで行った。その時、今年はツバメの日本回帰が増えたのだろうかと考えたりした。
   そして半月前に父の墓参りをした帰り、途中で休憩をした富士山麓の道の駅でツバメの巣を写真に収めることができた。(写真下)     

     ← 中央に見えるツバメの雛(3羽くらいいた)に親鳥が頻繁に餌を運んでいた

    それでいつかブログにツバメのことを取り上げたいと思っていたがそのままになっていたところ、昨日の朝日新聞に『ツバメと暮らす「街」』という見出しで、日野市の住民の取り組みを紹介する記事が掲載された。まあ、これを機に今回取り上げた次第である。 
    ツバメはスマートな体形と「スピード」の代名詞のような飛翔、そして民家の軒下に巣を作る最も身近かな渡り鳥であったが、近年はその姿がめっきり減ったことは寂しい限りである。

  

    世界最高峰とも言える美術・工芸品の宝庫、台北の「故宮博物院」の展覧会が東京で開催されるという記事があった。
    そして数多い至宝の中の”目玉”として「翠玉白菜」が写真付きで紹介されていた。私は故宮博物院には一度しか行ったことがなく、それも客船クルーズの台北でのオプショナル・ツアーで駆け足で見て回っただけなので、ここの本当の素晴らしさを知るには至らなかった。現地ガイドの方はそういうツアーと心得ていて、混雑する館内の人をかき分けるように要所要所だけを案内してくれたのだが、その一つが「翠玉白菜」」であった。目にも鮮やかな白と緑の翡翠の精緻な工芸品だ。ほかにも驚嘆するような展示品があったが、極々一部の宝物しか見ていないわけなので24日からの展覧会にはぜひ行ってみようと思う。

   読者投書欄に『脳裏に焼き付いた白装束の3人』と題する66歳の男性の投書が載っていた。白装束とは傷痍軍人のことで、電車の中で物乞いをする姿が脳裏に焼き付いていると言う。投書の趣旨は集団的自衛権の容認により、再びこうした戦争犠牲者を出さないようにということであるが、私も戦後しばらく電車の中や街角で多くの傷痍軍人の姿を見て来た。そして今でも目に焼き付いている。母は近くで見かけると「気の毒な人達だから恵んであげよう」と言っていた。だが、戦後ずっと経ってもまだ白装束の姿が残っていた。その頃になると母は言った。「戦争の被害者には助けてあげなくてはいけないけれど、物乞いのために白装束をしている人もいる」と言うようになった。いつの頃からかすっかりその姿もが見えなくなったが・・・。

[今日の花] 

    
  オオバオオヤマレンゲ(大葉大山蓮華)          アスチルベ

   
                                     スカシユリ(透かし百合)

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大震災から3年/ベートーベンとSTAP細胞

2014-03-12 11:08:59 | 新聞を読んで

   昨日3月11日で東日本大震災から丸3年が経った。昨日今日の新聞は各紙ともそれぞれの思い、企画の震災記事で埋め尽くされているが、昨日は興味があって近くの図書館に行き、新聞各紙の記事を読み比べてみた。特に一面トップは新聞社の思いが代表されたものと思い、その見出しを以下並べてみた。

【朝日】 『避難26万人 遠い復興』
【毎日】 『最愛の家族よ友よ 津波で決死の誘導 胸を張れ』 (被災地の方の胸の叫び)
【読売】 『「生活」「心」の復興加速 復興住宅1年内に1万戸 首相表明』 (10日の安倍首相の記者会見)
【産経】 『東北がぜんたい幸福になる それが国柄だから』 (東北特派員の署名記事)
【日経】 『届ける力 再構築』 (復興に向けてのイオン、ルネサスなど商工業の動き)
【東京】 『海を取り戻す 絆を結び直す』 (相馬の漁師さんの紹介記事)

   震災については言い尽くせぬ、書き尽くせぬほど膨大な事象があるので、以上のように一面トップだけで各社の思いを凝縮して読み取るのは無理があった。しかし、震災3年を迎えるに当っての10日の首相会見について各社の取り扱いの違いに気付いて興味を引かれた。
  【読売】が一面トップで大々的に取り上げ、首相表明を持ち上げていたのに対し、【東京】は2面下、【日経】は一面下のいずれも1段2行見出しでベタ記事扱い。【朝日】は4面での3段見出し、【毎日】と【産経】が2面での扱いであった。そして読売以外は全て「来春までに常磐道を全通」という見出しに終わっており、読売だけが突出して「復興の希望の火」扱いをしていることになる。  

   それにしても判明している死者が15,884人、未だ行方不明者2,633人、震災による関連死2,916人と改めて大きな傷跡に胸痛む。原発事故を含めた被災地の復興も思うに任せない。一年に一度きりの反省や誓いにしてはならないと思う。

[今日のひと言]

「お祭りの 中心いつも メディアなり」 (朝日川柳:神奈川県Sさん)

   これはソチオリンピックなどのお祭り報道を指しているのではないようだ。「全聾の作曲家  現代のベートーベン」ともて囃した佐村河内守氏の嘘がばれ、お詫びのはずの記者会見でもまた味噌をつけた感じになっているところへ、今度は「世紀の研究 夢のSTAP細胞」と絶賛した論文に疑問符が付き出したことを言っているらしい。

[今日の花]

   写真左・中=ホトケノザ(仏の座)が草むらの中で、小さく可憐な花を咲かせている。しばらくすれば至る所で見られるようになる。 右=クロッカス。例年咲く井之頭公園でどうしたのか今年は見られない。いずれもボランティアを務める小学校の庭外れで
  
                       ホトケノザ(仏の座)                      クロッカス

 

  

 

 

 

 

 

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ジンとなった投書欄

2014-03-06 10:39:38 | 新聞を読んで

   毎日目を通している新聞の読者投書欄。いつも感心したり頷いたりしながら読ませてもらっている。今朝の投書ではちょっといい話が載っていてジンとした。その話を紹介させていただくとする。

   21歳の大学生。東日本大震災直後にあった高校の卒業式で、「今はそれどころではないだろう」と叫んで退場してしまったが、卒業式は自分のものだけではなくお母さんのためのものでもあったことを父親に諭され、深く後悔した。口先で終わらぬようにとその後被災地を訪れ瓦礫撤去を手伝う中で思うことがあり、母を泣かせた償いは被災地のためになる人間になることだと決意した心中を投稿している。とても思索力のある学生さんだ。分別に満ちたこの気持ちを持ち続けてもらいたいと願う。

   49歳の主婦。5年前に教師だった友人がガンで亡くなった。その友人はいつも全力投球で精一杯に生き、多くの人から慕われていた。それから一年、今度は自分がガンになったのだが、不思議と落ち着いてガンの告知を受け入れられた。それは友人が情熱的な生き方と心静かな死に方を見せてくれたからだ。今は、明日死んでも悔いのないよう一日一日大切に生きたいと思っており、その思いはガンからもらった「贈り物」だと結んでいる。亡くなった友人への敬慕の思いと、50歳前でのご自分のガンを受け入れる悟り・・・なかなかない話である。

   52歳男性の15年前の思い出。満席の電車に妊婦が乗って来た。するとおばあちゃんと座っていた5歳くらいの坊やが駆け寄って席を譲ろうとした。妊婦は「おばちゃんは大丈夫よ」と遠慮をしたが、坊やは「おばちゃんが座るのではなく、おなかの赤ちゃんが座るの」と答えた。妊婦は涙を流しながら「赤ちゃんが座らせてもらうわね」と着席した。車内には和やかな雰囲気が流れた。投稿者は「おなかの子もこんな子に育ってほしいな」と妊婦の心中を察している。5歳の子の機転の利いた言葉が『いいね!』


[今日の花]

   私が「早春の使者」として追っているのが第一にフクジュソウ(福寿草)であり、続いてロウバイ(蝋梅)、マンサク(満作)、更にサンシュユ(山茱萸)となる。私の中では満開のウメ(梅)を早春のフィナーレに位置付けている。それからがいよいよ春の到来である。


 サンシュユの咲き始めを前に掲載したが、今が満開だ(写真下)

    

下はクリスマスローズ。前に書いたことがあるように、花は地面上十数センチくらいの所でしかも下向きに咲くので、露地植えでは花の”表”が見にくい。写真左右はうなだれた感じに見えるクリスマスローズの花(形が鮮明に写らないが)。数多い花の中には横向きのものもあり、やっと花の表情が分かる(写真中央)

   

 

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流行語大賞/世界の汚職国ランキング

2013-12-04 22:28:37 | 新聞を読んで

   一昨日、今年の流行語大賞が発表された。正式には「現代用語の基礎知識選 2013年ユーキャン新語・流行語大賞」というのだそうだが、何とも長ったらしい。その年間大賞には同時に4つが選ばれた。
   先日のブログで私は後出しジャンケンになるのは面白くないので、自分の考える大賞候補の「トップ5」を挙げていた。①じぇじぇじぇ②今でしょ③倍返し④お・も・て・な・し⑤アベノミクス。 
   結果は5番目の「アベノミクス」を除いた4つが同時に年間大賞になった。(「アベノミクス」もベストテンには選ばれていた) まあ私には納得のいく選考であった。ただし、選んで欲しくなかった「ブラック企業」と「ヘイトスピーチ」がベストテンの中に選ばれたのは残念だった。

   今日の新聞で、『日本の汚職指数「清潔さ18番目』という国際面の小さな記事に目が止まった。 世界各国の汚職状況を監視している国際NGOが2013年のランキングを発表したものだ。
   177の国・地域の中で日本の清潔度は18位(昨年は17位)で米国の19位(昨年も19位)と同レベルとのことである。因みに上位はデンマークやフィンランド、スウェーデン、ノルウェーなど北ヨーロッパ諸国が名を連ねている。このことは世界経済フォーラムが発表した『世界男女格差報告』やOECDが発表した『成人力(読解力や数的思考力)』の傾向とそっくりである。これらは皆、「文明」もしくは「成熟した社会」を象徴する指数ではなかろうかと私は思う。「男女格差」では日本は最低レベルに近かった。この「汚職指数」では韓国46位、中国80位、北朝鮮最下位だそうだが、韓国は別として共産主義や社会主義を掲げる国がこの実態とはあきれ果てる。

   その中国と北朝鮮で異変? 同じ国際面で、中国国営テレビを退職した元報道番組プロデューサーが中国政府の報道姿勢を批判する文章をツィッターに発表、文章は削除されたが、ネット上で次々に転載されていると言う。
   北朝鮮では金正恩第一書記の後見役として権勢を誇っていた義理の叔父の側近が処刑され、叔父自身も失脚したのではなかとの情報が流れている由である。
   情報が極端に抑圧され隠蔽されている「かの国」から漏れ出る情報あれば、片や情報の抑圧・隠蔽体制構築を強行する国もある。日本海は波穏やかならずである。


[中国の留学生と晩秋の東京を歩く]

   5年前、北京で日本語を教えた生徒が3人、日本の高校~大学に留学している。その1人が都内の大学にいて、過日私の母校の銀杏の黄葉を見に誘った。期待通りの黄葉を見、学生食堂で昼食を食べた後、神田の書店街の中国書専門店や皇居二重橋などを案内して歩いた。

    

                                  夕刻迫る二重橋前にて

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新聞読者の投書に涙 

2013-11-14 10:49:21 | 新聞を読んで

   何度か書いたと思うが私は新聞好きである。朝、新聞受けから新聞を抜き取って床の中で読みふける時が私の至福の時間だ。床の中でページをめくり易いように専用のクリップで新聞を挟んでいる。私は左利きではないのに何故か新聞は左手でページをめくるので、読み方はまず一面の記事を読んだ後 後ろから順に読んで行く。大体社説や読者投書などが載っているページまで読み進んだところで朝食タイムとなり、残りは朝食後となるのだが起床後はパソコンを開いてメールや中国の教え子たちのツィッター、チャットなどのサイトをチェックするので、新聞の経済欄や国際面などの記事が後回しになることが多い。

   読者の投書欄は毎日が興味深く、家内もこの欄はしっかり目を通していていて夫婦の間で話題に取り上げることも少なくない。政治などの時事問題に関する賛否論や世相を映した意見、身近な感動や悲憤など、専門家の投稿もままあるが庶民目線の投書に頷くことが多々ある。
   こんな話題を今回取り上げたのは、実は次のような投書に接したのがきっかけである。
   昨日(13日)の『生まれてきてくれてありがとう』という32歳の女性の投書は、待望の第1子は妊娠中に染色体異常の疑いがあったが夫妻が出産を決意、だが生まれて16時間後に息を引き取ったというもの。そして次のように綴っている。「16時間の命でしたが、その命を抱けたことは、とても幸せでした。」 何という不憫・・・私は目頭が熱くなり胸が詰まった。
   続いて今日(14日)には『がん告知 妻と一緒に生きる』という、まだ50歳の男性の投書が載った。検査で胆管がんが見つかり、何もしなければ数か月の命と告知されたという。1ケ月半ほどは悶々とした日々を過ごしたが、日が経つにつれて地位や名誉、財産よりも自分らしく生き抜くことに意味があると考えるようになり、奥様に「今まで幸せでした。そしてこれからもよろしく」と伝えました、と結んでいる。
   これも人生というのか、人智でコントロールできない過酷な宿命から立ち上がる姿に応援の拍手を送りたい気持ちになる。

 [蜜を求めて]

私は昆虫の名前には疎く、ハチとアブの違いも分からないのだが、神代植物園のダリア園で冬支度のためかせっせと蜜集めをしているらしい。本当にたくさんのハチ(アブ?)が目に着いた。ダリアには蜜が豊富なのだろうか?

       

       

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