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主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

第21回博麗神社例大祭戦利品レビューその6

2024-05-20 23:31:56 | 同人誌感想
 そういや秘封の新作ってまだ発売されてないんだよな。ゲームの方はすっかりイベント当日にsteamで配信されるのが当たり前になってるので、「神主の新作を待つ」というシチュエーションはずいぶん久しぶりのような気がする。
 
・むっつりまめあず 藍取り!スクランブる(小豆粥)
 八雲一家メインのサークルさんの脳を軒並み爆発させた「東方獣王園」。
 特に藍さま周りの人間関係のあれそれは大きな波乱を招いたとともに、じゃあこれまで八雲一家メインで活動してきたサークルさんは今後の八雲一家をどういう方向性で書いていくかという点が個人的な注目ポイント。
 いまマジで八雲一家メインサークルさんにとっては、獣王園前/獣王園後という区分ができるくらいの大事件だったと改めて思います。
 小豆粥さんも八雲一家メインで活動されてる古参サークルさんなので、これからどういう感じになっていくのか楽しみです。
 「むっつりまめあず」、厳密には八雲幻想祭の新刊なんですが入手タイミングが重なったのでここでレビュー。
 本作は恒例となった「まめあず」シリーズの6本目。今回は「先割れスプーンおばさん」と「残業散歌」の2本立て。
 「先割れスプーンおばさん」獣王園八雲一家に対して饕餮がどういうポジションになるか?というのが八雲一家メインサークルさんの懸案事項だと思うんですが、本作はすっかり「親戚のおっちゃん」といったポジションになってます。あとがきにもある通り、小豆粥さんの東方作品におけるキャラ付けはいわゆるお約束的、王道的なキャラ付けとはちょっと違っててそこが面白い。というかそれで行くと饕餮のCVが堀内賢雄さんになってしまう。
 また小豆粥さんの作品の楽しみと言えばさまざまなうんちくですが、今回は先割れスプーンのお話が興味深かった。あれって中世ヨーロッパにまで遡れるものなんだ……。なお「先割れスプーン」で声優が先に出てきたことは君と僕だけの秘密。
 「残業散歌」、藍さま残業姿似合うなあ……。そしてもはや現物を見たことがない世代も多かろう懐かしきCRTモニターよ……。
 微笑ましい感じの「先割れスプーンおばさん」が子育て漫画なら、こっちは二昔前にアフ◯ヌーンとかで連載されてそうな雰囲気の残業ダベり話。
 こっちの方では八つ橋が出てきました。シナモン風味で好き嫌いが分かれる印象の八つ橋ですが、コーヒーと一緒に頂いたことはないので今度試してみようかな。そして藍さまの怒涛ののろけよ。……で、そこからのあとがきが実に効く。この紫さまの「わかってて甘えさせてあげてる」ってところが実にオトナのオンナといった感じです。
 「藍取り!スクランブる」、獣王園にて饕餮が藍さまの昔の女であることが判明してしまったわけですが、本作では今の女と昔の女が鉢合わせ! 気まずすぎる! もう11ページ1コマ目なんて読んでて胃がキリキリしてきました。すっかり幻想郷にいついているゴルシちゃんは楽しそうですが……。
 で、そんな気まずいふたりをどうにかするきっかけとなるのがやはりというか必然というか料理なんですね。このサークルさんの作品は絶対に深夜に読んではいけない同人誌ナンバーワン(脳内調べ)の呼び声高い飯テロサークルさんなんですが、ただ単に美味しそうな料理を出しているだけではなく、その料理がしっかり作品のための小道具として機能しているのが好きなところ。
 というわけで今回のメニューは、スパゲッティ・アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ・ジャポネーゼことニンニクオリーブオイル唐辛子和風アレンジ。いかん、もうこの料理名を書き写してるだけで腹が減ってきた。
 で、この料理を通して紫さまと饕餮の関係性がどう変化するかと言うと、料理を振る舞った紫さまに対して饕餮は自分の食器である先割れスプーンのスペアを貸すというこの返答。実にオトナ、実にアダルティ。このシンプルかつ奥深い関係性の変化の描写、和歌における贈り歌と返歌にすら通じるものを感じます。
 そして毎回空気読まずに登場する隠岐奈さんですがだんだんCVが神谷明氏に思えてきました。
 
 今日はここまで。
コメント
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