前回のブログの最後にはパズルを1題出題した。“10人のパーティー”と名付けておく。問題を再掲すれば
「先日、妻と私はあるパーティーに出席した。そのパーティーには他に4組の夫婦が出席し、参加者はちょうど10人だった。そこそこで挨拶の握手が交わされたが、自分自身と握手をしたものはいないし、自分の配偶者と握手したものもいなかった。
さて握手がすっかり終わり、皆がテーブルに着席したとき、私は妻も含めて他の全ての9人に、幾人の手を握ったかと尋ねてみた。驚いたことに、それぞれは皆違った答えをしたのである。では私の妻は何人の方と握手をしたのだろうか?」
正解は4人である。
どうしてか。段階を追って説明しよう。
①“私”以外の9人に答えを聞いたところ、皆違った答えをした。ある人が握手をした回数の最大値が8であることを考慮すれば、その答えは 0、1、2、3、4、5、6、7、8の9通りである。
②“私”は帰宅してパーティーのテーブルに座った人の握手回数を思い出しながら、円を描き、自分も含め10人が座った席に握手回数の答えを記した。それが右の図だったとしよう。
③握手することと点と点を線分で結ぶことを同一視できるから、この図を用いて、握手をした者同士を弦(=線分)で結ぶことにした。“8”の人は8人と握手したから、8つの線分が引ける。8より小の7、6、5、4、3、2、1と線分を結べる。これでは線分は7本。おっと“私”とも結ばなければならない。0とは結べない。なぜなら0の人は誰とも握手しなかったのだから。この様にして完成したのが右図。
④次に“7”の人が7人と握手した状況を書き加える。8とは既に線分を結んでいることを考慮に入れて、6、5、4、3、2と“私”と結ぶ。1とは結んではいけない。1は既に8と結んでいるから。このようにして記入を終えたのが右図。
⑤ ③と④と同じように“6”の人が他の6人との握手状況を点と点を結ぶ線分を書き加えたのが右図。
⑥最後に“5”の人の5回の握手状況を書き加えたものが右図である。
⑦ ⑥でこれが最後と記したのは全ての方の握手回数とそこから出ている線分の数が一致しているからである。
この図が全てを物語っている。
“8”の配偶者は“0”である。(配偶者の候補となる人は線分で結ばれていない人。それは“0”のみ)。配偶者であることを、【8,0】と書くことにする。
“7”の配偶者が“1”である。(“7”の配偶者の可能性は線分で結ばれていない0と1だが、8の配偶者は0と確定した。よって7の配偶者は1。【7,1】も配偶者の組み合わせ。
以下同様にして【6,2】も【5,3】も配偶者の組み合わせである。
残ったのは“4”と“私”のみ。【4,私】も配偶者の組となる。よって、私の配偶者の握手回数は4回となる。
配偶者同士の握手回数の和は8であることも分かる。
私の配偶者も記した最終図を下に掲げる。