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塚口サンサン劇場「RRR」1周年記念大感謝祭!昼・夜ナートゥ祝って祝って祝い倒してきました!夜の部!

2023-10-22 23:15:52 | 映画感想
 狂騒のうちに幕を閉じた「RRR」1周年記念大感謝祭・昼の部。
 しかし我らにはその先がある! 「RRR」1周年記念大感謝祭・夜の部開始!
 
 
 ……そのまえに流石に無補給で夜の部に挑むのは無策というか全身のカロリーを失って乾燥したバナナの皮みたいになってしまうのは必定なので、恒例の地下2階で販売されているタージマハル・エベレストさんの出張販売カレーを頂きます。
 
 
 わたくし人形使いは朝から何も食べてなかったので胃の中が空っぽ。なのでもうこのカレーセットが五臓六腑に染み渡る……久しぶりにマトモな食事した気がする……ありがてえ……。
 などとすべての食材に感謝しつつカレーセット感触。いつも思うんですがこのカレーセット、ナンだからか見た目よりも遥かにボリュームがあるというか腹持ちがあるのが不思議。
 昼の部が終わって人が出ていった待合室には再び夜の部の、そして一部は昼の部から引き続き参加の剛の者が集結しつつあります。どう見てもこれから映画を見ますという熱気ではない。まあ実際、これから始まるのはただの映画鑑賞ではないんですが。
 そしていよいよ開場時間、「RRR」1周年記念大感謝祭・夜の部……開始(はじめ)ッッッ!!!
 昼の部と同じく万雷の拍手とともにシアター4に現れたシネマスター☆トムが装着(まと)いしは伝説の蒼き衣……ではなく、昼の部で「RRR」1周年を記念して関西キネマ倶楽部さんから贈呈された1周年記念シャツ! 伝説の品ですよ。
 恒例の前説ですが、昼の部でも書いた通り戸村支配人は前日に腰をやってしまったとのことでいつもの全力ナートゥは今回はおあずけ。しかしそこは塚口、しっかり代打が用意されていました。
 みんな大好き「プロメア」マサラ上映でも大活躍だったダンサー経験のあるスタッフさんが、戸村支配人に代わって全力ナートゥを披露! 割れんばかりの拍手! これぞ塚口!
 そしてこれまた恒例の、初めてマサラ上映に参加した人、初めてRRRを見る人、初めてサンサン劇場に来た人のアンケートですが、記念すべきことに前述の3つの条件全てに当てはまる方がひとりいました!
 そのひとりが判明した瞬間、周りから「ようこそ塚口へ!」「いらっしゃい!」「楽しんでください!」という温かい声が上がります。
 なおこれは塚口における隠語であり、日本語に訳すと「エモノがいたぜ」「絶対に逃がすな」「囲め囲め」「沼に引きずり込め」の意である! チェスト塚口!
 とまあ上映前から場を温めるどころの騒ぎではない熱量がシアター内に渦巻いていますが、これからそれ以上の熱量が、質量保存の法則すら凌駕して発生する!
 
スクリーン「TWIN」
観客「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
スクリーン「DVV」
観客「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
スクリーン「S. S. Rajamouli」
観客「ありがとおおおおおおおおおおおお!!!!」
 
 夜の部でも感謝を忘れない映画館、サンサン劇場。
 同じことを繰り返すと、やはり飽きてくるのが普通です。しかしサンサン劇場におけるマサラ上映では、参加すれば参加するほど次のマサラ上映に参加しなければ気がすまなくなるのです。麻薬では?
 というかもう上記の反応は条件反射です。刷り込みです。生活体は初めて参加したマサラ上映を親として認識するようになることは広く知られていることですが(※要出典)、これまでサンサン劇場のマサラ上映に参加してきた人はもちろんのこと、今夜このとき初めて塚口に来てしまった人はもはや塚口の呪いにかかり、これからの人生すべてを塚口の上映スケジュール中心に生きることになるのです。怖すぎる。しかしもはやこの段階で正常な判断ができる人間はシアター内にはひとりも残っていないので安心!
 さてもう2回目ともなるとどこが盛り上がったとかは説明するまでもありませんが、やはり言及しなくてはいけないのがナートゥですよ。
 「ナートゥをご存知か?」のセリフが出た瞬間ドドドドドドドと音を立ててスタンディングする観客席。「人間が勢いよく一斉に席を立つとドドドドドドドと音がする」、ここ覚えて帰ってくださいね。
 そこから怒涛のナートゥがまさに圧巻、まさにお祭り騒ぎ。スクリーンの中で巻き上がる砂埃が明らかにスクリーンの外まではみ出してましたよ。
 そしてジェイクが脱落しいよいよラーマVSアクタルになるタイミングで、それまでの歓声と拍手がさらに限界を突破してもう1段階上がるのが驚異的。サイヤ人かよ。
 さらにはシアターのそこらじゅうから「ラーマ! ラーマ!」「アクタル! アクタル!」の声援を通り越した絶叫と咆哮が響き渡ります。もういつ劇場が倒壊してもおかしくない。あのシーン、我々は確かにラーマVSアクタルのダンスバトルを周りで拍手しながら応援している観衆のひとりでした。あの瞬間、我々は確かにスクリーンの中にいた! 「RRR」という作品の一部となっていた!
 声援が目立っていた昼の部に対して、夜の部では紙吹雪が目立っていた印象です。
 これもまた今さら言うまでもないことですが、塚口マサラでは色とりどりの紙吹雪が場を彩ります。そしてその色とりどりの紙吹雪が、「RRR」という赤と青のカラーリングを持つ作品と最高の相性を発揮するわけですよ。
 ラーマ登場の「FIRE」パートでは赤の紙吹雪が、ビーム登場の「WATER」パートでは青の紙吹雪が舞い上がるさまは、まさにスクリーンと観客席の境界を曖昧にする職人芸という名の魔術と言えるでしょう。
 そして最高に美しかったのがコムラムビームドのシーン。BGMが収まり静寂が訪れ、風の音とともに木の葉が飛んでくるあのシーンに合わせて緑の紙吹雪が舞う。この美しさはとても文章のみで記すことはできませんので見たい方は塚口に来てください。
 補記しておくと、今さっきtwitterで確認したんですが、どうやらこのときの紙吹雪の中には「緑色の薄紙の中心を木の葉の形に切り抜いている」というとてつもない手間をかけて制作された紙吹雪が混じっていることが判明しました。そういやプロジェクトXが復活するそうですが、サンサン劇場でも対抗して「プロジェクトT」を作るべき。
 このシーンの美しさを支えているのは紙吹雪だけでなく観客席の静寂もなんですよね。マサラ上映と聞くと、四六時中歓声が上がっているような状態を想像する方もいるかもしれませんがさにあらず。陰があって陽があるように、昼があって夜があるように、マサラ上映には歓声があって静寂があるわけです。見せ場ではさんさんタウンがまるごと倒壊するほどの歓声を上げたかと思えば、コムラムビームドの直前のシーンでは全員が前もって練習していたかのようにぴたりと声を潜め静寂がシアター内を満たす。ナートゥのときとは真逆の方向性の一体感がありました。
 そしてまたナートゥのシーンの話に戻るんですが、ジェイクが脱落してラーマVSアクタルになって、二人が並んで映し出されてこれからラストダンスバトル、という絶好の、そして一瞬しかないタイミングで、いったいどうやったのか前方からスクリーンに向かって左側にラーマの赤右側にアクタルの青の紙吹雪がぴったり分かれて撒き散らされるという離れ業が!
 わたくし思わず「うおおおおおお!?」と声を上げてしまいました。いやほんとに仕切ったみたいに赤と青に分かれてたんです。本当に見たんです! トトロいたもん!!!
 あの瞬間の美しさたるやもはや筆舌に尽くしがたいものがあります。あんな光景塚口でしか見られませんよ。
 そしてラスト、宇宙一カッコイイ肩車からラーマンビーマンのシーンはもはや言語を絶する盛り上がり。爆発に合わせて撒き散らされる赤の紙吹雪は現実と作品の境目を軽々と乗り越えて劇場を彩ります。
 特にラーマンビーマンのシーンで、ラーマパートとビームパートが重なるあの瞬間に、同じく観客席から赤と青の紙吹雪が混じり合って舞い上がる様はもはや重要無形文化財に指定されるべきと断言しても過言でも華厳でもない。
 そしてこれだけ盛り上がってもまだ盛り上がりポイントが残っているのが塚口のすごいところ。最大の、そして最後の盛り上がりポイントであるエッタラジェンダのシーンではもう盛り上がったとか盛り上がらないとか楽しいとか楽しくないとかの話ではない。あのとき館内にいた全員の知能指数は湯葉と同レベルだった。知能指数で言うならショウジョウバエの方が上だった。
 いや実際、これだけの人数でこれだけの大騒ぎが合法的にできる場所って地球上でいくつあるんだろうなと思うんですよ。ただでさえコロナやら何やらで閉塞感を感じるこのご時世、谷化を楽しむことすら難しい場合もあるはず。そんな世の中でお友達はもちろん見ず知らずの人達たちも含めて、同じひとつの作品を褒め称え、熱狂し、さらにはともに歌い踊れるという場所を提供してくれたサンサン劇場には感謝してもしきれません。
 そんな熱狂のうちにスクリーンに明かりが灯ります。足元は毎度のことながらこんな感じ。
 
 
 いやー始まる前はまさかの2連続マサラ上映なんか耐えられるのかどうかと心配していましたが、終わってみれば疲労どころか日常生活では決して味わえない種類の幸福感と充足感に満たされていました。なんという幸せ。これほどまでに明確な幸福を感じられる瞬間が人生にあるということに、なお幸福を感じます。
 しかし、終わったときにはすでに次のマサラを肉体が、魂が求めている! マサラ上映は結果的にマサラ上映への飢えをもたらし、そしてマサラ上映の飢えはマサラ上映でしか満たされない! 完全に麻薬だこれ!!!
 ですがご安心ください。塚口はすでに次のヤクマサラ上映の準備を進めています。上映終了後の挨拶の際、戸村支配人からは「来年にはあけましておめでとうRRR」のアナウンスが! そして当然のことながら「RRR」、未だ上映終了日を決めてません! この先56億7千万年上映し続けてほしい。
 そう、マサラの終わりはマサラの始まり。まさに円環の理。終わりなきマサラの輪廻の上で我々は踊り続けるのです。確約された幸福! なんと素晴らしい!!
 などとほとんど宗教的法悦に包まれながら、人類未曾有の昼夜2連続マサラ上映のレポは筆を置きたいと思います。
 改めまして、今回この場を作ってくださったサンサン劇場の皆さんそして戸村支配人、人類には早すぎるほどの大傑作を作ってくださった創造神ラージャマウリ監督、「RRR」という作品を愛するすべての人々、そして今このレポを読んでくださっているあなた。
 すべての人々に感謝!!
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