かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

アニメ「マリア様がみてる」4thシーズン、十分堪能しましたが、内容はしょりすぎで実に残念でした。

2009-04-30 20:40:41 | マリア様がみてる
 マリみてアニメ4期、なかなか観ることができなくて四苦八苦しておりましたが、なんとかそれでも時間を少しずつ作り、ようやく観終わることができました。
 巷で噂になっていた、ずいぶん変調したオープニングとエンディングに戸惑いつつも、活動的なおのおののキャラクターの動きをじっくり堪能できたのは、まずまずだったと思います。中でも、第11話「ハートの鍵穴」のラスト、祐巳を誤解していたのが一気に解け、途方にくれてしゃがみこんで数を数えている瞳子の前に颯爽と現れる乃梨子。原作でも感動的なラストでしたが、ああして映像としてみるとその威力は何倍にも増幅するのだな、と感心しきりでした。
 ただ、「特別でないただの1日」から「あなたを探しに」まで、いや、最後の最後で、祥子様を前に祐巳と瞳子のロザリオ授受をやったのだから、「ばらの花かんむり」の冒頭まで、ですね。都合12冊と40ページほど。実際には短編集1冊とイラストコレクションが1冊あったので、主要なお話としては10冊と40ページなわけですが、それを一気に13話でやっちゃうのですから、ずいぶんはしょられた話が多かったのがちょっと残念でした。第1期が6冊を13話、第2期が5冊を13話、それでもはしょられたエピソードがあって残念に思ったことを思えば、今回どれだけダイジェスト版にまとめられたかが分かろうというものです。
 5thシーズンが出来るかどうかわからない中で、祐巳と瞳子のスール成立を描かずに終わるわけにはいかなかったのだろう、というのは理解できるのですが、それはそれとしても、はしょるには惜しいお話がおおすぎはしませんか? と製作陣には一言物申したくなりました。この辺りの話、特に前半では、原作発表当時はそりゃあやかましいほど、ファンサイトやら某掲示板やらで、祐巳の妹は瞳子か可南子かはたまた別のダークホースか、という話題で盛り上がっていたもので、それを横目に、なかなか話が進まない原作の展開を、ほぼ3ヶ月ごとに出る新刊を心待ちにしながらやきもきしていたものです。そんな当時の心境を思い出すに、こうしてささっと一気にやってもらえるのはそれはそれで一種の快感がないとは言いませんが、あれだけの苦労をこんなに簡単に、しかも重要エピソードをことごとくそぎ落とした上で語られるのは、どうもいわく言いがたいもの、一言で言うと、気に入らない、ということになるのですが、とにかくもやもやしたものが生じるのを否めません。
 残すところ4冊と150ページほど。短編集1冊と短編集もどきが1冊なので、それをはしょると2冊と150ページ、本編といえるお話があります。これをベースに、4thではしょられたエピソード、たとえばスールオーディション中における蔦子さんと笙子ちゃんの出会いとか、由乃と菜々ちゃんの令さまお見合いを巡る冒険譚とか、バレンタイン企画における由乃と田沼ちさととの半日デートの顛末とか、他にもまだありますが、次回予告やらお話の中やらでさらっと触れるだけに終わったそれらエピソードをあわせて、OVAでもなんでもいいですからぜひ映像化してもらいたいと思います。

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ゴールデン・ウィークということで、臨時連載してみました。

2009-04-29 22:18:02 | ドリームハンター麗夢
 ちょうど週半ばの祝日ということで、連載小説を臨時更新してみました。ゴールデン・ウィーク中は、引越し作業の進展にもよりますが、何度か臨時更新してみようと思っております。
 というわけで、ようやく海水浴です。
 舞台は、大阪から一番近くに本格的な遠浅な砂浜の海岸が拓けている、和歌山県加太海水浴場です。海水浴場のすぐそばに南海電鉄の駅があり、おそらく少女達は、東大阪から近畿日本鉄道で難波まで出て、そこで水着などのお買い物を済ませ、南海電鉄に乗り換えて、加太までたどり着いたのでしょう。その行程を迷うことなく最短時間で進むことが出来るのですから、「お姉さま」は相当に土地勘が働き、かつ鉄道慣れとしているといってよいでしょう。といっても、関西のヒト以外にはまるでちんぷんかんぷんかもしれませんが。
 
 この海岸の沖合いには、関西麗夢ファンの聖地、とでも言うべき友が島が浮かんでおり、かつては行楽客で相当な賑わいを見せたところです。拙作『夢曼荼羅 円光地獄変』http://blog.goo.ne.jp/cuckoo_01/c/503569ac552632d859746195668b2ee8のクライマックスの舞台として取り上げておりますので、もしよろしければご参考までにこちらもご覧ください。
 かつては行楽客でにぎわった友が島でしたが、何年か前に客の減少で本土との間を結ぶ観光連絡船が廃止となっておりました。ところが、私が「夢曼荼羅 円光地獄変」を書くために見学に行った時に、臨時に休日だけ復活することになり、無事島に渡ってあちこち観て回ることができました。あれからどうなっただろう、とちょっと気になって調べてみましたら、地元観光協会を初めとする関係各位の努力もあったのか、また、景気後退でレジャーも近場で、という需要が回復でもしたのか、今また定期連絡船が行きかうようになっておりました。どうも色々紆余曲折もあったみたいですが、今もまだがんばっているんだと思うと、ちょっとうれしい気がいたします。
 旧帝国軍の砲台跡や関西国際空港のための友が島VORの巨大アンテナ、岬からの眺望など、小さな島に結構な見所がぎっしり詰まっている面白いところです。思い出したら、ちょっとまた行きたくなってきましたね。

 
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05 海は危険が一杯! その3

2009-04-29 15:29:17 | 麗夢小説『向日葵の姉妹達』


 この海は、飛行機から見た地中海の、宝石を溶かし込んだようなエメラルド・グリーンとは色合いがかなり異なっていた。
 やや暗い青色というのだろうか。空の青さとは違い、もっとくすんだ感じのする色だ。
 海岸近くは砂の色のせいか、茶色くにごっているようにも見える。
 その中を、大勢の人々が色とりどりの水着を着て、思い思いにすごしていた。家族連れや友達同士、カップルもたくさんいるが、子供達だけの集団もいるようだ。
「さあ! 私たちも早く着替えて行きましょう!」
「あ、はい!」
 海に見とれていた私の手を、お姉さまは力強く引っ張った。私は足を砂にとられそうになりながら、「海の家」の看板の立つ、粗末な小屋へと連れ込まれた。
 水着は途中のお店で調達していた。紺の競泳用という種類の、おそろいの水着。「シェリーちゃんならスクール水着が似合ったかもね」などと笑みをこぼしつつ、お姉さまが選んだものだ。ちょっと布地が薄くて着るのが恥ずかしい気がしたのだけれど、日本は繊維でも高度な技術が発達しており、これだけ薄くても肌が透けたりする心配はない、というお姉さまの言葉を信用することにした。
 海の家の更衣室を借りて水着に着替え、これもついでに購入した日焼け止めクリームを、露出した足や腕や背中にたっぷりと塗りつけた。手の届きにくいところをお互いに塗りっこしてそのくすぐったさに悲鳴を上げたりしながら、しっかり日に灼けた砂の上を海岸まで走った。
 こうして冒頭の波打ち際に至ったというわけである。
「さあ、泳ぐわよ!」
 お姉さまは言うなり、どんどん海に向かって進んでいった。人々がほどほどににぎわう中を、盛大に水しぶきをあげながら、モーゼさながらに突き進んでいく。
「待って!」
 私も水に駆け込んだ。ヒヤッとした水の感触が本当に気持ちよく、お姉さまに追いつくころには、その水が腰まで届いていた。
「ほら!」
 突然振り向いたお姉さまが、私めがけて手ですくった水を投げつけた。
「きゃっ!」
 私は思わず手を前に出して、飛沫となって飛んできた海の水を受け止めた。もちろんそんなことでよけきれるはずもなく、私は頭から水をかぶった。
「もう! 何するんですか……」
 私は抗議の声を上げようとして、開いた口に入ってきた海水の味に驚いた。
 塩辛い。
 フランケンシュタイン公国には海はない。
 水遊びくらいはバイエル湖でしたことがあるが、その水は当然ながら真水だった。私には、一応海の水が塩辛い、と言う知識はあったが、実際にそれを「味わう」のは初めてだったのだ。
 この水は確かに塩味。
 私は目を瞠ったまま、両手を添えて水をすくってみた。透明な水は見た目には何も変わらない。でも、思い切ってなめてみると、さっきの水と同じ味がした。
「塩辛い……」
 今度は口に出して言うと、お姉さまはあきれたのか、両手を腰に当てて私に言った。
「海なんだから、塩辛いのは当たり前でしょ」
 私は始めての海との出会いに興奮し、うれしさいっぱいになってお姉さまに言った。
「うん! 海だから塩辛いのは当たり前よね!」
 言いながら、私の両手がしっかり海の中を後ろから前に振り上げられ、大量の海水の飛沫を目の前のお姉さまに浴びせかけていた。油断していたお姉さまはよけることもできないまましっかり頭から水をかぶり、ぐしょぐしょになった髪の毛から海水を滴らせながら、私に言った。
「やったなこら!」
 そうしてしばらくキャーキャー言いながら水を掛け合った末、互いに心の底から笑いながら、時間を忘れて海の中を駆けり回った。すでに到着はお昼を大分回っていたけれど、夏の昼下がりはなかなか翳ろうともせず、私たちはいつまででも遊んでいられそうな気がしていた。そう、あの人たちが来るまでは……。

 それは、一通り水遊びを満喫して、ちょっと一休みするために海の家に引き上げてきたときのことだった。私は、そこにこの海岸ではついぞ見かけない奇妙な格好をした男の人たちを見つけて、不思議な思いに囚われた。皆が皆水着姿、あるいはTシャツをはおるだけのラフな格好な中で、その人達は、揃いであつらえたように同じデザインの黒のスーツと黒のサングラスをしていたのだ。この暑い中、その姿でほとんど汗をかいている様子がないのも凄く不気味だ。
「お姉さま、あの人達……」
 と言いかけて、私ははっと息を呑んだ。終始笑顔を顔に貼り付けていたお姉さまの様子が変わった。顔が明らかに引きつり、怒りとも悔しさとも言いがたい一種異様な雰囲気をまとわりつかせている。
「シェリーちゃん……」
 お姉さまが突然私の手をとった。
「え?」
「逃げるわよ!」
「え、え? あっ!」
 私の手が、また強引に引っ張られた。でも、私はこれまでとは明らかに違う強い引きに、切迫した何かを意識した。そして、その思いを証明するかのように、黒尽くめの男達の声が、背中越しに聞こえてきた。
「あそこだ! 追え!」
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豚インフルエンザ、本当のところはどれくらい危ないのか、もう一つはっきりした話が出てきませんね。

2009-04-28 22:35:47 | Weblog
 なんだか最近、部屋が暗いな、と思っておりましたら、今日、突然天井に取り付けていた蛍光灯が切れたかして、一瞬、瞬いたと思うまもなく真っ暗になりました。一旦消してまたつけるとほんの数秒は点灯するのですが、すぐに暗くなってしまいます。もうすぐ引越しなので正直今蛍光灯を新しくしたものか大変に迷うのですが、とりあえず今は普段手元を照らすときに使う卓上の確か20Wの白熱灯を上向きに壁に向けて照らし、その間接照明でPCモニター周りを照らしております。これが目にどう影響するのか、少々不安ではあるのですが、以外にというか、目の疲れが抑えられるような感じがして、これはこれで案外具合がいいように感じられます。引っ越した先でも、照明はほのかに明るい間接照明にしておくのが、ひょっとしたらいいのかもしれません。まあ、本を読んだりするにはちと光量不足ではあるのですが。

 さて、この間から巷で騒がれている豚インフルエンザの話、韓国でも感染が疑われる女性が現れたとの事で、いよいよアジアにもその影が忍び寄ってきたか、という様子ですが、メキシコでは3桁に上る死者が出ている一方で、隣国のアメリカを始め、感染者が確認されたり、感染が疑われるヒトが出てきたりした諸国では、まだ大騒ぎするほどの流行にもなっておらず、メキシコだけが妙に突出しているような様相を呈しております。もちろん油断は禁物でしょうし、いずれわが国でも遠からぬうちに初感染者がマスコミをにぎわすに違いないと思われるのですが、即パンデミックを恐れなければならないほどの状況にはいたっていないようです。とりあえずは、うがいと手洗いとマスクの励行、インフルエンザ症状が出たときは速やかに医療機関にかかって、それ以外は外出を控えること、人ごみはなるだけ避け、咳ごんだりしているヒトには近づかないようにすること、なんていう風なことを心がけることが肝要です。
 厚生労働大臣も厚労省のお役人も、豚インフルエンザワクチンの緊急増産なんていうことをのたまっておいでですが、現実には難しい話であり、一方で専門家は大騒ぎするのは早すぎる、というような冷静な意見もあるようです。大臣たるもの、こういうときこそでんと構えて、優秀な専門家の助言を仰ぎ、冷静な上にも冷静に対処して、発言その他に細心の注意を払って国民にいらざる不安を与えないようにするのがお仕事だろうと思うのですが、どうもいたずらに不安を煽っているように感じないでもありません。
 まだ対岸の火事の段階でこれですから、いざ日本人初の患者が発生したと疑われる、となったときに、はたして冷静に指揮を取れるのか。現閣僚の中でも格段の国民的人気を誇る方だけに、その去就が注目されるところです。

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救急隊に過剰な義務負担をかけすぎてはいないでしょうか?

2009-04-27 21:42:02 | Weblog
 昨日はすごい風が吹いていた、と思っておりましたら、通勤途上のとある交差点で畳一枚分くらいある大きな看板が見事にまくれてひしゃげ、すごいことになっておりました。まともに風を受ける配置になっていたものと思われますが、あの様子だと、瞬間的には台風並みの風が吹いたのかもしれません。一夜明けて風は収まりましたが、朝から異様に寒くて、まだ片付けていなかったストーブに火を入れました。灯油を使い切っていなかったのでちょうどよかったのですが、ゴールデン・ウィークも近いというこの時点でまだ必要に迫られてストーブをつけることになろうとは、ちょっと予想できませんでした。北海道では積もるほど雪が降ったそうですし、近畿でも伊吹山という滋賀県と岐阜県の県境、ふもとを東海道線が走る近畿有数の豪雪地帯にある高山が冠雪したとのこと。この冬は初雪も早かったですが、最後の雪もずいぶん遅くまであったということでしょうか。

 さて、奈良県橿原市の警察署駐車場で、44歳の男性が酔って倒れていたのを、駆けつけた救急車が、軽症だから、と救急搬送を断ったところ、両親に伴われて帰宅した男性の意識が朝になっても戻らず、現在も昏睡(こんすい)状態が続いている、という事件があり、男性の両親が、救急車が断らずに即病院に運んでいれば、助かっていたはずだ、と訴1億えていた裁判の判決が奈良地裁であり、男性の両親の訴えをほぼ全面的に認めて、「救急隊員の判断ミス、計約1億4000万円の支払い」を命じたとのことです。
 判決そのものを詳しく見ているわけではないので、判決自体には何もいえません。ただ、ちょっと不思議に思ったのは、橿原警察はすぐ隣に奈良県立医大付属病院、道一つ挟んで平成記念病院と、どちらも地域を代表する総合病院がある、という地理的関係です。特に県立医大は地域の救急病院として機能していますし、そこから数百メートル離れたところには、橿原市休日夜間応急診療所‎もあります。つまり、即医者に診てもらおうと思えば、何も救急車に頼らなくても方法はあったのです。救急隊に搬送を拒否されたにしても、このご両親にはそういう判断がなしえなかったのか、あるいは救急隊員の方なり、警察なりがそういう紹介を出来なかったのか、というあたりが、このニュースを見ていて疑問に感じました。
 それと、これをもって救急隊の怠慢のように取り上げられるのだとしたら、少し酷な気もいたします。そうでなくても不要不急の出動を強いられて疲弊している職場なのですから、これで救急現場が萎縮したりするようなら、かえって地域医療や、地域救急救命体制に甚大な影響を与えかねません。この種の判決が、そのときの判断の是非のみを取り上げるのは、裁判という一つのシステムの上では致し方ないのかもしれませんが、法律ばかりを後生大事に守ってその地域の救急体制を崩壊させてしまったりしたら、一体裁判所は何をしてくれたのか、ということになるのではないでしょうか。判決として有罪を告げねばならないにしても、その辺りの社会的影響も考慮してコメントをつけてもらわないと、私の様な法科嫌いはますます法曹家が嫌いになってしまいそうです。裁判員制度でこの裁判を担当することになったとしたら、私はどう判断するでしょうね。

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豚インフルエンザとは、また厄介なものが現れましたね。

2009-04-26 21:25:06 | Weblog
 連載小説、小題が「海は危険が一杯!」としながらなかなか海が出てきませんが、今回のラストでようやく海にたどり着きました(笑)。次回はまさに海水浴を満喫してもらうわけですが、全体の三分の二を海とは関係ないお食事ネタで引っ張ってしまったわけで、小節の分け方、表題のつけ方にはまだまだ工夫が足りなかったと反省しきりです。今回、可能ならその辺も何とか改良して、編を改め、題を付け替えてみようと試みたわけですが、結局、やり切れずにそのまま簡単な字句修正だけでアップしました。どうも、いじってみるとどこか落ち着かず、とってつけたような感じになって、うまくいかなかったのです。私自身の未熟さに加え、この作品におけるお話の流れがかっちりしすぎて、手を入れる余地がない窮屈な出来になっていることが原因だろうと思います。これを改善するには、今となってはもう一から書き直すより無かろうと思いますので、その反省は、出来る限り次の作品に生かすことにします。

 さて、なんだか世間では、鳥に代わってにわかに豚に注目が集まっているみたいですね。新型インフルエンザによるパンデミックはてっきり鳥のやつがヒト感染力を高めて生じるもの、と思い込んでおりましたが、すでにアメリカだけでなく、イギリスやフランス、ニュージーランドでも豚インフルエンザの感染が疑われる事例が散発しており、この分だと、いずれわが国で最初の感染者が現れるのも時間の問題のように感じます。
 これまで、いずれもメキシコを訪れていたヒトで発症しているようで、ヒト-ヒト感染による2次、3次感染は確認されていなかったようですが、、アメリカの疾病対策センターが、このほど、ウィルスがヒト-ヒト感染していると断定する発表をしており、これが事実であって、かつその感染力が非常に強いものであれば、まさしく恐れていた新型ウィルスによる世界的流行が現実化する可能性が極めて高くなります。わが国初め、各国の衛生機関の封じ込め策に期待しますが、たとえばタイのようなアジアの豚肉輸出国や、中国、インドなどの大消費地で衛生面でやや不安な感じのする国々に飛び火した場合は、手の打ち様がなくなるやも知れません。
 一方、イスラム教徒は宗教上の理由で豚を食べないそうですから、たぶん豚の飼育頭数や輸入数も少ないでしょうし、この豚インフルエンザによるパンデミックが起こったとしたら、生き残るのは中東などのイスラム教圏の人たちだけかもしれませんね。まあ、ヒトーヒト感染で流行したら、そうも言ってられないのでしょうが。



 
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05 海は危険が一杯! その2

2009-04-26 08:56:50 | 麗夢小説『向日葵の姉妹達』
 こねた小麦粉を発酵させずに丸く焼き、その中に切り身のたこを仕込んであるのだ。
 こねるときに加える水の量が多いため、外側は皮のように硬くなっても、中はこうしてとろとろの熱々になる。
 では、どうやって焼いているのか。
 俄然興味を持った私は、次の一個をとろうとして驚いた。すでにその容器の中のたこ焼きは半分になっていたのだ。
 私がようやく一個食べている間に、お姉さまは瞬く間に五個食べてしまったということになる。
 目を丸くした私に、平然とお姉さまはおっしゃった。
 「これはね、熱々をはふはふしながら食べるのがおいしいのよ」
 そう言いながら、お姉さまは次の一個に爪楊枝を突き刺すと、丸のまま自分の口に放り込んだ。いかにも熱そうに二三度思い切り口を動かしている。まさに「はふはふ」状態。
 やがてごっくん、とのどを動かして飲み込んだお姉さまは、満足げに一息つくと、容器を私に押し付けた。
 「のど渇くでしょ。ちょっと待ってて」
 そのまま薄暗い店の中に移動して、出入り口に程近いショーケースに手をかけた。
 「お茶一本もらうわよ」
 「ええよ」
 投げやりの返事も気に留めず、お姉さまは前の扉を引くと、緑色をした五〇〇ミリリットルのペットボトルを一本抜き出した。コップはどうするのかと思っていたら、お姉さまは大胆にもそのまま栓をねじり取り、ラッパ飲みにくわえるや、容器を思い切りよく傾けて、ごくごくと中の液体をのどに流し込んだ。
 そうして驚いてばかりだったのがいけなかったんだろう。私は無造作に新しい一個に爪楊枝を突き立てると、そのままお姉さまがさっきやっていたように、たこ焼きを口に放り込んでしまった。
「……っつ!」
 噛んだ瞬間、思い切り熱いのが口の中に飛び出してきた。
「これ早く!」
 いつの間にかお姉さまは私の目の前にきて、さっきラッパ飲みしていたペットボトルを差し出していた。私はもう無我夢中でそのボトルを受け取り、中の冷たい液体をお姉さまと同じく口に流し込んだ。そのまま、まだ十分に咀嚼もしていないたこ焼きごと、お茶を胃の方へ押し流す。喉とおなかの中がぐんと熱くなり、口の中は反対に少しひりひりするくらいに落ち着いてきた。
「初心者は気をつけなくっちゃね」
 お姉さまはくすくす笑いながら、もっとお茶を飲んで、と私に促した。私は、初めての緑茶をゆっくり味わう暇もなく、ペットボトルに残った200ミリリットルほどを胃に流し込んでいた。
 それでも初めてのたこ焼きは美味しかった。
 結局口の中をちょっとやけどしながらも、残りを全部平らげたのだから。もちろん今度は慎重に少しづつ啄ばみながらだったけど、おかげさまでそれ以上口の中を灼かずにすんだ。
 こうしてお姉さまの言う腹ごしらえもすんだところで、いよいよ探し物だと気持ちを新たにした私だったが、事はそんなにすんなりとはいかなかった。
「さて、それじゃあこれからどこに行こうかな?」
 なんて、お姉さまが呟くのを聞いてしまったのである。
「今、なんて言いました?」
 私は自分の耳を疑って聞いてみた。すると、ちょっとあわてた風に取り繕った笑顔を見せながら、お姉さまは答えた。
「え? あ、ああ、えーとね、どこを探そうかなって。無くしたところを思い出していたのよ」
 そんな感じだったかしら? と私は疑いつつも、一応その言葉を受け入れて、次を待った。
「で、どこに探しに行くんですか?」
「うーんと、そう! 海よ!」
「海?」
「そうよ! 夏といえば海! これで決まりね!」

 ……こうして私達は、何度か乗り換えながら2時間ほど電車に揺られ、加太という地名の海水浴場までたどり着いたのだった。
「やっぱり海はいいわねー」
 お姉さまは、車窓から海が見えるともうすっかり海水浴気分に浸って、食い入るように海を眺めていた。実を言うと私も、不安ももちろんあったんだけど、初めて間近に見る海に心が勝手に躍っていた。
 何が不安かって言うと、目の前のお姉さまの真意が今ひとつ計り知れないことが一番の不安。二番目は、結局すっぽかすことになった麗夢さんや、断りなしにほったらかしてしまった博士や鬼童さんのこと。
 恐らくずいぶん心配しているだろうと思うと胸が痛む。できればせめて一言だけでも断ってから行きたかったけれど、工場の電話番号どころか名前すら記憶になく、しかもあのたこ焼き屋さん(お姉さまは駄菓子屋といっていた)から工場までの道順もわからないでは連絡のとりようもない。ホテルだけはかろうじて名前を記憶していたけれど、これも調べてみないと電話ひとつかけられない。そこまで八方塞りなことを確かめた私は、もう連絡を取るのを諦める事にしたのだ。
(第一、私をほったらかしにした博士や鬼童さんがいけないのだし、遅刻した麗夢さんだって悪い)
 ちっともそんなこと思ってもいないのに、私は強いてそう自分に言い聞かせた。そうでもしないとあまりに申し訳なくていてもたってもいられなかったからだ。
 こうして、ようやく電車を降りてこじんまりした町並みを10分ほど歩くと、途端に視界が開けて真っ青な海が、本当に目、いっぱいに広がった。
「海だー!」
 途端にお姉さまが奇声を上げて走り出した。
「あ、待ってぇ!」
 私も釣られてその背中を追いかける。
「ほら早く! 海が逃げちゃうわよ!」
 逃げませんお姉さま。
 私は心の中でつぶやきつつも、そんな思いがあっさり吹き飛ぶほどの感動的風景に、瞬時に魅入られた。
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春のお花見その3 桑の花

2009-04-25 21:46:31 | Weblog
 もっともっと嵐のようになるのか、と思っておりましたが、案外大したこと無い雨と風で一日が終わりましたね。ひょっとしたら、と構えていたこちらとしては、完全に拍子抜けです。明日は雨は上がるものの北風が強くなって洗濯物が飛ばされたりすることもありうる、という予報ですから、今日同様外出は控えて、部屋でじっとしているのがよさそうです。まあこういう天気だと花粉の心配はなくなるので、その点はありがたい話なのですが。

 さて、今日はそんなわけで引きこもりな一日を過ごしたので、ちょっと戸外に目を向けてみましょう。昨日撮影した春の花第3弾で、桑の花です。



 バラ科の華々しさに比べると彩りは今ひとつ精彩を欠くかもしれませんが、子供の小指ほどの大きさで、全身に白い触手用のめしべをまとわりつかせている様子は、なかなかにエロティックな雰囲気をかもし出しているんじゃないか、と私は思います。
 桑というと普通その葉がカイコの餌になる樹として知られていますが、その果実もなかなかに美味で、黒く熟したものはそのままでも甘酸っぱくておいしいですし、鮮やかに色づくアントシアニンが豊富に含まれているので、ジャムや果実酒にしても綺麗で実にうまいものが出来上がります。
 果実は、この白いの1本1本の下に実になる部分があり、それらが集まって、細身の木苺のような桑の実に成ります。
 私が小学生だった時分はカイコを飼う教材とかあって、それで繭を作らせ、絹糸をつむぎ取る、なんていうことも授業だったか学研の科学と学習の付録だったか、でやった記憶があるのですが、最近はそういうのはあるんでしょうか? ちょっと気になったのでぐぐって見ましたら、こんなのhttp://toseiken.jugem.jp/?eid=73 もありましたし、結構今でも教育現場で使われることもあるのですね。


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映画『ヤッターマン』に観る、アニメ原作の実写映像化における今後の進化への期待。

2009-04-24 21:53:59 | アニメ特撮
 昨日はレッドクリフ2だけで気力が尽きたので、今日は『ヤッターマン』の感想を記しておきましょう。
 なんでもこの映画、現時点で興行収益30億円、製作元は50億円を目標にしているそうですが、人気アニメの実写化としては未曾有の大成功を収めており、以前から気になってはおりました。ただ、やっぱり実写化というのは以前から色々?な作品ばかり観て来たせいか(たとえばルパン三世とか野球狂の詩とかレッドシャドウとかキャシャーンとか鉄人28号とかデビルマンとか・・・)、気になりつつもその出来はやはり危惧されるものがあって、これまで観に行くのをためらっていたのです。それでも、万一後悔するならばやはり観ないでするより観てする方がよかろう、と思い、時間も都合よく出来たこともあって、昨日思い切って観ることにしたのです。
 その結果ですが、まあ、十分に面白い、というに値する出来でした。冒頭、ドロンボー一味の活躍(?)で瓦礫の山となった渋谷ハッチ公前(!)で、アクビ娘の巨大POPや犬の代わりにすえられたミツバチハッチの石像といったギミックが、なるほど、タツノコの映画なんだな、と改めて感じたところですでに映像に魅入られ、そのまま一気にラストまで楽しむことが出来ましたから。フカキョンドロンジョ様率いるドロンボー一味も、ヤッターマンの方も特に違和感無かったですし、ヤッターワンやドロンボーメカのチープな3DCGに、随所に挟まれるオヤジギャグや下ネタも、作品世界にはまっているように感じました。それに筋立てとしても、2時間足らずの中に4つに分裂したドクロストーン探索を無理なく詰め込んで、十分メリハリの利いた流れになっていたと思います。ラストの次回予告も楽しかったですし、総じてアニメのテイストを可能な限り壊さないようにすることに力が注がれたように感じました。

 そんなわけで、思いのほか楽しめたのですが、そのわけを考えてみますと、結局アニメの実写化で成功するには、原作であるアニメの雰囲気をどれだけ壊さず、2Dの内容を3Dで可能な限り作りこみ、忠実に再現するか、にかかっているのではないでしょうか。確かに、これまでどうしようも無い出来に終始しているといっても過言ではない人気アニメの実写化は、総じて監督のせいなのか、あるいはスポンサーのせいなのか分かりませんが、ほとんど冒涜といわざるを得ないレベルまで元の作品とは似ても似つかない設定や内容に改ざんされ、デフォルメされたものばかりでしたから、これだけがんばってアニメの雰囲気をかもし出そうと努力しただけでも、これまでの作品と一線を画するに十分だったといえるでしょう。
 でも、もしそうだとすると、果たしてこれをわざわざ実写でする必要があったのだろうか? という、根本的な疑問が沸いてきます。
 出来がよかったと思うだけに、アニメでは表現できない実写の現実感とか迫力みたいなものがもっと画面から撃ち出されるような内容だったなら、そんな疑問も感じずにすんだのかもしれません。そもそもそんなことが可能かどうかも分かりませんし、そんな事に挑戦するには、実写の表現技法として、まだまだ工夫すべき撮影方法や演出があるのかもしれませんが、たとえば「マッハGO!GO!GO!」の実写版である「スピードレーサー」なんかは、そんな進化を予感させる作品だったのではないのでしょうか。そう思うと「スピードレーサー」観損ねたのは大変残念ではあるのですが、私としては、そんな実写映像の更なる進化を今後に期待し、単なるアニメの3D化にとどまらない、実写としての面白さに満ちたアニメ原作作品の誕生を待ち望みたいです。今回この『ヤッターマン』の出来を見るに、けしてそれは不可能ではない、という思いを、強くいたしました。

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少し欲張って、映画を二本観て来ました。まずは「レッドクリフ2」の感想から。

2009-04-23 21:41:49 | アニメ特撮
 今日は、先日の休日出勤の代休ということで、久々に平日に休みが取れました。おりから、今日は近所のシネコンで男性限定1000円均一の日、ということで、かねてから楽しみにしておりました「レッドクリフ2」を観に、朝から映画館まで足を運びました。それで、普通なら1本観たら大満足で、大画面と大音量に2時間以上さらされて心身ともに疲れることもあり、続けてもう一本、なんてことはまずしないのですが、たまたまこれも前々から気になっていた「ヤッターマン」がそろそろ上映終了が近づいていることもあり、待ち時間25分とすぐに観られたこともあって、思わずもう一度当日券売り場に並んでおりました。
 昔はオールナイトで東宝特撮映画4本立て、なんてのもしょっちゅう観に行ってたのですが、そんな映画のはしごなどたぶんもう学生時代以来のこと。この10ン年以上、したためしがありませんでした。案の定、2本観終わって映画館を出るときはもう疲労困狽しておりましたが、十分満足も得られたので、今夜早く休むことで補いもつくかと思います。

 さて、その感想を順番に触れておきましょう。
 「レッドクリフ2」、あの人海戦術で生み出される人の波の迫力は、まさに中国映画の面目躍如足るものがあると、改めて感じました。曹操と周瑜・孔明の虚虚実実の駆け引きも面白かったですし、大勢の人間が躍動する戦闘シーンは素晴らしい限り。三国志の戦いとはかくあったのではないか、と錯覚するような興奮を覚えました。巷の感想では周瑜ばかり目だっていたように書いてあったのを散見した覚えがあるのですが、確かに劉備軍が疫病に耐えかね、夏口に退却したときこそ、これで出番は終わりなのかも? と寂しさと不安を覚えたものの、ラストでちゃんと勢ぞろいして出てきたあたりで、前半の精彩の無さは特に気にならなくなりました。孔明が単なるお天気兄さんになってしまったのは確かに少々不満もあり、出来れば原作同様七星壇を築いて得意の鬼門遁甲術で東南の風を呼び吹かせるような場面が欲しかったのですが、監督はそんな呪術めいたものよりも、あくまで人間の知恵と勇気で諸事解決をつけたかったということで理解しておきました。
 劉備陣営では、一人趙雲がやたら目だっておりましたが、これは監督に何か思い入れでもあったんでしょうか? 私としてはもっと関羽や張飛に活躍して欲しかったのですが、二人は混戦にまきこまれてもう一つはっきりしないまま終わったような、不完全燃焼気味の扱いだったように感じられたのが惜しかったです。
 まあそれらは映画の出来からしたら些細なことですので特に気にもならなかったのですが、曹操陣営にもぐりこんだ孫尚香のスパイぶりや、これにだまされるお人よしの蹴鞠名人な若者は、少々やりすぎたのではないか、という気がします。全体に戦いの心地よい緊張感があふれる中で、あのうそ臭さだけがやたらと目に付き、せっかくの雰囲気を幾分削いでいるように感じたのです。あと、曹操が小悪人過ぎ。小喬のお茶に惑乱されて攻撃の機会を逸したり、ラスト、人質を盾に降伏を迫るなんてのはもう最低です。仮にも最終的に勝利することになる陣営の総大将なのですから、ヒトとしてそれなりの度量と襟度を見せ、あそこは潔く敗北を認めて退却して欲しかった。いくら悪党をとことんまで貶めたがる中国人だからって、もう少し描きようが無かったのか、というのが惜しまれます。

 まあそんな欠点はありましたけれど、三国志世界をイメージするには十分な映像作品だと私は思います。血沸き肉踊る戦いを満喫したい向きには、お勧めの映画なのではないでしょうか。

 ここまで出書く時間がなくなったので、『ヤッターマン』の感想は明日に回します

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怪しさいっぱいな、クローン人間研究についての報道(これはこれで楽しい)

2009-04-22 21:58:54 | Weblog
 今日はよく晴れたよい天気でしたが、少し風が強く、それほど暑いという事も無いまま、一日が終わりました。昨日の雨のせいか花粉も控えめな感じでそれほど鼻もむずむずしませんでしたし、ここ半月ほどの間では一番過ごしやすかったのではないでしょうか。この花粉、先週がピークだったようでそれからずいぶん落ちてきていますが、なかなか終息するまでにはいたらず、まだもう少しの間は外出時のマスクが必須のようです。今日のように比較的涼しければまだよいのですが、本格的な初夏の気候が訪れる前に、マスクが取れてくれることを祈りたいです。

 さて、なにやらクローン人間が誕生するかも? なんて記事が、イギリスの新聞インデペンデント紙に掲載されたのだとか。何でもアメリカ人の医師が14個のクローン胚を作り、そのうち11個を、不妊相談に来た4人の女性の子宮に移植したとのこと。まだ定着し、生育をはじめた、というのは確認されていないものの、「クローン人間誕生への第1章が開かれた。いずれ、クローン人間は生まれる」と医師は答えたそうな。
 Yahho Japanの記事http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090422-00000921-yom-sciだけでは今ひとつ分からないことが多いので、原文http://www.independent.co.uk/news/science/fertility-expert-i-can-clone-a-human-being-1672095.htmlに当たってみますと、大幅にはしょられていることが改めて分かりました。
 件の医師の名前はキプロス出身のPanayiotis Zavos(なんて読むんでしょうね?)で、おそらくクローン研究の禁止されていない中東のどこかにあると思われる秘密の(!)研究所で研究を重ね、今は生まれ故郷のキプロスとケンタッキーに不妊治療を行うクリニックを持っているとのこと。移植された女性は、イギリス、アメリカ、そして明らかにされていない中東のどこかの国の、夫婦3組と独身女性1人とあって、なるほど、イギリス人が対象だったゆえに、イギリスの新聞に載ったのだな、とここでようやく理解が及びました。
 博士によると、ここ1,2年以内にクローンベビー誕生が期待できるそうですが、専門家の声はかなり否定的で厳しいようです。
 
 とまあ、適当に分かる部分だけ拾い読みしてみましたけど、なんとも怪しげな内容です。研究風景のそれっぽい動画(なぜかBMWのCM付)まで張ってありましたが、それもまた、別に何をしている、というものでもなく、かえってうさんくささが増すばかりです。
 
 個人的には、この手のバイオテクノロジーの進展を期待し、その成果が速やかに世に現れるのを心待ちにしているので、この記事の内容が事実であればそれはそれですばらしいと思うのですが、今ひとつ飛躍が過ぎてついていきかねる気もいたします。これの信憑性は、1,2年後、「初のクローンベビー誕生!」という記事が出るまで判断はお預けになりそうです。

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春のお花見その2 ブルーベリー

2009-04-21 22:30:52 | Weblog
 今日は朝から雨、という予報だったので室内でこもって出来る仕事を用意していたのですが、案に相違して午前中はほとんど降らず、昼ごろ、少し降ったと思うと夕方には日が差し、雨もあれだけで終わりか、と拍子抜けしつつ帰宅しましたら、途中夕闇迫る国道で、突として夕立のごとく強く激しく降り出して、一時はワイパーを最大速度で動かしてもおっつかないような状態になりました。小ぶりのときに、春雨だから、とでも言うのか、傘も差さずにそぼ濡れていた歩行者の方々を大勢見かけましたが、あの後襲ってきたあの雨の中、無事屋根のあるところまでたどり着けたでしょうか?

 さて、そんなわけで予定外に戸外で仕事する時間が取れたので、ついでに小休止の折に、春の花をまた撮影してみました。
 このところ、バラ科のいかにも花、という花ばかり追いかけていたので、今日は少し目先を変えて、手近にあったブルーベリーの花にしてみました。



1センチにも満たないような、釣鐘のような白い小ぶりな花が枝にたくさん連なって咲きます。花は、一斉に咲かずに時間差をつけて次々と咲いていきますので、結構長い期間楽しめるのですが、その分果実の熟するのもまちまちになるので、果物としては、収穫に手間取る難儀なやつです。



この花、見栄えはそれほどでもない可憐な花なのですが、よほどよい蜜を蓄えるのかして、ミツバチには大好評です。このような花の時期にブルーベリー園に入りますと、周り中でウヮンウヮンミツバチの羽音が鳴り響いています。そこで、何とかミツバチが釣鐘の中に頭を突っ込んでいるシーンを撮影しようと思ったのですが、携帯のカメラ機能では、タイミングが合わなかったり焦点合わせが間に合わなかったり手ぶれしたりして、何度かあったチャンスをことごとく空振りしてしまいました。休憩時間のわずかな合間だったのでこれ以上の撮影は断念しましたが、これが愛機PENTAX LXとTAMRON90mm F2.5MACRO の組み合わせなら、多分はずすことは無かったでしょう。といってブログにアップするだけの目的にリバーサルフィルムは使えませんから、とりあえずブルーベリーとミツバチを同一フレームに捉えることが出来ただけで満足です。

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結局わが国では、最前線で奮闘する専門家の足を引っ張ることしかできないのでしょうか。

2009-04-20 21:42:43 | Weblog
 一昨年の今日の日記を見てみますと、久々に金縛りに遭ったと書いてあります。次に遭うのはいつだろう? と心待ちにするような書き方をしておりますが、以来丸2年を経ていまだ再見できておりません。最近は比較的寝つきがよく、夢もほどほどに見たり見なかったりしているせいか、金縛りのような普通じゃない状態は、なかなか訪れてくれないみたいです。

 さて、日本が発信したiPS細胞の研究が、アメリカにお株を奪われつつあるのだそうです。
 iPS細胞というのは人工多能性幹細胞、すなわち、ウィルスなどを使って人工的に作られた、いろんな臓器に分化しうる元になる細胞のことで、自分自身の細胞から作ってやれば、臓器移植最大のハードルである免疫による拒絶反応をクリアできるという、臓器移植の未来にブレイクスルーをもたらす画期的な細胞です。この作り方を京都大学の山中教授が世界で最初にこさえたわけですが、いまや、iPS細胞関連の論文の数は、日本の1に対し、アメリカ7、ドイツ1、と完全に欧米に水をあけられています。山中教授によると、その状況は日本の「1勝10敗」と大きく負け越して大苦戦しているのだとか。現状でさえ、研究者の数や研究費で10倍以上の差をつけられており、さらに、これまでブッシュ大統領はその宗教的信条からES細胞を初めとするこの手の生命工学に冷たい態度を取っていたのですが、オバマ大統領になってその方針が大きく転換され、日本とは桁違いの研究費がこの分野に注ぎ込まれつつあり、その差はこれから開くことはあっても縮むことは到底期待できそうにありません。
 その上、日本の研究者は、研究だけに専念できる環境にはありません。国の予算の研究費を獲得するために膨大な書類作りを要求され、研究中の必要経費についても膨大な会計処理を要求され、研究成果の報告書作りにまたとてつもない量の書類を作らされ、と、正味研究につぎ込める時間と労力を勘定に入れたら、欧米との差は更に大きく開いてしまうことでしょう。
 お金の使い道に関しても非常に厳しい縛りがあって大変使いにくい形になっています。官僚の言い分は「国民の血税だから」の一点張りですが、何のことは無い、自分が財務省から監査を受けたときに説明できないのを恐れているだけなのです。
 もちろん過去とんでもないお金の使い方をした馬鹿な研究者もいましたが、そんなわずかな愚か者を押さえ込むために、たとえばこの山中教授のような、世界最先端の研究を行うわが国を代表する研究者までその行動を掣肘される、というのは、どこか間違っているとしか思えません。
 最近になって、ようやくそのあたりの弊害が認識されるようになってきて、若干お金の使い方などに弾力的な運用が認められつつあるようではありますが、まだまだ不備や不足が目白押しです。本当に国を挙げて科学技術を育てたいと思うなら、単に予算をつけるばかりでなく、為政者も官僚も、根本的に科学とは何ぞや、というところを理解し、わが国の貴重な財産である研究者達の力を最大限に発揮させるためにはどうしたらいいかを、真剣に考えなくちゃいけません。

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舞台を大阪にした理由、といっても大した意味も無いのですが。

2009-04-19 22:11:48 | Weblog
 日曜の連載小説もようやく自分の中で定着したように感じます。それまでは、つい忘れそうになったりしたことも無きにしも非ず、でしたが、何とか未遂でここまで来ました。これからは、よほどのことが無い限りその手のミスは起きないでしょう。
 ただ、ゴールデンウィークを挟んで半月ばかりは引越し作業で大分時間をとられそうなので、その分のアップ準備を少し早めにしておく必要がありそうです。今日も総思いましてぼちぼち2回連載分くらいは直しを進めておいたのですが、それくらいではもちろん到底足りないので、合間を見て作業を進めておこうと思っています。

 お話としては、一旦周辺事情のお話に終始していた先週までと異なり、再びメインヒロイン二人の行動に視点を移して、しばらく描くことになります。まずは海水浴! と行く前にちょっと寄り道して、まずは腹ごしらえをしてもらいます。このあたりの描写は、まさしく幼少時自分が住んでいた大阪の下町の風景なのですが、この小説を書く少し前、たまたま所用で近くまで行った時に少し歩いてみましたところ、あんまり変わっていない風景に、かえって驚いてしまいました。さすがに洟垂れ小僧のときにわずかな硬貨を握りしめて通ったそのままのお店は残ってなかったですが、特にこれといった再開発もされておらず、道の狭さや軒が触れ合うばかりに建て込んだ様子は記憶のものとほとんど同じでした。でも、今行ったらどうなっているでしょうね。変わらないでいて欲しい反面、逆に時間に取り残されたような寂れ方をしていたら、それはそれで少し哀しい気もいたします。
 ところで今回舞台をなぜ大阪に選んだかというと、一番の理由は、単純に土地勘が働く場所だったからだと思います。この後も、主人公達が大阪の町を縦横に走り回ることになるのですが、全て、かつて自分が住んでいたり遊びに行ったりしてよく見知った所ばかりです。もちろん、お話としては別に東京が舞台でも全く問題ないですし、『悪夢の純情』でやったように、場所を選べばかなり綿密に描写することも出来たろうとは思います。ただ、今回はどうしても大阪でやってみたかった。『夢都妖木譚』で京都、『夢封じ 大和葛城古代迷宮』で奈良を舞台にしてみましたせいか、一度は私の人生の出発点である大阪を舞台に選びたかったのでしょう。もっとも、そういう意味ではまだ1箇所、前半生で、ある意味一番大事な時を過ごした土地をまだ舞台にしておりません。『麗しき、夢』シリーズでは一応やったのですが、何せ800年前のことですし、そのことを思えば、一度はやはり現代のその場所を舞台にしたいですね。まあ今すぐそれでお話を作るわけにもいきませんが、先々の楽しみに、どういうお話を作ることが出来るか、考えてみたいと思います。

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05 海は危険が一杯! その1

2009-04-19 10:21:05 | 麗夢小説『向日葵の姉妹達』
 白い砂浜が熱い。私は思わず火傷しそうなくらい熱くなった砂の上を、大はしゃぎで走っていた。大慌てで目の前の濡れて変色した砂まで駆けると、足が砂にくるぶしまで沈み込み、ほてった足の裏を瞬間冷却してくれる。
 遠浅の浜に打ち寄せる小さな波が、時折足下まで届いて少し冷たい。
 あれほど苛烈だった太陽も、何となくここでは優しさを覚えるようだ。
 目の前には、地球は丸かったと実感できる弧を描いた水平線があり、その向こうに雄大に立ち上がった入道雲がそびえ、手前には島が少しかすんで見える。お姉さまによると、「友が島」という島らしい。空気が澄んでいたら、更にその先の淡路島も見えるんだって。今日はちょっと見えないみたいね、とお姉さまは残念そうにつぶやいていたけれど、私は初めて目の当たりにする海の圧倒的な存在感に、完全に心を奪われていた。
 見知らぬ町で迷子になった私は、偶然このお姉さまと呼べ、と言う一人の少女と行動を共にすることになった。
 探し物をしているから手伝えというのだ。
 そのお礼に、私を仲間たちのところ、つまりヴィクター博士や鬼童さん、そして麗夢さんの下へ連れて行ってくれるって。
 では、その探し物が何か、というと、実はまだ教えてもらっていない。
 あ、ひとつだけ判っているんだっけ。
 そう、この少女の名前。
 自分の名前も探し物のひとつだ、なんて、客観的にいえば怪しいとしか言いようのない人よね。
 でも、何故か私は、この少女を信じてもいいように思った。
 どうしてだか今でも判らない。
 ただ裏表のない、心の純粋な人だと感じたから、と言うしかないんだけど、目が見えなかったころの私は、どういうわけか相手の気持ちやいい人か、悪い人かがすぐ分かった。目が見えない分、他の感覚が鋭くなっていたんだと思う。だから、あの死神によって狂わされたジュリアンでも、私には怖くもなんともなかった。
 今は目が見えるようになり、見えるもの全てが刺激的で新鮮だけど、それでも私は、目で見えるものよりも、かつて信じていた感覚のほうが確かなように感じていた。
 そんなわけでこの少女をお姉さまと呼び(最初はさすがに気恥ずかしかったけど、ようやく慣れてきた)、引っ張りまわされるままにお付き合いしているのだ。
 まず腹ごしらえよ、という彼女に連れられたのは、迷子の末たどり着いた公園から更に狭い道に入ったところにある、小さなお店だった。
 なんとなく食欲をそそる香ばしい香りを漂わせていたそのお店は、開け広げた薄暗い室内に台を置き、その上に、人の頭ほどある大きく透明な四角い容器や、上だけ開けられた箱を並べていた。それぞれの容器には、なんとなくキャンデーかな? と思うものもあれば、どう見ても何かよくわからないものまで、いろんなものが入れてある。
 壁にも透明なビニル袋に入れられた原色のけばけばしい水鉄砲などのおもちゃが乱雑にかけられ、床にも、すすけた箱の中に、確か独楽だと記憶しているおもちゃが無造作に放り込まれてあった。
 店は正面の日よけの下に簡単なベンチを置き、左側には、道側の小さな窓ごしにお客と相対する、簡単なつくりの張り出しを構えていた。その中からじゅうじゅうと何かを焼く音が聞こえ、一人の少し腰の曲がった背の低いおばあさんが立っていた。
「おばちゃん、12個頂戴」
「はいよ」
 お姉さまは、銀色の硬貨を2枚差し出した。
 おばあさんは無愛想にお金を受け取ると、白い発泡スチロールをしわだらけな手で取った。
 あっと私は、自分の財布を出そうとして気がついた。そうだ、すぐ戻るつもりで、手提げかばんを工場に置きっぱなしにしてきたんだったっけ。パスポートなどと一緒に、おじいちゃんにもらったお小遣いも全部、その中にしまいこんだままなのだ。
 自分のうかつさにもじもじしている私に気がついたのか、お姉さまはにっこり笑って私に言った。
「お金のことなら心配いらないわよ。私はお姉さまなんだし、第一私を手伝ってくれるんだから、それに関する出費は当然依頼者である私が持つべきなの。さ、それより食べよう!」
 お姉さまはおばあさんから白い容器を受け取ると、店の前のベンチに腰掛け、私にその隣に座るよう促した。
 しょうがなしに隣に座り、その容器を見ると、ピンポン玉よりも一回り小さな丸いものが、縦3列、横4列に行儀よく並んでいる。上にかかっているのは、香ばしい香りがするソース、そして、緑色と薄い茶色の二種類の粉。一番右端の玉に仲良く2本の細い棒が刺してある。お姉さまはその一本を抜いて、さあどうぞ、と私に手渡した。
「あ、あの、これなんですか?」
「これ? これはね、たこ焼きっていうこの町で一番のご馳走だよ」
「たこやき?」
「いいからまず口に入れる!」
 さっきタコが嫌いかどうかと聞いたのはこれだったのね。でも、どこにタコがあるのだろう? 
 私はなんとなく納得したような、要領を得ないような中途半端な気持ちをもてあましながら、お姉さまが召し上がるのを真似して、一個の「たこ焼き」に爪楊枝と言う名前の棒を突き刺し、そっと口元に運び込んだ。
「熱いから気をつけてね」
 私は恐る恐る重力で少しひしゃげたその玉の端を、少しだけ食いちぎってみた。もぐもぐと二、三度噛んで飲み込み、次にもう少し大きく口に入れる。
 なるほど、外側はかなり固く焼き締めた皮になっているけど、内側はとろけるように柔らかく、また熱い。いきなり口にしたら間違いなく舌を火傷してしまうに違いない。
 三口目でぐにゃりとした食感が、奥歯の間に挟まった。まさかゴム? と思った瞬間、それは歯ですりつぶされて、他の食材と交じり合ってしまった。
 そうか、これがタコだったんだ。
 私はようやくたこ焼きの正体に気づいた。
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