江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

日本のもの

2010-04-16 22:24:31 | 日本の文化について
今日は舞台を下りたところで失礼し、浅草橋に向かう。
人形の材料を求めてよくこの辺りに来る。
今日は小道具に使う扇子。
以前求めたときには「10本単位で」と言われたのだが、
今日は「1本からで良いですよ」と言う。
なんともう4本しか残っていないという。
しかも以前と比べて質の落ちたもの。
扇子を作るところ自体減ってきている上、私が求めるような大きさのものは
手間に対して割が合わないそうで、もう作るところは無いそうだ。
話を聞いているうちに、ちょっと頭がくらくらしてきた。

この話を読んで、「もったいない、何とか伝統を後世に伝えて欲しい」と
思う人はいるかもしれない。
私もよく言われる。
でも需要が無ければ消えてしまうのだ。
「上質なもの、面白いものを作ればよい」
そういう声も聞こえる。
ところが日本の職人が育っていくには時間が掛る。
一つの作品を作り上げるには、手間が掛る。
どうしてもデフレの流れから離れたところにいる。

これで手に入らないものが3つに増えてしまった。
自分で作れるものは自分で作ることも考えなければならなくなってしまった。
コメント
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