「芳賀ちゃんのオサカナ釣題」…酒、肴、料理、釣り 

元デイリースポーツ記者の日記だよ。

包丁人の知識と技《1495》

2012-05-25 12:48:51 | 魚料理
先日、神戸市の行きつけ、「T」で一杯引っかけてますた。

店長と、カウンターごしに、前にアチキが食べた伝助穴子の話になりやすた。

オイラ「たたきがオススメって、そこの若い主人が言うから、頂いたけど、まずくはないものの、ようけ食えんのね。変に脂っこくてさ、飽きるんよ。主人も、勧めておいてからに、あとで、自分はそう美味いとは思わない、な~んてさ」

店長「どんなタタキの作り方っす?僕は、伝助は美味いと思うけどぉ」

アチキ「湯引いたあと、たて塩振ってね、網にはさみ、簡易トーチで炙ってたわ」

店長「う~ぬ。まずね湯引いたあとの氷水は、ろ過したいい水。きれいな井戸水や、いわゆる天然水を使わんとね。魚は水吸うから、水道水なんかはもってのほか。

つか、ただでさえ脂の乗った穴子なら、皮を炙ったら、よけいに脂っこく感じるし、問題は包丁の切れ味!穴子の細胞を、できるだけ潰さないように、スパって切らないとね。包丁が切れないと、潰れた細胞から脂が出ちゃう。

うまく切る腕前があれば、お客様が噛んだときに、初めて脂が舌にしみるから、サラっとしたあとに、旨味を感じられると思うな。

いまの若い職人さんは、結構、そういうの知らんからなぁ~」

オイラは、頭では理屈を知ってますたけれど、目の前のベテラン板さんに、キチンと説明され、その生々しい説得力に、唸るしかなかったわ。

感心!

明石に近い、鮮魚店やスーパーのオサカナ売り場には、小さな赤ベラや、アイナメの新子、淡路のハモが並び始めますた。



もう夏っすね~。

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