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主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

塚口サンサン劇場「ナイトメア・アリー」「トップガンマーヴェリック」見てきました!

2022-05-30 23:15:20 | 映画感想
久々の塚口、本日見てきたのはこの2本!
 
 
 
 これに加えて「TITANE」も見ようと思ってたんですが時間がギリギリだったので今日は2本にしておきました。
 それでは順番に感想を。
 
 まず「ナイトメア・アリー」。
 「パシフィック・リム」や「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロ監督の作品ということで目をつけてたんですが、仕事に手間取ってるうちにTOHOシネマズなどでの上映が終わってしまっていたところ塚口で上映するとのことだったのでさっそく行ってきました。
 以前の日記でも書いた覚えがありますが、映画を見る人間の中にはイヤ~な気分になりたくて映画を見るという厄介な欲求を抱えている人種がいるわけですが、本作は最高にイヤ~な気分になれました。
 本作はいわゆる見せ物小屋を舞台とした物語。主人公スタン・カーライルはたまたま立ち寄った見世物小屋で「獣人」(ギーク)を目にします。それは獣人などではなく、酒とアヘンで洗脳されたただの浮浪者。その夜、逃げ出した獣人を捕まえたことで座長の目に止まったスタンは、そのまま見世物小屋の一員になります。そこでトリックを使った読心術で人気を集めたスタンは、見世物小屋で知り合った女性・モリーと見世物小屋を後にし、口八丁の霊媒師として成功をおさめるのですが……。
 本作には今まで見てきたギレルモ・デル・トロ監督の作品の特徴である個性的なデザインのクリーチャーは登場しません。前述の獣人もただの酔っ払いでしたし、本作には超常的な存在は一切登場しないのです。
 だからこそ、スタンの辿る人生とその末路の悲惨さが際立つと言えるでしょう。一度は大金を得ることに成功したスタンですが、その手口がバレて殺人を犯し、さらにはモリーからも捨てられてしまい、最終的には見世物小屋に戻ってしまった挙げ句、自分が獣人となる運命を受け入れるという結末は自業自得でありながらやはり悲しい。
 タイトルである「ナイトメア・アリー」とは訳すると「悪夢の小路」となりますが、これはまさに一見どれほど成功を収めているように見えても結局は悪夢の小路に閉じ込められており、回り回って同じ場所に戻ってくるしかなかったというスタンの運命そのものだったと言えるでしょう。
 スタンはスタンでろくでもない人間なんですが彼が関わる人間たちもまたけっこうろくでもない人間ばっかりで、実にイヤ~な気分になれました。
 
 次、「トップガンマーヴェリック」。
 コロナで公開が延期されていた本作ですがようやく公開されました。
 ここで隙あらば自分語り。まあ自分の日記なので好きなだけ自分語りしていいんですが。
 じつはわたくし人形使いがはじめて購入したサントラ……というか、はじめて購入した音楽CDがトップガンのサントラだったりします。さらにトップガンからF-14トムキャットを知り、そこからマクロスとアフターバーナーにハマるという絵に描いたようなオタクへのエヴォリューションロードを辿っているわけです。
 そんな思い出のある作品の新作である本作は、「トップガン」から直接つながっている続編となっています。
 正統続編、私の好きな言葉です。流行りには全力で乗っかっていきますよ。
 結論から言いますと100点満点中100点でした。トップガンの続編として必要なものが全部そろってる。特に機体と俳優。というか30年近く前の映画の続編に同じ俳優が出演してくれるというのはもうありがたいの一言ですよ。
 おなじみの「トップガンのテーマ」のアレンジから上映スタート!
 当然の如くケニー・ロギンスの「DANGER ZONE」!! これがマサラ上映だったら大合唱だったことでしょう。
 これがなくては始まらない、シティーハンターで言うところの「Get Wild」に相当する名曲です。
 というか本作、続編としての方向性もシティーハンターと同じなんですよね。要するにいつもの。
 上司の命令無視!
 現場に引き戻されるマーヴェリック!
 若いパイロットたちとの衝突!
 かつてのライバルとの再会と別れ!
 亡くした友人の息子との邂逅!
 無茶振りミッション!
 アクシデント!
 生還!
 ハッピーエンド!
 いつもの「トップガン」一丁上がり! といった感じで、前述のとおり顧客が求めているもの全部入り!! こういうのでいいんだよこういうので。(ゴローちゃん)
 いやーしかしトム・クルーズが若い。調べてみたら今59歳だそうですが、合間合間の回想シーンや写真に移っている前作の姿とあんまり印象が変わらないのがすごい。
 と思いきや、映し方のせいでしょうか、場面場面で急に一気に年を重ねたように見えるシーンもあって、前作から直接続いている時間の重さを感じさせます。
 そして塚口で見るとなると当然言及しなくてはいけないのが音響です。特に本作はその恩恵を最大限に受けられるタイプの作品なので楽しみにしてたんですがああ~極超音速の音ぉ~~~!!!
 たまらん。これよこれ。
 ガルパンを上映すれば戦車の音が、バトルシップを上映すれば戦艦の音が、そして今戦闘機のエンジンの轟音がさんさんタウンを揺るがします。
 本作はまさかの実機を使ったドッグファイトをゲップが出るまで楽しめる作品なんですが、もうこの「音」がたまらん。腹の底からニヤケが湧いてきます。
 あとスロットルレバーと操縦桿でガチャガチャ操作してるのか最高にいい。清く正しい男の子としてはもう脳内の小学4年生300万人がスタンディングオベーションですよ。
 というか今の御時世に実機を飛ばすとかすっげー話だよな……。
 いまや戦闘機で有視界戦闘を行うというシチュエーション自体がすでに過去のものになっているなか、これだけのクオリティのドッグファイトを、それもCGを使わない実機で撮影してるってのはほんとにすごいし、トップガンという作品への愛を感じます。
 わたくしいつも通り事前情報は一切入れずに見に行ったんですが、まあストーリー部分はいつものトップガンだったので、正直物語的などんでん返しと言うかサプライズはありませんでした。とか思ってたらまさかのヴァル・キルマー演じるトム・“アイスマン”・カザンスキー登場!! 泡ァ吹いてブッ倒れるかと思ったわ!!
 マーヴェリックとはLINEでやりとりしてはいたものの本人は姿を表さずにいたので、今回は回想シーンや写真のみでの登場かと思ってたところにこれですよ。
 しかも、今wikiで調べたところによるとヴァル・キルマーは咽頭がんを患っており、声が出せない状態だったそうですね。劇中でもPCによる筆談を行っていましたが、マーヴェリックとの最後の会話は肉声で、というのが泣かせる……。
 そしてマーヴェリックのトラウマでもあり、本作の中核とも言えるテーマである、かつて失った友人グースの息子であるルースターとの対立と和解の描き方も見事でした。
 このように本作は「トップガンの続編」として必要なものがすべて揃っている100点満点の作品なんです。……そう、トップガンに必要なものが「すべて」。
 乗機であるF-18が撃墜されるも、かろうじて脱出するマーヴェリックとルースター。敵の戦闘ヘリに襲われるも後から出撃してきた仲間に助けられます。
 作戦はなんとか成功してるしマーヴェリックはルースターと和解できたしで本作でやるべきことはすべて完了してるので、わたくしてっきりここで本作は終わりだと思ってました。実際ここで終わってても作劇的にはあんまり違和感なかったと思います。
 しかし、ここまでの流れがあまりにスムーズだったせいか、わたくしこの作品を「トップガンの続編」として完成させるために絶対に必要な最後のピースのことを完全に忘れていました。
 脱出には成功したものの、敵地近くに降下してしまったマーヴェリックとルースター。敵地から脱出するために彼らが取った手段とは、敵地の格納庫にあった戦闘機を奪取して基地へと帰還するという無謀なもの。
 そしてその戦闘機は、もちろんF-14トムキャット!! ああ~プラット&ホイットニー社製TF30-P-412の音ぉ~~~!!
 わたくしもうメロメロです。塚口の音響のおかげでシアター内は完全にコクピットですよ。
 いやーもうここでうっかり絶叫しそうになりましたよ。そりゃそうだよトップガンの続編でトム・クルーズがそのまま出てるんならF-14に乗せない手はありません。
 そこから始まるラストバトルは、第5世代戦闘機2基vs旧世代機であるF-14のドッグファイト!! ああ~最新鋭機vsベテランパイロットの操る旧世代機のバトルとか全オタクが好きなやつ~~~!!!
 いやーもうわたくしもう絶頂(イ)ッてましたね。もう最高。か 完璧!と思わず老中・影成と化しておりました。
 有名作品、特に20年前30年前に公開された作品の続編となると期待半分警戒半分というのが正直なところです。本作はトム・クルーズが続投かつ戦闘機は実機を用いての撮影ということだったのでもうその時点で100点だったので、最悪トムキャットVS火星人とかでも納得する覚悟でしたが、期待を遥かにふっとばした作品をお出しされたのでわたくしもはやスクリーンを伏し拝むしかありませんでした。
 今年は本作といい「ゴーストバスターズアフターライフ」といい「シン・ウルトラマン」といい、往年の名作の続編という警戒度の高い案件が軒並み当たりなので、わたくしのなんとかジェムがすっかり浄化されております。
 本作はまだまだ公開されたばかりなので、2回目3回目も見に行きたいですね。
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