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主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

第16回東方紅楼夢戦利品レビューその13-1

2023-12-27 23:30:38 | 同人誌感想
 ずーっとレビューが終わらずにいた第16回紅楼夢戦利品レビューもようやく残り2作品となりました。まあ未レビューの同人誌は秋季例大祭のものが2点残ってるんですが……。
 さておき、残っている中ではこれはいちばん分厚い同人誌、しかも小説系なので、いっそのこと1作品読むごとに感想をひとつずつ書いていくという形式でやっていこうと思います。分厚い合同誌や総集編はこういうやり方で書いていったほうがスムーズに書けるかもしれない……。
 
・From Dusk Till Dawn 東方夜伽合同Ⅱ(天竺煙草)
 2020年12月31日をもって、残念ながら閉鎖されてしまった東方R-18小説専用投稿サイト「東方夜伽話」。本作は、東方夜伽話に投稿していた作家さん総勢23名による合同誌となります。
 では収録作品ごとに感想を。
 
・バケモノどもよ永遠なれ(文:SYSTEMA氏/絵:木綿豆腐氏)
 幻想郷を訪れる前のレミリアとパチュリーの出会いの話。強大な力を持っているはずのレミリアやパチュリーが、外の世界の時代のうねりの中で翻弄される姿が印象的。お互いに性愛的にはウブなのが微笑ましくて好き。
・妖怪的幸福論(アサトモ氏)
 「濡れ場」という言葉自体が船幽霊である村紗に合致しているのが上手い。かつて自らも水難事故で死んだ過去を持つキャラクターである村紗が、ぬえと口づけを交わすシーンで「息ができなくなる状況」に歓びと陶酔を覚えているという逆転がまた上手いです。
・十六夜、猶予う(鮭缶氏)
 本作における咲マリは一見咲夜さんのほうが攻めに見せかけて実はパーソナルスペースが狭いはずの魔理沙が咲夜さんを受け入れる側であり咲夜さんはそれを十二分に承知の上で魔理沙に甘えているという構図がとても理想の咲マリでとても好き。(無呼吸)
・ロード・オブ・ザ・淫具(文・絵:喚く狂人氏)
 なんだこのタイトルはたまげたなあ。「前世の自分が使ってたそういう道具を友人に見られる」っていったいどんな気分なんだ……。たっぷりとページを割いて描写される行為の濃密さはめまいを覚えるほど。
・SPLITMIND CHRONOGRAPH(文・絵:みこう悠長氏)
 強烈な淫語まみれの本文、そして輝夜と妹紅がお互いに向ける倒錯しきった情念とは裏腹に、本作の底にはひたひたと冷えた諦観を感じます。これだけ淫蕩な行為にふけっていても二人は頭のどこかで冷めている気がする
・A Twilight Tale(文:Cabernet氏/絵:山桃氏)
 4畳半の狭い安アパートの情感が好き。女苑と紫苑のふたりの落ちぶれ方が、そのまま外の世界の時代の移り変わりを反映しているようで寂寥感がありました。
・My_Fair_Darkness(つわ氏)
 ルミフラ。明らかにフラン→ルーミアの感情が込められているタイトルですが、本文を読み進めていくとルーミア→フランの感情も込められているのが上手いです。
・十九年目の密室異変(望月七星氏)
 例の部屋です。行為のシーンはもちろんのこと、行為に至るまでのシーンにもたっぷり尺を取っているのでふたりの高まりを感じられました。あと小町がしれっと映姫様を呼び捨てにしてるのがポイント高い。
・祝う二人(ひととせ氏)
 キエエエエッ!!(猿叫) 行為前、そして行為中のむらいちイチャイチャ具合が読んでるだけで糖尿病になって病院に担ぎ込まれそう。あだ名で呼び合ってるのいいなあ。
・溺れて沈んで(tukai@ゆかてん氏)
 船幽霊である村紗に「底が抜けていない柄杓を渡す」という行為でもって愛情と恭順の意を示すのが上手い。
・虎仙人譚(又は、邪仙天罰覿面のこと)(ぽんぬ氏)
 青娥娘々大敗北の巻。普段が普段だけに余裕ぶっこいてたら見事に負けるのほんとに似合うよなこの人。そして文字通り獣の本性全開の星ちゃんがなかなか新鮮。
 
 途中ですが今日はここまで。コミケ出発までに終わるかな……。
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