マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

「東京水辺ライン」で両国から小豆沢へ

2021年12月17日 | 江戸の川・東京の川

 12月12日(日)、「東京水辺ライン」の水上バスに乗船し両国リバーセンターから小豆沢までの船旅を楽しんできた。
 「源氏の会」はこの11月に再開した。この間1年以上ものブランク期間があった。妻は、1度だけ読み合わせた『和泉式部日記』を最初から再度語るよりも、新たな題材に変更しようと考え、『おくのほそ道』を選び、既に2回ほど会を開いて来た。

 “弥生も末の七日、明ぼのゝ空朧々として、月は在明にて光おさまれる物から、不二の峰幽かにみえて、上野・谷中の花の梢、又いつかはと心ぼそし。むつましきかぎりは宵よりつどひて、舟に乗て送る。千じゅと云う所にて船をあがれば、前途三千里のおもひ胸にふさがりて・・・” とあるように、芭蕉と曾良は深川から千住までは舟を利用し、千住から歩みを始めたのだった。
 「源氏の会」のメンバーもその船旅を体験しようと、私が下調べを始め、「東京水辺ライン」があることを思い出した。この「東京水辺ライン」の主な行先は両国から隅田川を下り、葛西臨海公園や浜離宮庭園などへ向かうのが中心で、隅田川を遡る本数は少なかった。(写真:この船“こすもす”に乗船)
 コロナ禍故か、現在千住に停まる便はなくなっていた。それでも不定期ながら月に1便の「特別ゆらぶら便」があり、両国リバーセンターを出発点にして、小豆沢まで至り、そこから引き返し、岩淵水門から荒川に入り、東京湾に至る便だった。千住は止まらないものの傍を通過するので、私はこれに試乗船することにした。

 丁度1ヶ月前に予約して、12日に乗船してきた。この日は元同僚の菅原さんと大江戸線両国駅で待ち合わせ、8時50分にリバーセンターをスタート。天気予報通り比較的暖かい日だったので、甲板に出て川沿いの景色を眺めた。

 以下にその景色の写真と一口メモ。
①両国リバーセンター
 本船のスタート地点は両国国技館の直ぐ傍にあり、高速道路「向島線」の真下。7年前にも「東京水辺ライン」でここから浜離宮へ行ったことがあったが、その時とは様子が違う。受付は新築ビルの中の2階に移動していた。乗船者は全部で約50名ほど。




②厩橋
 乗船して、直ぐデッキに移動した。蔵前橋を過ぎて目に入って来たのが厩橋。橋名は西岸にあった「御厩河岸(蔵前の米蔵の荷駄馬用の厩)」にちなむとか。馴染み深い春日通りがここを通っている。

 

 



③乗船場「浅草二天門」
 右手に東京スカイツリーを見ながら進むと、最初の乗船場が「墨田区役所前」で、次いで「浅草二天門」へ。どちらの乗船場でも、乗船者や下船者がいなくても接岸していた。浅草寺東側に建てられている二天門から延びる東参道の突き当りが乗船場。


 


④白髭橋遠望
 かって、柳沢吉保の孫信鴻が書き綴った『宴遊日記』に触発されて、六義園からこの白髭橋まで歩いたことがあり、橋の中ほどで引き返したが懐かしい橋。明治通りはここを通っている。

 




⑤こすもす
船内
 どの橋だったか確かな記憶はないが、デッキにいると低い橋桁に頭をぶつける可能性がありますからと、甲板から船室へ移動を告げられた。現在は船室での飲酒は禁止だったが食事は“黙食”なら可とのこと。


 

⑥「千住乗船場」
 ここは千住汐入大橋付近。現在船の発着場にはなっていないが、少し前の地図では水上バスの発着場となっている。コロナ禍終われば再開されるだろうと期待したい。
 壁には旅立ちの地として「千じゅと云所にて、船をあがれば、前途三千里のおもひ胸にふさがれて、幻のちまたに離別の泪をヽぐ」と書かれている。万一、私が“おくのほそ道”行などを始めるならば、この地点付近から歩き始めるだろう。

⑦荒川区立5中 
 菅原さんが突然「あの建物荒川区立第五中学て書いてあるよ」と言った。数年前、私がボランティア教員として勤めた中学だ。慌ててシャッターを切った。勤務していた頃より、建物は綺麗に見えたのが不思議。こちらの先生とは今もライングループを形成しメール交換をしている。




⑧尾竹橋
 以前はこの様な形ではなかった。リホーム進行中なのだろうか?

 

 



 

⑨あらかわ遊園地
 ゴンドラは動いていなかった。確か現在改築中のはず。ゴンドラに乗ったことはないが、数回ここを訪れたことがあった。福寿会々長小林さんがお孫さんを連れて度々ここへ遊びにいっていた。

 

 



⑩岩淵水門
 何度も見た青水門。小豆沢を折り返した船はこの門を潜り荒川に出て東京湾へと下る。次回は赤門も見てみたい。




⑪新河岸川
 水門を過ぎ、こちらの川に入ってくると、隅田川と比較して流路の幅は狭くなる。川越藩主松平信綱が改修工事を実施し、江戸と川越を結ぶ舟運ルートが完成した。その運航が復活されればと思う。

 

⑫小豆沢発着所
 この日はここで下船した。10時40分着で約2時間の乗船の運賃は1,850円。下船者は私達を含め僅か3名。20名ほどの乗船者があったが、葛西臨海公園やお台場海浜公園へ遊びに行くのだろう。


 ここから三田線本蓮沼駅に至り、駅付近「うしのすけ」でランチを食し帰途についた。
 帰宅後調べたことだが、深川から千住までで、芭蕉が目にしただろう橋は僅か2本で、
両国橋(万治三年の1660年架橋)と新大橋(元禄六年の1693年架橋)と思われる。

 

 

 

 

 






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