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一日一句(2048)







わが身よりこころが走る師走かな






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公開講座『ルカーチの存在論』27周年第7回!!!







■ことし最後の公開講座になりました。2017年最後は、映画「九条」(宮本正樹監督)の鑑賞会です。オフィシャルサイト

清水寺の今年の漢字に「北」が選ばれました。15万3594票の応募のうち、「北」は最多の7104票だったそうです。選んだ理由で多かったのは、弾道ミサイル発射や核実験強行など北朝鮮による脅威とのことです。

宇宙空間を飛行して太平洋に落下するミサイルに、Jアラートなる警報システムを構築したり、学校や地域で、さかんに、避難訓練をする様が、冷笑的に、海外メディアにも報道されました。安倍政権は、さかんに、九条改悪の根拠に、北朝鮮の脅威を煽っています。

他方で、米国から2004年に導入をはじめた弾道ミサイル防衛整備費18年度予算案で、累計2兆円を突破する見通しとなりました。このお金は米国の軍事産業へ流れました。しかも、PAC3もイージス・アショアも、北朝鮮のミサイルには、まったく無効です。ミサイルを迎撃するには、軌道計算が必要ですが、日本向けに実戦配備されているノドン300~400発の所在も、発射のタイミングも、すべてつかむことは不可能だからです。軌道計算はできないのです。

さらに、米国防情報局が2017年7月に発表した報告書では、北朝鮮の核弾頭は60発と算定されています。これらが、同時多発的に、列島に飛来すれば、しかも、原発に着弾すれば、ほとんど壊滅です。打つ手はありません。北朝鮮の核ミサイル開発の目的は、米国です。米国に対する核抑止力としてICBMに核弾頭を搭載する技術開発を進めています。

米国は、第二次大戦後、ずっと戦争をしてきました。ベトナム戦争、アフガン戦争、イラク戦争、そして、いま、パレスティナがふたたび危険な状態になっています。注目したいのは、これら、すべてが、非対称の紛争だったということです。常に、米軍は圧倒的な軍事的優位にありました。結果は、米軍が勝った戦争はないのです。ゲリラ戦で完敗し、テロ戦という形で、戦争は現在も継続しています。

北朝鮮に関しても、圧倒的な非対称です。そして、北朝鮮は核を持っています。米軍の非対称紛争史上初めてでしょう。本当に戦争が始まれば、全滅です。危機を煽りながら、どうにもならない米国製造業の空洞化を埋めるために、世界の紛争地帯を回って軍事産業のエージェントとして武器を売り歩いている男―それがトランプ大統領です。

日本の九条改悪は、この米国の軍隊と、それと一体になった軍事ビジネスの世界戦略の中に、自衛隊ばかりか、日本経済全体を組み込もうとする制度改悪なのです。

九条を変えて、自衛隊を世界で展開できるようにすることは、米軍と軍事産業以外、だれ一人喜びません。平和など、それでできるはずがありません。なぜなら、その道は、戦争や紛争を作る道だからです。

いま、危険な曲がり角にあるこのときに、九条の価値について、議論を深めようではありませんか。なにが、われわれにできるのか、考えようではありませんか。戦争の反対は、平和ではなく、幸福です。人間が幸福になれないかぎり、それは戦争状態が続いている、ということです。



■(前半)映画「九条」鑑賞会 司会:尾内達也
■(後半)石塚省二著『近代の終焉と社会哲学―東欧革命のアンプリカシオン』を読む。「第7章 東欧社会と思想の現在」和田裕
■(後半2)ジェルジ・ルカーチ著『社会的存在の存在論』第二部「労働論」日本語版作成の試み 尾内達也・和田裕

■日時:2017年12月16日(土)午後6時~午後9時
■場所:中央大学駿河台記念館600号教室(御茶ノ水駅そば)
■会費:2,000円

■二次会:御茶ノ水デリフランスにて忘年会(参加自由:2,000円くらい)





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