漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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高齢女性のあちこち痛むを漢方対策

2010-04-21 | 漢方的話題
80歳代女性、体の痛みを訴え、
娘さんがどうしたものかと困って相談に来局。

痛む部位は、日によって変わり一向に定まらずとらえどころがないらしい。
買い物にいっしょに出かけたりすると「良くなった」といい、
家でじっとしていると必ずどこかが痛みだす。
痛み方もさまざまだ。

幸い、このときは「冠元顆粒」と「水快宝」の組み合わせでかなり改善したのですが、
(どちらか一つでは効果が弱く、2種類を一緒に飲むととても良いとのこと)

広場にひと株だけ白いタンポポ

もしかしたら『むずむず脚症候群』と呼ばれる症状に似ているのかとも考えているところです。
この女性は主に原因不明の「痛み」を訴えているのですが、
以前、脚が虫が這う(「ずーずーする」と表現していた)ような感じで
夜も眠れないという方に出会ったことがあったからです。

調べてみると、

むずむず脚症候群(restless legs sndrome:RLY)

・主に下肢の感覚異常とともに強く脚を動かしたい欲求が生じる
・動いていないと欲求が強まる
・動いてると軽減する
・夕方から夜にかけて症状が悪化する(夜半から明け方には軽くなる)
というのが特徴的で、
不快感、虫が這う感じ、むずむずする、痛む
まれに上半身や体幹にも発生する 
鉄欠乏性の女性に出現しやすい
(脳内での鉄分の欠乏やドーパミンの合成異常がかかわっているという仮説がある)
蒸し暑い日が続くと悪化しやすい
糖尿病、慢性腎不全、パーキンソン病、関節リウマチ、下肢静脈瘤、ガン、高コレステロール血症などの二次的疾患として発症することがある
高齢者や妊娠中の女性に発症しやすい

朝晩に軽い運動と筋肉マッサージ
脳が休むころに出現しやすいので活動的に生活する
などの養生法が言われているそう。

参考)
むずむず脚症候群お役立ち情報サイト
むずむず脚症候群Wikipedia


補腎対策は行っていたのですが、鉄分補給はたまにしかしていなかったので
次回はこの対策を行っていただこうかと考察しています。
このような症状で改善した経験がある方はお教えいただければと思います。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
むずむず ()
2010-04-23 14:21:56
膝下が痛くて眠れない事が時々あるので、思わず、自分に当てはまる事はないかと、よくよく読みました。
(たぶん私の場合は時期的に考えてもPMSだと思うのですが)

むずむず脚症候群、初めて聞きました。
こういう病気がある事を知っているといないとでは、いざ、症状が出た際にあわてなくて済みますね。
その症状の正体(原因)がわからないのが、すごくストレスになりますし、医師にも可能性として尋ねる事もできますし。

昔、元夫の実家に泊まった時、夜中に脚がむずむずして目が覚めた事があります。
電気を点けたら、百足が私の脚の上を横切っていました!
そして、静寂に包まれた田舎の一軒家から、闇夜をつんざく叫び声が・・・
まったく、東京のムスメは・・と、翌朝みんなの笑い者になったのは、言うまでもありません。
病気じゃなくて良かったと言えば、良かったですけど・・・

翠さんへ (やく)
2010-04-23 18:43:11
いずれにしても良い血液が足りないと、筋肉の引きつれや痛みが現れやすいと漢方医学では考えています。
ふだんから血になるものを食べておきましょう。

それにしても百足は、たぶん東京モノでなくても叫ぶと思うなあ。
私も一人下宿生活をしていたころ、ゴキブリが布団に入ってきて、
(もちろん違和感に目覚めて電気をつけたら、いた!)
必死に叫びたいのを飲みこんで、窒息しそうになったことがあります。

って、むずむず症候群とは違う話題になってしまいましたが、そう考えると、むずむず症候群は相当辛い症状と言えますね。

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