江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

日本絵画

2014-05-23 00:11:05 | 日本の文化について
出光美術館に行ってきた。
ここは屏風の展示が多い。
その一つを見ているうちに、立って見ていちゃいけないんじゃないか
そんな考えがふと浮かんできた。

六義園の茶室を使った時、
床に座って初めて空間の大きさを感じたのだが、
それを思い出し、屏風も座った時の目の高さで見てみると、
立って見たときと全然違って見えてくる。
長谷川等伯の「波濤図屏風」は、
立って見たときと波の迫力が全然違っている。
そして確か狩野宗秀の「洛中名所図扇面貼付屏風」だったと思うが、
枕屏風のような大きさなので、
腹ばいになって見る高さで見てみると、
これが良い。
ちょっとわくわくしてくる。
これは、良い発見だった。

ところが不思議な浮世絵も見た。
勝川春章の「柳下納涼美人図」だが、
右手で団扇を持ち、
左手は帯の下のお端折りの処に、
丸でポケットに手を突っ込んでいるようにしているのだが、
いつものように人形でこんなポーズが取れるのかどうか考えているうち
どんな着方をすればこんなお端折りができるのか、と
頭が混乱してしまった。
着物の上下が分かれていればできるかもしれないが、
この絵はそのようには見えない。
きっとそういうポーズをとらせたくて、
敢えてうそを描いたんじゃないか、
そんなことを考えた。

これは提案なのだが、
江戸期の絵画には、
作者が上方か江戸かを説明の処に書き加えてもらえると
とても有難い。


コメント
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