verse, prose, and translation
Delfini Workshop
往還日誌(150)
■5月4日、土曜日。
京都においては、ハッピークッカー一本やりで、料理してきたが、さすがに、フライパンがないと不便なので、26センチのものを購入。連休のセールで安くなっていた。仕事柄、汚染物質の情報には敏感になるので、PFASの代表的な物質であるPFOAフリーのものを選択。
PFOAは、ペルフルオロオクタン酸のことで、フライパンのテフロン加工(焦げ付かないフライパンなどの表面処理)の添加剤として使用される。
PFOAは、人工的に作られた有機フッ素化合物の総称で4700種類以上あるPFASの代表的な物質。
EPA(米国環境保護庁)のサイトでは、PFASのリスクとして以下をあげている。
・生殖能力の低下や妊娠中の女性の高血圧の増加などの生殖への影響。
・低出生体重、思春期の早まり、骨の変化、行動の変化など、子どもの発達への影響や遅れ。
・前立腺がん、腎臓がん、精巣がんなど、一部のがんのリスクの増加。
・ワクチン反応の低下など、感染症と闘う体の免疫系の能力の低下。
・体の自然なホルモンへの干渉。
・コレステロール値の増加または肥満のリスク。
PFASとは別に気になっているのが、ビスフェノールA(BPA)。
ポリカーボネートやエポキシ樹脂をはじめ、さまざまなプラスチックの合成に使用されている。
私は、アルコールはまったく飲まないので、その代わりに、お茶を毎日、大量に摂取している。このときに使用するのが電気ケトルである。
ポリカーボネート製の電ケトルは広く販売されている。私が京都と若宮で使用しているものもそれである。
ビスフェノールAを原料とする種類の合成樹脂では、洗剤で洗浄した場合や酸・高温の液体に接触させた場合にビスフェノールA成分が溶け出すことが知られている。
エポキシ樹脂は、トマト缶でよく話題になっている。缶の内側にエポキシ塗装が施されており、トマトの酸性度が高いので、溶出が認められるのである。
ビスフェノールA(BPA)は、内分泌系(※)への影響が懸念されている。
※内分泌系:体の各部位の活動の調節に必要な信号を伝達するホルモンをつくって分泌する器官や腺の集まり。内分泌器官には、視床下部、下垂体、甲状腺、副甲状腺、膵臓(すいぞう)の膵島、精巣、卵巣があり、それぞれ特定のホルモンをつくる。内分泌腺からは血液中に直接、ホルモンが分泌される。ホルモンが標的器官の受容体と結合すると、標的器官が特定の作用を起こすように情報が伝達される。多くの内分泌腺は、脳の視床下部、脳の視床下部および下垂体へのフィードバックを介して、ホルモン信号が相互に作用することで制御される。
厚労省は、食品衛生法に準拠して、ポリカーボネート製器具及び容器・包装からのビスフェノールAの溶出試験規格を2.5μg/ml(2.5ppm)以下と制限している。
電気ケトルもBPAフリーを謳う製品も出ている。ただ、BPAの代わりにビスフェノールS(BPS)を使用している場合もある。
ビスフェノールS(BPS)について、こういう報告もある。
「ビスフェノールSは、熱安定性が高く、内分泌系への障害も少ないと考えられていたが、UCLAのナンシー・ウェインの研究室で行われた研究では、BPSとBPAの影響には著しい類似性があることが示された。彼女の研究室では、両化学物質がゼブラフィッシュの生殖神経内分泌系に及ぼす影響を比較した。ゼブラフィッシュは胚が透明で、顕微鏡による可視化が容易なため、胚発生を研究するモデルとして人気がある。研究者らは、BPAまたはBPSに反応する胚性ニューロンの発達変化をモニターし、どちらも同様に有害な影響をもたらすことを発見した」(By Diane Rafizadeh、Yale Scientific Mgazine、August 17, 2016)。
一応、食品衛生法で規制がなされており、新しい知見は、厚労省のQ&A「ビスフェノールAについてのQ&A」では、出ていないので、あまり神経質になる必要はないと思うが、毎日、大量にお茶を摂取するため、気にはなっている。
夜、ホイコーローを作る。家族の評判は良かった。
Vipassana Meditationと気功は親和性が非常に高いことを発見した。どちらもゆくりした動作で行うからだろう。
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