崔吉城との対話

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『殖民地朝鮮:映像が語る』

2018年11月17日 06時38分09秒 | 日記

 もう1冊の拙著が発行された。その最初の書評が出た。内容が詳しく正確しょうかいされ、正しく評価された。嬉しい。竹下一氏(長周新聞、2018.11.16)の「プロパガンダ映像は現代も」という題下次のように書いている。そのまま引用する。

 著者は、「プロパガンダ映画といえば宣伝や煽動というネガティブなイメージガあるが、製作する側はプロパガンダというレッテルを貼られないようにするのが常である」「プロパガンダはどの時代にも存在しており、今現在続いているて、戦前戦後と問わず普遍的な現象である」と主張する。それは例えば、今もCM宣伝による消費、浪費は言うまでもなく、九・一一のニューヨーク世界貿易センタービルの惨事の映像を必要以上に繰り返すことで、芸術性さえ感じさせて脳裏にインプットして変質させることにも貫かれている。著者はそこから、戦前のプロパガンダを批判しながら、「現在のマスコミの映像媒体」を批判しない、あるいはできない「平和運動」の浅薄さをも指摘している。こうしたことは、戦後日本においても朝鮮における植民地支配についての本格的な研究が遅れてきたことそのことが、アメリカによる新しい形の植民地支配について思想文化面を含めた体系的な洞察、暴露の弱さとつながっていたことを考えさせる。


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