江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

イラクとフクシマ

2011-10-25 00:27:33 | 日記
Jim-net がイラクから現場担当者のイブラヒムを呼んで、シンポジウムを開きました。
福島県内を視察と慰問を行い、それを踏まえての催しだったのですが、
初めて気付かされたことが幾つかありました。

福島県内の路上で、放射線量が急に高くなるところがあって、それが側溝などの
考えられるところでなかったのでいろいろ調べたら、近くで除染工事をしていて、
剥ぎ取った土を運ぶダンプカーから落ちた土くれに反応したものだったそうです。
これでは除染というより拡散といったほうがよいでしょう。
すぐにそこの自治体に連絡したそうですが、反応は鈍かったそうです。

イラクの子どもたちが小児ガンにかかる率は、日本の2倍になるといわれています。
日本が10万人に対して5~6人なのに対して
イラクでは10人ぐらいなのだそうです。
その原因は劣化ウラン弾だと、いまや常識のようになっていますが、
アメリカは「10万人」の単位を指して、5人だろうが10人だろうが
それは誤差のうちだと、認めようとしません。
数字の取り方は水掛け論になってしまいますので止めますが
この「劣化ウラン弾」が、原子力発電所の副産物だと初めて気付かされました。
燃料棒を作るときに、大量の劣化ウランが出ます。
それを使っているのです。
捨て場所に困ってできたのが劣化ウラン弾、とも取れるわけです。
しかも関西電力が購入した燃料棒を作るときに出た劣化ウランが、
アメリカに輸出されたとか。
輸出元は日本ではないでしょうが、これは武器輸出禁止に抵触するのでは?
しかも日本の原発のために出た劣化ウランが武器になって、
イラクの子供たちを白血病にしていると想像してみたら・・・・

原発に関わる技術は、余りに未熟です。
原発自体は安全だとか、最新式は耐震性にすぐれているとか言われていますが、
低度であれ汚染されたものの処理に、手をこまねいているのが現状です。
原発の耐用年数は30年とか40年と言われていますが、
老朽化したら解体しかないのに、その技術を今は持ち合わせていません。
放射線量が高いと、様子を知ることすら出来ないのです。
使用済み燃料棒の始末も大きな問題です。
半減期は10万年と言われていますが、
今から10万年前は、ネアンデルタール人だったそうです。
世界で唯一使用済み燃料棒の処理施設を持っているフィンランドは、
10万年後を見据えて作っているそうです。
その頃は現代人と異なった人種になっている事も想定して。

イラクの治安はますます悪化して、日本人が行くと「殺されるか、誘拐される」
と言っていました。
こどもたちのためにも除染したいのですが、
全く手が付けられないと言っていました。
つまりこれからもまだまだ白血病の子供たちは、増え続けると言うことです。

日本で安全だと言われている放射線量でも、体が受ける影響には
個人差があるように思われます。
少しでも影響が減るように、除染を丁寧に、速やかにしなければなりません。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« せんだい杜のカーニバル ス... | トップ | 脇役 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事