どんぐり眼日記

昔は日々の日記として、今は見た映画の忘備録として更新しています。

「カルメン」

2006年02月04日 | 舞台、ライブ
今日は夕方から俳優、石川謙さんの出演しているオペラ「カルメン」を観に行ってきた。
場所はなかなか遠くて小旅行な感じ。路面電車になんかも乗ったりしたけど、どっち行きの電車に乗ればいいのやら?と少々、迷ったり。無事駅に着いてから歩いてると下町っぽい牛乳屋さんがあり牛乳瓶が沢山並んでいる。大きなサイズの牛乳瓶を見て、もっと早くここを知ってたら「MILKMAN2」の小道具探しも楽だったのになぁ~なんて思う。ある所にはあるんですね。
小さな牛乳瓶しか入手出来なかったけども、やはり今の主流はこのサイズの瓶らしい。
そんなこんなで会場へ着くと石川さんが寒い中、一人立っているではないか!なかなか信号が変わらずそんな石川さんを観察。開場時間からずっと自分のお客さんにチケットを渡す為に立っているのだ。すでに開場から15分程経っている。寒いし可哀想。もう少し早く僕も到着してれば良かったのに・・と感じる。どうやら僕を待ってたらしい。申し訳ない。
中に入ると知ってる人達もちらほら。市民オペラというのは初めて。一度、オペラってやつを見ておこうと観に行った事があるが、その時は本格的ではあるが前衛的なやつでした。客層も違っていた。今日はなんだかアットホームな雰囲気でオペラっていうよりも演劇かダンスの公演を見に来たような印象でした。しかし、前の狭いブースにはオーケストラの人達が入っていて本格的な演奏を聴かせてくれそうな感じ。音の調整やらをやっている不協和音がとても心地良い。
「カルメン」って有名だが、ちゃんと見た事無いので普通に楽しみにして見始める。ああ、この曲知ってる。「カルメン」の曲だったのね!とその歌詞の内容も知れて物語に入って行けた。
歌詞の字幕を読む度に色々と想像したりして見てたのですが、途中で字幕を投射してる機械の故障で字幕無しで進行する事になってしまった。ここで一気に物語への興味が失せてしまいがっかり。内容と関係無い所ばかりに目が行ってしまい、薄々と感じていたおかしな面ばかりを見てしまう。日本語の芝居をしてたかと思えば急にフランス語?で歌いだす様がおかしくて笑える。しかもその歌う表情。大げさなメイクと相まって笑える表情です。仮装した連中が真剣に歌えば歌う程、笑えてしまうのです。歌ってる内容が分からないとなると、そうやって楽しんでしまう僕は何なんでしょう? まぁ、歌詞が付いてても笑えた所はいっぱいあったんだけど。
そういう意味では市民オペラってのは楽しい演劇を見てるようでもありました。しかし、歌は本格的で驚く程、カルメン役よりも最初に出てきた女の人の方が圧倒的に歌が上手いと感じたのは僕だけじゃないだろう。主役の男の人も凄い歌上手かったなぁ~。
さて、お目当ての石川さんですがやっぱり役者です。必要以上に目が行ってしまうのはひいき目に見てるからではなくやはり役者だからです。他のオペラ歌手さん達と違い、やっぱり色んな芝居をしてしまうからでしょう。しかもいつもの石川さんらしく、すぐに定位置に収まるのです。定位置というのはその場で一番美人で目立つ人のすぐ隣に陣取りニヤニヤとするという位置です。
これはいつもの打ち上げなんかでの石川さんの行動と全く同じ。舞台上でも同じ事をやってるのが驚きであり、自然体で笑えた。そして、エキストラ出演と聞いていた村田@くん、ザンスさんが思った以上に出番が沢山あって、それぞれ大活躍していたのは驚きであり嬉しかった。
2人もやっぱり役者です。やっぱり演技をしてるし(時々素に戻ったりもしてたけど)目立っていた。休憩を挟み第2幕から字幕も復活。多少、物語への集中力には欠けてしまったものの続きは内容も理解しながら楽しむ事は出来ました。第4幕まであったのですが、まぁ、基本的な話は有名な話だからか先の読めるもので案外シンプルな話でした。前に見たオペラも似た物語だった事もあり、オペラってこういう恋愛物が多いのかなって思ったり。
カルメンみたいな女っているしそれに振り回される男もいるわな。そっちに行ったら酷い目に遭うぞ!だけどそちらへ行ってしまうという分かっちゃいるけどイケナイ方へ魅力を感じてしまうというような感覚は出ていたし、その悲劇性は出ていた。
そういう物語だったんですね。ちょっぴり学芸会っぽいノリも拭えないオペラでしたが、安いし単純に楽しめたので見れて良かったです。
なかなかオペラなんて自分から金出してまで観に行かないし「カルメン」なんて内容までは知らないままだったとしてもおかしくなかった筈。内容知れて楽しめただけでも見に来た甲斐がありました。このような市民オペラなら他の有名なオペラ作品も見てみたいと感じました。
また、石川さん他、知り合いの役者さん達に他のオペラ作品にも出てもらいたい所です。

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