かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

低所得ほど野菜食わず、とはなんとなく納得できますが、根拠薄弱っぽい点が気になります。

2012-12-07 21:17:40 | Weblog
 今日は夕方から気温が急降下している感じで、家に帰ってみると寒ぃいぃっ! と震い上がりました。火の気のない所の寒さたるや、まさに凍りつかないのが不思議に思えるほど。昼間暖かかった分、余計にこの寒さは堪えるようです。

 さて、厚生労働省が行った栄養調査で、所得が低いほど野菜を食べない傾向にある、という結果が得られた、という報道がありました。なんでも、3千世帯余りの有効回答を基に、所得600万円以上、200万円~600万円、200万円未満の3つに分け、それぞれが食べた野菜や肉などの1日当たりの摂取量を集計したところ、高収入層は男女とも283g野菜を食べていたのに対し、中間層は男性266g、女性271g、低層は男性259g、女性267gだったとのことです。この結果から、厚生労働省では、収入格差が日々の食生活に影響を与えている可能性がある、と見ているのだそうです。

 国民の健康と労働の両方を司る厚労省の調査ですので、それなりには信頼出来るデータなのだろうな、とは思いますが、どうもこの数字、ちゃんと意味のある差なのかどうか判断するには微妙な差に思えてならないのです。できればちゃんと統計結果を示して有意差の有無を表示して欲しかったと思います。マスコミも発表された数字を鵜呑みにしてないで、その平均値の差に意味があるのかどうかを質問すべきだと思うのですが、マスコミが行う調査自体内容の怪しい、信頼性の乏しいものが多いですし、そんなことを期待するだけ無駄なのかもしれません。
 あと、いつもこの手の栄養調査で疑問に思うのは、野菜摂取量とか肉摂取量とか一体どうやって量を決めているのか、という点です。別に各家庭に精密はかりを配っていちいち素材ごとに計量してもらったはずはありませんし、昔のように自炊が当たり前の時代と違って、今は惣菜などの中間食や外食も盛んに利用されますから、そこで調理された料理における材料の量などまず判らないとしか思えないのです。当然調査は各家庭に聞き取るか調査票を置いて記入してもらうかしたのでしょうが、それぞれの回答者の主観が大きく混じるのに、果たしてそれを客観的な指標として用いていいものだろうか? と思ってしまいます。そんなあやふやなことなら、もっと調査数を絞って、一軒一軒つきっきりで調査する位の事をした方が、少ないデータではるかにその信頼度や精度が高められるんじゃないかと思います。
 まあ所得が食生活に影響するのは当然といえば当然なので、この結果の内容自体に矛盾するような要素は多分無いものと思いますが、政策決定に活かす数字を取るのなら、ちょっと考えてもらえないものか、と思ってしまいます。

コメント
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