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総理会見






■今晩6時からの総理記者会見を観た。記者会見の最後に、日本はPCR検査が非常に少なく、感染者隠しをしているのではないかと海外から観られているが、総理はどういう根拠で、日本の感染者数の少なさが現実を反映していると納得しているのか、との問いがあった。これに対して、安倍総理の答えは、肺炎の死者数が少ないことを根拠に挙げている。肺炎で亡くなった方は、CTを撮るので間質性肺炎で亡くなったか細菌性肺炎で亡くなったか、わかるという。つまり、新型コロナで亡くなったのではないとわかるという。したがって、新型コロナによる死者数は現実を反映しているという論拠である。だから、感染者数も現実を反映しているだろうということだと思われる。

 しかし、新型コロナウイルス感染症は、肺炎だけで死亡するわけではない。脾臓などのリンパ系器官、心臓、肝臓、腎臓、脳組織も侵され、癌治療のような免疫抑制剤を使用する疾患の場合には、とくに、重篤化しやすい。つまり合併症で亡くなった場合、新型コロナとの区分がわからない。死亡原因を合併症の側にカウントしてしまっている可能性がありえる。

 さらには、医師の要望の4.5%しかPCR検査を受けていない現実(3月上旬段階)は、そのすべてが陽性とは限らないにしても、検査された感染者数が現実を反映しているとは考えられない。常識的に考えて、臨床経験を有する医師が検査を要望する患者は、その疑いがあるからだろう。

 はっきりと現実を把握するには、東京都だけでも、サンプリング調査を行い、不顕性の患者も含めて、疫学調査を行えば、顕性・不顕性の感染者数の比率などが推計ができる。それをむしろやらない理由がよくわからない。首都のオーバーシュートを回避するためには、現実に近い数値を把握することが前提のはずである。





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