マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

『弦巻川』暗渠を下る(その1)

2013年02月26日 | 江戸の川・東京の川

 JR池袋駅の西口、現在ホテルメトロポリタンなどのビルが建つ一帯にあった湧水池「丸池」を主源流としていたのが弦巻川。雑司ヶ谷の谷を下り、護国寺で向きを南南東に変え、音羽谷の西縁を下って神田川へと注いでいた。関東大震災以降の急速な都市化に伴い、ドブ川と化し、昭和10年頃に暗渠化されたという。
 水源が、かって沼地など比較的平坦地であった場合、水源を探り、特定することは難しい。ホテルの一画に丸池跡を偲ぶ人工的な池が造られていると、本には書かれている。2月24日の探索の折りには、ホテルを2周してもそこを見つけられず、警備員さんに聞いて、漸く人工池に辿り着いた。立て看板には「池袋の地名は池多きとこらから来ている」旨が書かれている。(写真:池袋の地名の謂れの看板もある、丸池跡地)




 この付近一帯は現在も平らで、凹部が余り見当たらず、かっての川がどこを流れていたかを見極める事が難しい。『暗渠散歩』には「丸池から南下した流れは山手線、西武池袋線の線路下を潜り、明治通りと交差するあたりから南東に方向を変える」との記述はあるが、これは大雑把で曖昧な表現に思える。そこで私はJR山手線を潜る道路を直角に横切り、西武線が山手線と立体交差する方向目指して、曲がりくねった細い路地を進んで行った。(写真:弦巻川暗渠と思われる路地)



 山手線と平面交差している踏切を電車内から見た記憶があった。しかしその踏切、どうやら廃止されてしまったらしく、その痕跡が残るのみであった。ここで大いに困った。どうすれば山手線の向こう側に辿りつけるか迷っていると、西武池袋線が山手線と立体交差するすぐ脇に、JR線を越える歩道橋が西武線と並行するように存在していた。しかもエレベータまで付いていて、地元の方に命名され「花のはし」と名付けられている。想像するに踏切廃止に伴う新設の跨線橋だ。その橋からは山手線などのJR線が眺められ、彼方には目白駅や新宿ビル群が望める。振り返ると目線を西武線が通過していく。私的な発見ではあるが、内心”やった!”と思った。これは、暗渠そのものではないが、街を彷徨いあるく事に伴って味わえる密かな楽しみである。(写真:”花のはし”から見る山手線)


   (向こう側に目白駅。遠くは新宿ビル群

         (西武池袋線)

 橋を渡り越えて、更に、未知なる細い路地を歩むと、漸く明治通りに出た。ここまでで既に1時間以上経過。
 反対側車線に「大鳥神社参道」の看板を見つけ、漸くここが弦巻川暗渠と確信できる道に辿りついた。その参道は明治通りから大鳥神社脇まで続いている。ここが雑司ヶ谷の谷への入口であった。(写真:大鳥神社参道入口)


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