崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

軍票

2015年09月28日 05時44分34秒 | 旅行
昨日は日曜日。先にイントラムロスの中にあるマニラ大聖堂の礼拝に参加した。聖堂はスペイン植民地時代の建物で第2次世界大戦に火災で消失して1950年代に再建したものである。300人余の信者がほぼ満席、礼拝は英語で進行された。左右両側のモニターに賛美歌の歌詞が映っている。聖書、賛美歌を持っている人はおらず神父の司祭で長く礼拝が進行した。信仰というよりはすでに慣習になっているように感じた。しかしカソリックはスペイン植民地が残した最も大きい遺産といえる。聖堂および住宅などの建物が残っている。カーサ マニラはスペイン植民地時代の家といっても1970年代に再建したものである。個人住宅などの建物が生活博物館になっている。風呂を兼備した西欧先進文化であった。比較的植民地当時の姿をそのまま大事に保管されいる建物は1604年建立の聖オウガスチン教会San Agustin Churchだ。これも地震と戦争の破壊の歴史を持っている。教会の前庭が死刑執行場所であったことは教会がどれくらい植民地暴圧政策の実権を行使したかが解る。円形鐘塔所蔵品は古色蒼然。撮影は禁止。物がどれくらい貴重かを強調するためのもののようであった。
 韓国の食堂が韓国語で看板をかけて営業しているのがしばしば目につく。私はユッケジャンと冷麺を注文、美味しい。そばのテーブルの韓国人のお客さんが大声で現地人従業員に悪口をあびせているのはとても残念だった。こちらでは日本人と韓国人に対する感情を案内者に尋ねた。日本人に対する感情は韓国人に比べてとても良い。日本に侵略されたことに対することより韓国人を嫌うということは何を意味するのだろうか。植民地の歴史自体ではなく、人と人の信頼関係などが選好度を左右するということではないかという。
 引き続きイントラロス旧刑務所を散策してリサール記念館に行った。彼が刑務所から出て死刑執行所に出て行くところを足跡に残してある。、多くの大小のリサールの銅像等を見て記念館に入った。過度に暗い。実体を確認することさえ難しい。映像の鑑賞した。骨董商店に寄り本を数冊購入、ロビンソンデパートRobinson CommercialでDVDを購入した。私は気力をほとんど失ってアイスクリームを食べてしばらく休息して、3階で骨董品店に入った。日本のもの、軍人が使用したものなどが展示されており、軍票があったらいいのにと思っているとき家内がそれを発見した。日本が戦争期間中に発行した紙幣。 <日華事変(中日戦争)軍票百円1944年未使用>。直ちに購入した。風が激しく吹いて急いでホテルに入ったとたん、すぐ大雨になり30分余豪雨、こちらのスコールだ。