江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

山が危ない

2010-04-04 23:30:23 | 日記
今日の朝刊の書評欄に「奪われる日本の森」という本が紹介されていた。
自治体や森林組合の知らないうちに、日本の森が外資に買収されているという
告発本だ。
私はこれを目にして、すぐについ最近聞いた話を思い出した。
伊勢に行ったときの話。
以前「お木曳き」に参加したとき入った宮川の上流の山が中国資本に買収されそうで、
今反対運動をやっているけれど資金が集まらないと言う話だった。
山を買われると水利権も奪われ、いろんなところに障害が出てくるだろうとのこと。
この本によるとこういった展開は全国に広がっているそうで、どんな状況になるのか
日本人には想像しづらい。

外資が狙うのだから、相当お金になると踏んでの事だろう。

ふと、パレスチナを思い出す。
イスラエル国籍を持つパレスチナ人が住む村での話。
乾季に備えて雨水をタンクに溜めていたら、イスラエル政府は
「イスラエル領土に降った雨はイスラエルのものだから、使用するなら税金を払え」
住民は訴訟に踏み切り、その結果政府が敗北する事になって笑い話になったのだが
日本の場合笑い話にならない。
私的土地所有権が世界一強いからだと言う。
どうやら軍隊を使わずして国土を占領されつつあるようだ。
森と水、国民の生活の基本をなすものが侵されている。

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上野のお山は人だかり

2010-04-04 00:01:07 | 日記
ともかく凄い人だった。
駅から大道芸の現場に辿り着く事が、一難儀だ。
荷物を持っているので、随分迷惑をかけているのだろうなと恐縮してしまう。

前回から不忍池を背景に場所をとるようにしているが、
今回はこれが大正解、(多少逆光になるところがあったが)
素晴らしいロケーションだった。
池の向こう岸が桜並木になっているとは気付かなかった。
そしてなんと付いていることか、
私たちが到着するころから日差しが出て、2時間たっぷり日を浴びることができた。
家に着く頃には雨がぱらついたから、本当にラッキーとしか言いようがない。

満開の桜を背にして人形を遣う。
それだけで今日は充分に楽しめた。
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テレビ

2010-04-02 23:24:24 | 日記
我が家のテレビはブラウン管だ。
もう青息吐息の状態。
プツッと切れる。
しばらく消しておくと、また復活する。
ブラウン管の良いところか。
薄型テレビは一度切れたら切れっぱなしになるのだろうか。

何とか来年の7月まで持たせたいと思っている。
となると畢竟見る番組を厳選してしまう。
なんと見たい番組の無い事か。
安直、安上がりの番組ばかりでは、総務省が狙うほど買い替えに向かわないのではないか。
時が来て切り替わっても、そのまま見なくなる人も結構いるような気がする。
そもそもお上(おかみ)が決めた事、買い替えを強制される事は嫌だと思う人も
多いのではないか。
ぎりぎりまで待つと補助金が出ると思っている人も、いなくは無いと思う。

軒並みテレビ局は赤字を抱えたりしている。
あの鼻息はどこへ行ったのだろうか。
我が家に取材に来たテレビマンが言った。
「良い番組を創っても見ないじゃないですか」
でも本当にそうなのだろうか。
実は「良い番組」と思い込んでいる番組を押し付けていないか。
私のところにも何度か人形製作の依頼が来たことがある。
余りにも日程に余裕が無く、全て断った。
これでは良い番組は作れないだろうと思う。
テレビ界は、思考停止に陥っていないか。
余りにも目先のことを追っかけていないか。
今こそ試行を繰り返しながら悩み考える事が必要なのだろう。
できないのだろうけれど。
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花見

2010-04-02 00:22:52 | 日記
今まで花見に行っても、もう一つゆったりできなかった。
ともかく寒くて、酒を飲んでいても体の芯が冷えてしまい、どうも花を楽しむ
といった感じになれなかった。

ところが今日は実にお花見日和だった。
行ったところは府中の森公園。
着いた時はまだ5分咲き位だったのが、3時間ほどいる間に見る見る開いていって、
帰る時には8分ほどになっていたろうか。
春休みもあって親子連れが多い。小高いところのここかしこにシ-トが敷かれ
子どもたちが走り回ったりしているのだが、上野公園や井の頭公園のような窮屈さは
全く感じない。
久しぶりにゆったりできた。

花に酔い、酒に酔い、私は大の字になって寝入ってしまった。
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益田の糸操り 本番

2010-04-01 00:01:55 | 人形について
僅か3ヶ月、7回の稽古でどこまでいけるか、全く五里霧中だった。
初めにも書いたと思うが、そもそも私を受け入れてもらえるかどうかが問題だった。

事前にDVDで確認はしていた。
技術的なところ、芝居そのものへの解釈、演出などなど。
技術的なところはある程度教えるとしても、限られた回数でしっかり身に付くとは
思えない。
表現する、芝居をするには、いろんなことを自分で考えなければならない。
そのきっかけになればよいと考えていた。

1回目はご挨拶と実際に人形を遣って見せてもらった。
2回目から本格的に稽古と思いきや、人形が相当に痛んでいる事に気付いた。
このまま稽古をしても、とてもじゃないけれども人形を遣えるようにはならないと
3回目から人形を直し始める。
ところが始めてみると、半端じゃない。
結果全ての人形を手直しした事になった。

人形は、技術的につたなくとも、なにを伝えたいのかしっかり意識していれば
観客に伝わるものだ
そう師匠に教えられてきた。
私は同じことを益田の人にも伝えていく。
一つのシーンをとっても、登場人物のいろんな思いが交錯する。
一人の人間の中に二重、三重の思いがあったりする。
そこをどう表現するか、それによってドラマが動くのですよ。
そうやって教えているとき、ふとそういえば考える役者がいなくなったなと思ってしまう。
何も役者に限った事ではない。
高村薫さんは、世の中には考えない人が多すぎると怒りまくっていた。

本番は、私が教えた以上の出来になった。
ここぞという見せ場では拍手が起こる。
愁嘆場ではシーンとして、涙を流す人も。
益田の人たちには初めての経験だとか。
終演後楽屋に行ったら、きらきら輝いている顔、顔、顔・・・
皆弾けんばかりの満面の笑みだった。
こういう経験をしてもらいたかった。
良かった、心底良かったと思う。
コメント (3)
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