今日は2月29日。4年に一度の閏日である。閏日のある閏年はオリンピック・イヤーにあたり、覚えやすい。今年はリオデジャネイロ、そして次の閏年には東京オリンピックが開催される。
昨日、高円寺の小劇場で朗読と和太鼓の公演があり見に出かけた。知り合いが主催する東日本大震災チャリティー朗読会の第3回公演だが私は初めての参観であった。「東北の被災地を想い・寄り添う」を趣旨とした公演で、今回は震災と原発事故によって演奏活動が中止に追い込まれながら復活した福島県川俣町山木屋という地区の和太鼓チームをゲストに招いて行われた。
朗読の方は福島県内を旅行している時に列車の中で震災に遭った作家の記録文と復興の中にある福島の人々へのエールを込めた小説の2つの作品が取り上げられた。出演の5人の内4人が今私が携わっているコミニュティー活動の創成期のメンバーである。この活動の主宰者のTさんは出演者全員と懇意で、そのTさんと誘い合わせで出かけたわけである。舞台がはねて、ロビーで皆さんと挨拶を交わすことができて幸いであった。
山木屋太鼓は男女二人ずつの青年による演奏で、激しいバチ捌きとほとばしる気合いの迫力が場内の拍手を呼んだ。一曲演奏すると4人の息遣いが激しくなるほどの熱演であった。
昨日の購読紙に「海女」についての特集記事があった。ウニやアワビ、サザエなどの海の幸を素潜りで獲る女性の職業で、NHKの朝ドラ「あまちゃん」で脚光をあびた。一時(1956年)は1万7600人いた数が最近(2010年)では2174人に激減しているのだそうだ。そして全国では三重県が4割強を占めるという。大分県はと思って見てみると15人とあった。実は大分の工場に在勤中、従業員の従弟の就職をお世話したことがあって、その母親が海女さんであった。まあ田舎のことゆえ大変な感謝をされて、自分で獲ったウニを瓶詰めにしたものを恐縮するほどたくさんいただいた。すし屋が珍重する海域のもので味が濃厚なウニに保存のために塩を振るだけ、エチルアルコールなど保存剤は一切使わない 。口の中に広がる旨みと磯の香りが絶品であった。これが忘れられずに以後いろいろウニを試すことになるのだが、私の懐(経済力)では後にも先にもこれに勝るものには出逢っていない。2010年の大分の15人の中には年齢的にもうその海女さんは入っていないだろうが、いい思いをさせてもらった。