崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

強行採決

2015年09月18日 05時27分41秒 | 旅行
安保法案に反対するデモ、国会での強行採決などをみて1960年代の韓国学生デモを想起する。賛成と反対の意見を聞いてみると戦争と平和の対立のように思われるがそれほど差がないから説明しても理解し難いという。平和は平和的な外交と軍事的バランスによるものであり、憲法などがそれほど重要とは思えない。一般的に独立国家はそれぞれ軍隊と戦争法案(?)を持っている。軍、武力の存在がすなわち戦争をすることを意味するのではない。今、日本では圧倒的多数が反対であるというが本当の世論、民意とは何だろう。民主主義選挙によって選ばれた圧倒的多数を占めている自民党の意見は民意ではないということかと反問が生まれる。安保法案についての世論も依然と自民党への支持率が非常に高い。何が本当の世論で、民意であろうか。本当の世論は一票の投票によるものである。とは言っても街頭デモや徹夜国会での論戦は無視されてもいいのだろうか。既存の国会が本当の民意であると思ったらフランス革命や韓国の民主化学生革命は起こらなかった。今の日本での論戦は革命ではなく騒ぎに過ぎない。
 日本人の政治意識の低さによるものである。選挙には関心が少なく、投票率は低く、選挙権を簡単に放棄し、放置していた結果であることを痛感しなければならない。投票は棄権して、街頭では熱を挙げるなど日本は民主主義国家になっていないのではないだろうか。日本に民主主義はまだ十分定着していない。今度「戦争内閣だ」とまで言った人は次の選挙を革命選挙と思って投票すべきであろう。メディアも信用ならない。多くの新聞は戦争を賛美したのに戦後急に反戦主義に変わったものである。国民の過半数もそうであった。冷静な批評性のある世論が力になることが必要である。今度それぞれの地元の選挙区でまず「落選」させる心を持つべきである。次の選挙によって「戦争法案」を「平和法案」へ作り直すこともできる。総理も「小」選挙区で落選したら「大」権力が失われる。選挙の怖さを知らせなければならない。