「世界風箏大会」の1週間後の4月末、学校が我々外教(外人教師)を「寿光蔬菜博覧会」に連れて行ってくれた。
寿光というのは濰坊市の一部になる町で車で小一時間の所、辺りは山東省の一大野菜生産地に近い。蔬菜というのは野菜のことである。そこで開かれる蔬菜博覧会は中国一の規模で、濰坊としては風箏大会に並ぶ大イベントなのだそうだ。それで学校の方で外教を博覧会に招いたという訳なのだ。会期は1週間から10日くらいあるのだが、連れて行ってくれたのは運動会(その日と翌日)の午後、ソン事務主任が車で案内してくれた。運動会があるので相棒のモリキさんは行かず、英語科の2人と韓国語科の1人、合わせて4人の教師であった。
広い会場には大きな展示館が幾つもあった。建物毎に展示カテゴリーが異なる。珍しい作物や新しい栽培技術、作物による装飾的な作品等々である。例えば写真①のアーチや装飾、②の柱のようなオブジェなど、作物の色と形を巧みに組み合わせた作品が溢れていた。②を見れば分かりやすいが上部の赤い部分はトマト、下の黄色いところはグレープフルーツ(のような柑橘類)である。①のレンガのようなものや黄色い装飾部分は何を使っているか分からないが、近くによって見ると「ヘエ~」と感心する作品がいっぱいであった。③は重さ200キロの巨大カボチャで今回出展の目玉のようであった。
因みに写真①左から韓国語科の趙先生、私、英語科のケイトとケリーである。ソン主任を含め5人の共通語は英語になった。
① ② ③
ところで何故ここで中国最大の蔬菜博が開かれるかというと、冒頭部分でも書いたがその辺一帯が中国でも有数の野菜生産地になっているからだと思う。下の写真は同じ濰坊市で寿光の隣り青州地方の野菜栽培のビニールハウスの光景である。別の日に列車の窓から撮ったものだが、行けど行けども平地にビニールハウスが続いていた。これは凄いと思った。とても日本の農業の規模とは比較にならない。
日本は中国から野菜およびその加工品を大量に輸入しているが、地理的にも近い山東省が最大の供給地になっているのである。日本の食品加工企業の進出も多いと聞いたが、そういうことがなるほどと頷ける光景である。