かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

炎上するジェット戦闘機から無事脱出するなんて、なかなか凄い50代だと思いました。

2007-10-31 22:23:17 | Weblog
 今日は近所のスーパー銭湯風温泉に行ってきました。家人が今日までの無料招待券がある、と言うことだったので、せっかくだから行ってみようか、となったのですが、やっぱり大きなお風呂と言うのは気持ちがいいですね。偶然、最近仕事でお付き合いするようになった某社社長と出会ったりしたのはちょっと驚きでしたが、近辺でこの手のお風呂はここしかないので、もう少し頻繁に通うようになればまたいろいろなヒトと鉢合わせすることもあるのでしょう。なにはともあれ、ぽかぽか陽気のまま今日は布団に入れそうです。
 
 さて、大阪でヘリが落ちたと思ったら、今度は名古屋で戦闘機が離陸失敗炎上ですか。写真で見る限りエンジン部分だけ燃えているような感じに見受けられましたけど、定期修理をした直後に駄目になってしまうと言うのもなんだか妙な感じです。ボルトのしめ忘れとかいうような単純な整備ミスのような気もしないでもないですが、どうもこのところ飛行機関係で事故やらミスやらが続いているのが大変気にかかります。
 それにしてもこの戦闘機のパイロットお二方、機長が52歳、副操縦士が56歳だなんて、修理後の試験飛行とは言え、随分お元気な方々だと感心しました。戦闘機なんて30代過ぎたらもう乗れなくなる物、と思い込んでいただけに、よほど経験を積んだベテランなのでしょうね。お二方とも怪我はしたものの命に別状ないとの情報には素直にうれしい気持ちが沸き起こりました。これにめげず出来るだけ長くテストパイロットとして現役を続行していただきたいものです。
 私にとって50代というとまだまだ先のこと、と感じるのですが、それでももう何年もすれば、途中よほどのことが無い限り確実に訪れるに違いなく、それも客観的にみればそう遠くない将来でもあります。今、左肩やら腰やらに色々とちょっとした不具合が感じられ、目も近いところや細かいものがだんだん見えにくくなって、若かりしころと比べると随分老いを意識させられるようになってきています。そういえば最近は「走る」と言うことをしなくなりましたし、階段を駆け上がったりすることも全くしなくなりました。50歳と言えば、もう中年と言うよりは初老と言ってよい年齢に思えますが、今の自分の状態を見るに、自分が50代になったときと言うのは更に身体が動かなくなり、目も見えなくなって、すっかり老け込んでしまうような気がしないでもありません。若い頃は、年が行く頃にはサイボーグやパワードスーツのようなもので快適な老後が営めるような時代になっている、とかなり楽観的に考えておりましたが、そろそろ先が見え始めたこのごろは、果たして科学技術の進歩が私の寿命に追いついてくれるのかどうか、少々不安に思えるようにもなってきました。あと○年。一体どんな50歳代を私は迎えるのか、果たしてその頃まで同人活動やこのブログなどを続けているのかどうか、考えるほどに興味深い未来像ではあります。

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ついに同人誌冬の時代が到来するのか?!

2007-10-30 22:44:27 | Weblog
 今日の帰り道、ぱらぱらと雨が降り出したのですが、方向としては北に走ることになることもあり、天気は大抵南から崩れるものだから多分途中でやむだろう、と推し量って走り出しておよそ15分ばかり。いったんは弱まるように見えた雨に予想通りとほくそえんだのもつかの間、進むにつれて雨脚はどんどん強くなり、うちに帰り着く頃にはもうしっかり本格的な降雨になっておりました。もちろん全身ずぶぬれで、一応多少の防水性のある上着を着ていた身体の方はまだマシではありましたが、足元、特にスニーカーはすっかり水中を歩いたかのように中までぐっしょり。帰宅後すぐに丸めた新聞紙を詰め込みましたが、果たして朝までに乾いてくれるかどうか、心配ではあります。
 
 さて、ぬれねずみも自宅にたどり着いてほっと一息したと思いましたら、なにやらきな臭いニュースが目に入りました。
「都施設で過激エロマンガ販売 即売会規制強化へ」
 ううむ、どうやら事態は悪い方向へ流れつつあるようです。
 29日、都は即売会の規制、監視強化に乗り出す方針を固めた、とのことで、主催者側に詳細な事前チェックの義務付け、即売会の巡回を徹底して、新たにコミックのサンプルを閲覧したり、即売会当日に販売される同人誌の内容を職員が確認することも視野に対応策を具体的に検討中なのだとか。都では成人向け作品の販売を禁止するのでなく、主催者側に法令順守の徹底を求めるとのコメントが出されておりますが、果たして字義通り真正直に受け取って良いものでしょうか。仮に受け取ったとしても、その規制の線引きの位置は当面揺れ動くことになるでしょうし、初めの一歩は相当きつい形で締め付けがあったりするのではないか、とも思えるのです。
 お話の主軸はこれまでも話題の中心であった都立産業貿易センターにおける各種イベントのようですが、この時期に対策検討を打ち出すところからみると、なんとなくターゲットは12月末の有明なんじゃないか、とも思えてきます。また、実際にそのとき都が強権を発動しないとしても、主催者側が「自主的」に規制を大幅に強化、販売停止処分が続発するようなことになったりするのはほぼ確実ではないのでしょうか。
 
 その流れが一東京にとどまっている限りにおいて、私には特にコメントすべきものは何も無いのですが、それが一つの契機となって関西圏、ひいては我が国全体にも波及し、更に同人誌だけにとどまらず、多くのメディアで魔女狩りのごとき風潮があふれかえるような事態を迎えたりしないか、と言うのが心配です。とりあえず静かに冬コミの行方を観察することにいたしましょう。

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「ヴァルキリーハード」ようやく入手できました。

2007-10-29 22:49:04 | ドリームハンター麗夢
 結局一昨日から探しまわっていた「ヴァルキリーハード」は、定石どおり本日発売日に入手と言うことになりました。4日間もフライングする東京の某書店や2日間早く届けられる通販のありようにはどうもぬぐいがたい思いがたゆたうようですが、まあ遅かろうが早かろうがものが手に入ればそれでよいことなので、無事入手できたからにはとやかく申すのもやめましょう。実際どうでもいいことですし。それよりも内容です。久々に麗夢のお話を観るのは、その出来栄え云々以前に新鮮な感動を覚えます。この想いは一体なんなのでしょうね。単にこの作品が好きだ、と言う以上の何かがあるような気がしてしょうがないのですが、どうもうれしいとか楽しいとかいうようなありきたりな言葉でしか表現のしようのない心の圧力を感じます。
 幸か不幸かお話は我ら麗夢ファンなら誰しも知っているに違いないストーリーのリメイクバージョンでしたから、魂の暴走も幾分か落ち着いたものになりましたが、次の機会には是非完全新作オリジナルストーリーで私の箍を完膚なきまでに外してもらいたいものです。また、作者のブログによるとネームも削りに削り、反省点多々ある出来だったそうですが、ご本人もおっしゃるとおり是非その反省は次に生かしていただくことにして、その機会を何とかファンの力で生み出してみたいと切に願います。その一助とするために、早速巻末の読者アンケートはがきに記入いたしました。一押し漫画を選んだ理由を記入するスペースが狭すぎるのが難ですが、その分は自由意見欄にでも記入することにして、明日にもポストに投函しようと思います。その上で、もう2,3冊はせめて購入して、はがきを出そうか、などとなかば本気で考えたりしないでもなかったりしますのですが、さてどうしたものでしょう。
 ところでこの雑誌、麗夢以外にも結構それなりに楽しめたお話もある本でした。まあ私は格闘系な痛そうなやつはもう一つ苦手なので気楽に楽しめたのは半分ほどでしたが、総じてしっかりしたつくりの内容が多かったように感じます。が、タダ一つ判らなかったのは、どのあたりが「ハード」なのか、という点です。私はたとえばもっとスプラッタ系だったりえっち系だったりする、年齢制限の入るような内容なのだろうか、と想像していたのですが、少なくとも全体を通してみる限り、月刊の方とあんまり変らない様に見えました。もちろん麗夢が載っていればそれもまたどうでもいい些細なことではあります。


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WHF神戸に行ってきました。

2007-10-28 22:27:43 | ドリームハンター麗夢
 本日はいよいよ本番。ワールドホビーフェスティバル神戸27の日です。昨日とは打って変わって雲ひとつ無い晴天のもと、勇躍神戸を目指して出立いたしました。およそ2時間かかると読んでおりましたら、今度は大体間違いなく予定通りの時間でたどり着くことが出来ました。まあ少しでも時間を節約するために、少々お金をかけて大阪から神戸までJRの新快速に乗ったのですが、それでも2時間は必要だった、ともいえます。途中お昼ご飯を済ますつもりで移動したのですが、とりあえず現地に行こうと寄り道せずにひた走ったのがちょっとしたミスで、なんと、フェスティバル会場の神戸国際展示場には、周辺にめぼしい食べるところがほとんどありませんでした。東京ビックサイトやインテックス大阪と同じようなところだろうと想像していただけに、あの何にも無い様子にはかなり面食らいました。
 さて、それはともかく、会場入り口でカタログ400円なりを購入し、早速中に入りました。時間帯が昼を回っていたためもあるのか、総じて雰囲気は落ち着いたものを感じさせられました。島は正方形に組んだものが整然と並んでおり、通路も広く取られていて、全体にゆったりした様子でもあります。まずは早速あんてあさんのスペースへ挨拶に行き、その後少し店番を手伝ってから、全体をゆっくり回遊しました。
 フィギュアのイベントと言うのは初めてなのですが、結構カルチャーショックを受けました。先のゆったりした感じ、と言うのもそうですが、下がっている値札は日ごろ慣れ親しんでいる同人誌イベントと比べると明らかにゼロ1つ多いですし、話に聞く版権管理の峻厳さなども、見本誌さえ出せば版権モノや当日持込でも大抵OKな同人誌とは明らかに扱いが違います。こちらが見慣れていないせいなのかもしれませんが、出展されているどの作品も綺麗に組み上げられ、塗装されたものが並んでいて、フルカラーのオフセット印刷からコピー二つ折りホチキス止めまで、装丁も内容も種々雑多バラエティに富んだ同人誌のピンからキリまで状態とはまるで違った、水準の高さを覚えました。
 
 イベント終了後は、同じく会場まで来ておられた綾野こうじさんともども大阪に移動して、夢防人さん、流一さんと合流し、少し時間をとってあんてあさんの大阪土産調達と「ヴァルキリーハード」探索にあちこち歩きました。結局本は見つからず、大阪ではフライング販売と言うのはほとんど望み薄なのだと言うことを改めて確認しただけに終わったのが少々残念でした。
 その後は大阪駅前ヨドバシカメラ上階レストラン街の焼肉屋に入り、しばし東西交流の時を過ごしました。色々話題は尽きず時間を忘れて話し込みましたが、タロットカードに続いて、何かまた共同でやってみたいと言う話を、私としては真剣に考えてみたいと思います。百人一首、という提案もありましたが、カード系は作るのが大変ですのでご勘弁いただいて、皆さん参加できて、負担もそれほど大きくないものを何か検討したいです。
 
 あんてあさん、遠方よりご苦労様でした。どうぞつつがなくご帰還ください。また、お忙しいところお集まりいただいた綾野こうじさん、夢防人さん、流一さんも、ありがとうございます。おかげで無事東西交流オフを完了できました。次は今回いろいろな事情でお会えできなかった方々も交えて、一つ大々的に関西オフを挙行したいですね。その節にはまたどうぞよろしくお願いします。

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6.異変 その1

2007-10-27 21:57:00 | 麗夢小説『ドリームジェノミクス』
 目覚めた途端、麗夢は大急ぎで起きあがって傍らで眠る鬼童の元に駆け寄った。アルファ、ベータも飛び上がって麗夢の後を追う。確かに今、鬼童の命は失われたかも知れない。だが、まだ死んでから時間はほとんど経過していない。適切な蘇生処置を施せば、息を吹き返すかも知れないのだ。麗夢はじっと横たわる広い胸板に耳を付けた。
 どくん。どくん。どくん。
 たちまち麗夢の耳が、力強い心臓の鼓動で満たされた。まだ死んでない! 麗夢の頬にたちまち赤みが差した。これなら助けられるかも知れない! 麗夢はすがりつくように鬼童の寝顔を見下ろすと、必死の思いで呼びかけた。
「鬼童さん起きて! お願い、目を醒まして!」
 心配げに見守るアルファとベータの目に、鬼童の瞼が微妙に揺れるのが見えた。目覚めかけている、と直感した麗夢は、更に声を張り上げて鬼童に呼びかけた。
「鬼童さん! 鬼童さんしっかり! 鬼童さん!」
「・・・うーん・・・」
 鬼童の瞼が開いた。焦点の定まらない視線が、ぱちぱちと瞬きを繰り返す内にはっきりと対象物を捉え、主人の脳に活を入れた。
「れ、麗夢さん?」
 あまりに近い麗夢の顔に驚く間もなく、鬼童の顔が豊かな香りよい碧の黒髪に覆われた。
「良かった! 鬼童さん生きてたのね!」
 鬼童は、突然意中の人に抱きしめられ、顔を真っ赤にしてただ驚くばかりだった。
「れ、麗夢さん、どうしたんです! お、落ち着いて麗夢さん!」
「だって、本当に良かった!」
 鬼童は、とうとう泣き出した麗夢になす術なく抱きしめられているよりなかった。
 十五分後。
 ようやく落ち着いた麗夢をテーブルにつかせ、鬼童はマグカップと浅い皿にそれぞれ温かいココアを満たして、お客の前に置いた。
「しかし判りませんね。僕は麗夢さんが捜索のために僕の夢から離れた後、ずっと夢の実験室で帰りを待っていたんですけど、結局麗夢さん達が帰ってくる前に叩き起こされたことしか覚えてないんですよ。死夢羅の姿なんて全く記憶にない。一体何があったんです? 麗夢さん」
 鬼童は、初めからそうと知っていれば目覚めの時のやり方も別にあったのに、と内心密かに後悔しつつ麗夢に言った。麗夢はココアに口を付けると、まだ泣きはらした赤い目のまま、難しい顔をして鬼童に言った。
「私にもさっぱり判らないわ。確かに鬼童さんが死夢羅に捕まって、その首を切り落とされたのを見たのよ。でも鬼童さんはこの通りぴんぴんしているし、死夢羅が来た事を示すような瘴気の残滓も全くない。一体どうなっているのかしら?」
「とにかく記録を調べてみましょうデータに痕跡が残っているかも知れませんから」
 自分のココアを飲み干した鬼童は、早速処理にかかろうと背後の端末に振り向こうとして、ふと立ち止まった。
「麗夢さん、手、どうしたんですか?」
「え?」
「ほら、右手の甲に赤い斑点が・・・」
 鬼童の言うままに手の甲を見た麗夢は、染み一つない白い肌の中央に、赤い発疹がぽつりと盛り上がっているのに気がついた。まるで蚊に刺されたような跡だ。だが、蚊の飛び回る季節ではないし、第一、鬼童の研究室はその性質上気密性が高く、虫の侵入など到底考えられない。
「いつ刺されたのかしら?」
「最近は異常気象のせいか、蚊もいつでも飛び回っていたりしますからね。まあこれなら跡も残らないでしょうが、一応診ておきましょうか?」
 鬼童は、ここぞとばかりに麗夢の紅葉のような手を取った。が、その至福を味わう前に、鬼童はその赤い発疹の中央に、きらりと光る何かを見た。
「ん? まだ何か残っているぞ? ちょっと待っててくださいね」
 良く判らないまま、ええ、と答えた麗夢を置いて、鬼童は奥の実験台をごそごそとかき回し、やがてライトと拡大スコープを備えたヘッドセットを装着して、小さなピンセットとガラスシャーレを手に、麗夢のところへと戻ってきた。
「ちょっとじっとしていて下さいよ・・・」
 鬼童は麗夢の手の平をテーブル面に密着させて固定すると、おもむろにライトをつけ、さっきの光の元にピンセットを伸ばした。慎重にその先を摘み、まっすぐに引き抜きガラスシャーレに移す。さながら精密機械張りの正確さで一連の作業を終えた鬼童は、その正体を麗夢に告げた。
「これは、針ですね。極細の、小さな奴ですが」
 鬼童の掲げたガラスシャーレを麗夢も覗き込んだが、どれが針なのかさっぱり判らなかった。肉眼で捉えるのはかなり難しい細かさである。麗夢は、良くこんなものが見えたな、と感心しながら、シャーレから目を放した。
「でも、そんなものいつ刺さったのかしら?」
「判りませんけど・・・、まあちょっと暇を見て調べてみましょう」
 鬼童はもう一度道具類とガラスシャーレを実験台に戻すと、接客用のテーブルに戻って言った。
「で、今夜ですけど・・・」
 どうします? と期待も露わに言いかけた鬼童の言葉を遮って、麗夢は言った。
「ごめんなさい鬼童さん。私何だか疲れちゃった。今日は帰ってすぐに休むわ」
「え? あ、ああ、そうですね。結局手がかりも掴めなかったですし、食事はまたの機会と言うことで」
 当てが外れた鬼童だったが、考えてみればさっき目覚めるときに充分すぎる程今日の「成果」は手にしていることを思い出し、満面の笑みを湛えて麗夢を出口へと誘った。
「本当にごめんなさいね。それと、今日は協力してくれてありがとう」
「何の、麗夢さんの頼みでしたら、いつでも大歓迎ですよ」
 玄関口ですまなそうに頭を下げる麗夢に、朗らかな笑みでさよならを言った鬼童は、ドアを閉めるなり早速さっきの光景が実験記録映像にちゃんと残っているか確かめようと、奥の実験室に戻っていった。
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あんてあさん無事来阪されました。

2007-10-27 21:52:49 | ドリームハンター麗夢
 本日は朝から大雨、昼までにはおおよそ上がりましたが、2時過ぎからまた降り出して、かなり難儀をいたしました。まあ最終的には雨も上がり、その後はスムーズな移動が可能となりましたが、昨日確かめた天気予報があまりアテにならなかった1日でした。
 そんな中、色々と小さなトラブルもありましたが、無事あんてあさんをお迎えし、日本橋をそぞろ歩きました。途中、りゅーなさんとそのお友達、それに麻砂貴さんとも合流し、麗夢ファンの東西交流をいたしました。皆さん、お忙しい中時間をご都合いただき、この場を借りて御礼申し上げます。
 こうして一同で日本橋のめぼしいお店を次々チェックしていったのですが、「ヴァルキリーハード」をフライング販売しているところは全く見つかりませんでした。その後、難波に移動しましたがここでも見つからず、帰りに天王寺でも少し探してみましたが、結局ありませんでした。あんてあさんによると、東京では木曜日には既に発売しているお店があったとのことですが、関西の本屋さんは、その点発売日に律儀な商売をなさっておいでのようです。まあ明日改めて神戸三ノ宮から梅田界隈を調査してみるつもりでおります。
 それでは、明日のワールドホビーフェスティバル神戸に出展されるあんてあさんの応援に備えて、今日は早く寝るとします。これをご覧いただいた方々でお近くにお住まいの方は、是非ポートアイランド・神戸国際展示場2号館1階にお越しください。あんてあさんお手製の麗夢ちゃん、なかなか見事にかわいいですよ。

 ところで、明日は多分出来ませんので、寝る前に少し時間があったのを幸い、「ドリームジェノミクス」更新しておきました。とりあえず中盤のかかりという所で、ようやく物語が動き始めるところです。

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5.ドリームジェノミクス社 その4

2007-10-26 21:39:02 | 麗夢小説『ドリームジェノミクス』
 美奈は驚きつつも、心のどこかでああやっぱり、と言う安堵と似た気分を味わった。この男から感じる一種の威圧感は、自分と同じ力、それも恐らく遙かに強い力、その強さを無意識に感じ取っていたからなのだろう。
「その通りだ。私は君と非常によく似た力を持っている。他人の夢に入り、人々の安らぎを乱す夢魔を倒すことができる唯一の力。ドリームガーディアンと呼ばれる太古の血を継ぐ能力者の一人が私だ。君も一人、そんな人を知っているはずだ」
 麗夢さんのことだわ! 美奈は瞬時に相手の言わんとするもう一人の人物を思い起こすことが出来た。つまりこの人は、麗夢さんのことも知っていると言うことになる。
「面識はない。だが、同じ能力者として注目はしていた。まあいずれ会うことになるだろうが、今はまだその時ではない。まずは、君達三人の能力を開花させるのが先だ」
「三人?」
 美奈が一体誰のことかと問いかけようとしたその時だった。美奈の背後から、快活な女性の挨拶が投げかけられた。
「おっはよー高原博士!」
 驚いた美奈が振り返ると同時に、高原が近づいてきた二人の人物に挨拶を返した。
「おはよう、白川君、ハンス君。紹介しよう、君達の新しい仲間だ」
「へぇ、貴女が美奈ちゃんね。よろしく。私は白川蘭。世間じゃ、夢見小僧って名前の方が良く知られているんだけどね」
 すらりとしたややつり目の顔が、天真爛漫な明るい笑みを浮かべている。その隣に立つ男性は、見事なプラチナブロンドの髪を頂く、長身の美青年だ。
「ヨロシク、美奈サン。ワタシハ、ハンス・ゲオルグ・ヴァンダーリヒトイイマス」
 さりげなく出された真っ白な右手に、思わず美奈も自分の手をさし出した。その手をすっと取って、膝を折ったハンスが軽く指先に口づけをする。仰天のあまり顔を赤くして手を引っ込めた美奈に悪戯っぽく笑いかけながら、蘭がハンスの肩をひじで押した。
「また!、ハンスったら、後で哀魅ちゃんに言いつけちゃうぞぅ」
「オー、ユメミコゾウサン、ソレダケハ勘弁シテ下サイ!」
 ハンスは両手を胸の前で組み合わせて命乞いをするかのように蘭を見上げていった。
 高原は苦笑いしながら美奈に振り返ると、二人を改めて紹介した。
「見ての通りの二人だが、それぞれやはり君や私と近い能力を持っている。彼女は多数の人間の脳に集団幻覚を生じさせる能力に長けている。こちらのハンス君は、以前ある人の夢に入り込み、そこから肉体を復元した経歴の持ち主だ。しかもその祖先はかの有名なドラキュラ伯爵だときている。なかなか興味深い素材とは思わないかね?」
「はあ・・・」
 返答に困った美奈が曖昧に頷くと、ハンスとじゃれ合っていた蘭が、高原に言った。
「で、この美奈ちゃんの能力は何なの? 博士」
「彼女の能力は、物理的距離に左右されない遠隔入夢能力とでも言うべき力だ。恐らく遠く離れた他人の夢と自分の夢を瞬時にバイパスする通路を作り出す事が出来るのだろう」
「ふーん、それはすごいわ。そんな力があったら、私もいちいち現場まで行かなくても泥棒できるのに」
「人ノモノヲトッテハ駄目デスヨ、ユメミサン」
「いちいち固いこと言わないの! それより、実験の準備は進んでいるの、博士?」
「もう少しだ。彼女の協力を得ることで、飛躍的に進展させることが出来るから、今日明日には準備が整うだろう」
「早くしてね! 私、ここの生活そろそろ飽きて来ちゃったから」
「私モ、早ク帰ラナイト哀魅ニ叱ラレマス」
 努力するよ、と笑う高原に、二人は異口同音に念押しして、奥のテーブルに歩いていった。
「あの、実験って、何ですか?」
 おずおずと問いかけてきた美奈を見下ろし、高原は言った。
「君達の能力を飛躍的に高め、あらゆる夢魔に対抗する力を付けるための実験だ。これが成功すれば、夢魔の女王程度の化け物は、文字通り指一本で簡単に倒せるようになるだろう」
 美奈は自分の耳を疑った。あの夢魔の女王は、麗夢が大変な危険を冒した末、やっとの思いで倒すことが出来た強敵だ。それを指一本で倒すなんて、それもこの私が!
「で、でも、どうやってそんなことが出来るんです? 私なんか力もないし、闘うなんてできっこないです」
「夢魔の女王の時は、破邪の剣で一矢報いたじゃないか」
「そ、そんなことまでご存知なんですか・・・?! あ、あの時は夢中で、それに相手も油断してたし・・・」
 たじたじとなって否定しようとする美奈の肩に、高原は力強く手を置いた。
「心配いらない。君には確かにその力がある。君が受け継いできた遺伝子にその力は眠っているんだ。だから安心したまえ」
 私の遺伝子? なおも不安げな美奈に高原は言った。
「君だけじゃない。私や、あの二人、いや、実は人類そのものにもこの力が眠っている。私の研究は、その力を目覚めさせ、誰もが夢魔などと言う汚らわしい化け物に日々の安らぎを奪われたりしないようにするためのものだ。そして、この研究をベースに、我がドリームジェノミクス社が誰でも安心して使えるドリームガーディアン遺伝子、DGgeneの高発現因子を提供する事になるのだよ」
 高原は今にも高笑いを始めそうな昂揚した笑顔を美奈に向けた。美奈は、またもあの威圧されるような不安感を覚え、その目を避けてうつむいた。
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正統派コミックからパロディAVまで、今年の秋も麗夢のネタはそれなりに充実しているようです。

2007-10-26 21:35:00 | ドリームハンター麗夢
 今日は久々の大雨になりましたが、明日からはまた晴れ上がるんだそうです。まあそれだけならありがたいのですが、どうも予報では異様に気温が上がって、10月末だというのに夏日になる公算が大、だとか。明日は大阪、明後日は神戸に出向く予定なのですが、いまどき暑いと言うのは困りものです。せめて乾燥した空気で影に入ればひんやり、と言うような感じになってくれたら、と願うばかりなのです。
 というわけで、まずは「ドリームジェノミクス」の更新をいたします。時間が取れれば、明日明後日も更新したいと思いますが、「ヴァルキリーハード」を入手してそれどころではなかったりするやもしれませんので、そのときは月曜日以降落ち着いたところでアップするつもりです。

 ところで、実は麗夢のネタはもう一つあって、実写のアダルトビデオで麗夢のパロディが出ています。
 GIGAという会社があるのですが、スーパーヒロインをいたぶるコスプレAVを量産している会社です。
 この公式サイトの上段右側のフレームのGIGAオンラインショップに入って、下のほうに移動していくと、中ほどやや下にマニアックTVというコーナーがあり、そのすぐ直下に、『ドリームガーディアン』という作品が紹介されています。これが、麗夢のコスプレによるアダルトビデオらしいです。もっとも普段着は一応良く似ておりますが、夢戦士の姿はオリジナルなスタイルになっています。
 この作品、どうもDVD等を販売するのではなく、マニアックTVのストリーミング放送だけで提供されるそうで、しかも11月9日までの1ヶ月限定の配信なのだそうです。話だけはもう随分前から聞いていたのですが、ようやく映像作品として出てきたと言うことになります。ただ、まだ前編だけなので、近いうちに後編も出てくるのでしょう。
 さて、私としては、正式に新作コミックも出た今、このまがい物を見ようという気にはなかなかならないのですが、もし既に観た方があったなら、是非その感想なりを聞いてみたい気はいたします。また、気になる方、今からでも観てみようと言う方は、マニアックTVの視聴契約をされると良いでしょう。
30日3000円で観られるそうですよ。

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ついに詳細が公開されました。発売が楽しみです。

2007-10-25 22:53:40 | ドリームハンター麗夢
 あれ? 確かに下書き未公開状態でいったんアップしたはずなのに、入浴前に500文字ほど書いておいた分が、綺麗さっぱり消えてなくなっています。せっかく後で続きを書いて完成させてからアップしようと、昨日のこともあるので念には念を入れて確認をしたのに、一体どうしたと言うのでしょう? どうも昨夜からこっち、ヘンな疫病神に取り憑かれているようです。もうこうなると怒号よりも乾いた笑いしか出てきませんね。何がなんだか、さっぱりです(泣)。どうも昨夜の一件以来妙な気分にも取り付かれています。朝目覚めるまでは怒りと落ち込みのベクトル向きはほぼ似たような内容だったのが、今朝起き抜けに見た情報で喜びに舞い上がった感情が合わさって、ヘンな方向に感情のベクトルが捻じ曲がったような具合です。というよりも、負の感情と正の感情が渾然一体となって、極端に言えば時折太陽のプロミネンスのごとく、全く唐突にどちらかの感情が噴出しては入れ替わる、と言うような感じで、ひょっとして精神分裂とはこれの究極的に悪化したような状態なのではないか? などと他愛なく考えたりしながら、午前中を過ごしました。

 とまあ、そんな私事などこの際どうでも良いのです。

 ついに、ヴァルキリーハードの詳細情報が、公式サイトにアップされたという事態を前にしたら、些細な個人的感情など吹っ飛んでしまうでしょう。
 早速確認しましたら、表紙横の一等席に堂々と麗夢が鎮座しております。更にその直下には、うるし原智志によるピンナップ情報と言うおまけまでついております。
その下、詳細情報では、麗夢は最上段の右端という好位置にあって、見る者の目を引きやすくレイアウトされています。増刊号とは言え、もう破格の扱いと言っていいんじゃないでしょうか? 編集部の麗夢にかける期待の大きさが透けて見えるような位置取りです。
 これも奥田誠治の令名がなせるわざなのかもしれませんね。
 我々ファンとしては、もう必ず雑誌を購入の上、読者アンケートを忘れずに書いて編集部にファンの熱い思いを確実に届ける努力が求められますでしょう。昨今の漫画雑誌の業界は良くも悪くも読者の声に左右されること大、と聞いております。つまり我々ファンの声を無視できないわけで、出来るだけ早期に出来るだけ多くの声を届けることが、新たな麗夢の物語を生み出す力となりうるのです。せっかくのこの好機を逃す手はありません。たとえたいした影響力がなかったとしても、やって損はないのですし、DVD-BOXの例を見ても、影響力が少ない、と言うようなことはありえないと断言できます。今こそ我らファンの声を大にして、我らが夢を勝ち取ろうではありませんか。

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・・・またやってしまった・・・(泣)

2007-10-24 23:16:59 | Weblog
 ・・・またやってしまった。1000字の文書が一瞬の誤判断で見事消失してしまいました。もう戻ってくることは金輪際ありません。ううむ、ちと精神的な衝撃に耐えかねております。もう、なんでなんでしょうね? どうしてこういうミスをやらかしてしまうのか、それに、こういう事故を防ぐシステムがなぜちゃんと装備されていないのか、いつもながらその理不尽さにやり場の無い怒りを覚えずにはいられません。以前使っていた、こういう事故を防ぐブログエディタがあったのですが、少々ソフトが重たかったのと、最近その種の事故を起こさずにいたもので、つい油断してまたもとの通り、ブラウザでブログを書いておりました。その一瞬の油断が今となっては悔やんでも悔やみきれません。今更同じことを同じように書く気力もありませんので、今日はこれで布団引っかぶって不貞寝いたします。
 それにしても、どうしてこの種の事故を防ぐ機構がいまだ装備されないのでしょうね。
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猫が交通事故に遭いにくくするための遺伝子研究をやれないものでしょうか?

2007-10-23 22:58:04 | Weblog
 昨日は兎に角寒かったので、今夜もさぞ冷え込むだろう、と毛布をかぶって寝ましたら、それほど冷え込まず、暑くて途中で目が覚めてしまいました。そのせいか夢も4題ほど見ましたが、少々寝坊したせいもあってメモを採るのを忘れ、今はもうほとんど覚えておりません。その後、出勤するに当たっても、昨日あれだけ寒かったから、今日もきっとそれなりに寒いだろうと昨夜の寝苦しさも忘れて厚着をして出かけましたら、思いのほか気温が上がって、これも暑くて参りました。おかげさまでようやくにして学習しましたので明日の様子を天気予報で確認しましたら、今度は平年値を下回る寒い朝になるのだそうです。その後また気温が上がって暖かめに推移するそうですが、こう日替わりで気候が変わるとついていくのも大変です。

 さて、このところ通勤などで道を走っておりますと、車にはねられて生涯を終えた動物達が目立つような気がします。多分その大半は猫だと思われるのですが、中には狸やアライグマのような小動物も混じっていると聞きました。
 私も今日、バイクで走っておりましたら、左の道端でじっと座っていた子猫が突然背を向けて走り出しました。多分私のバイクに驚いて逃げ出したのでしょうが、まっすぐ前へ前へと駆けていくので、少しの間私が追いかける形になったのです。それが、あるところで突然方向を転じ、あろうことか、私のバイクの前に出てくるように道へ飛び出してきたのでした。幸いスピードがそれほど出ていなかったため、辛くもよけることが出来ましたが、反対側にも十分スペースがあったにもかかわらず、自ら車輪の前に飛び込んできたのには心底驚かされました。
 これまで道路で亡くなった多くの猫達の中にも、きっと同じような行動の末、自ら命を投げ出してしまったのが結構いるんじゃないかと想像されます。
 それにしても日本のモータリゼーションが始まって既に数十年、猫の世代で言えば多分10世代くらいは経っているんじゃないか、と思うのですが、いまだに車の近くでの振舞い方を猫は学んでいないのだな、とつくづく感じます。漫画などでは交通法規を遵守する犬などが描かれていたりしますが、まだまだ彼ら動物達に車の恐ろしさや道路の危険さを認知するだけの遺伝的進化は遂げていないようです。たとえば私が追いかけてしまった猫が突然方向転換をするのも、おそらくは追跡する敵対者の目をくらませ、逃走を成功させるためのテクニックなのでしょうし、それは後天的な学習ではなく、先天的に遺伝子へ書き込まれている行動法則なのだと推測されます。それら天敵に対する防衛手段のごとく、彼らの遺伝子に車対策が情報として書き込まれる日がいずれやってくるだろうと私は想像いたしますが、いっそそれなら猫達の交通事故を減らすために、我々人間側でそういった遺伝子情報を解析して、その情報を彼らの遺伝子に組み込むようにしてみてもいいんじゃないでしょうか。本気でやればきっと出来ないことではないと思うのですが、だれかやってみようと本気になる奇特な遺伝子学者はいないものでしょうか?

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同人誌に冬の時代がやってくるのでしょうか?

2007-10-22 22:21:00 | Weblog
 今日の空は青空に羊雲の浮かぶ典型的な秋の空模様でした。バイクを走らせながらも思わず見上げてみたくなって、そのまま見とれて前の車に突っ込むわけにはいかない、と何度も自制しながら、信号で止まるたびにぼおっと空を見上げておりました。こういう秋空は、全く雲ひとつ無い空に比べて、かえってその広さ、雄大さが存在感が増すように感じられます。天高く、という言葉は、実にこういう空のためにあるのではないか、と私は思いました。

 さて、そんな青空に軽く感動を覚えるこのごろですが、同人界には暗雲が立ち込めつつあるようです。なんでも東京の同人誌即売会会場の一つ、東京都立産業貿易センターなる建物で、成人向同人誌の領布が禁止されたのだとか。イベントの内容や出し物によって対応が異なり、貿易センター側でも線引き模索中、と言う感じらしいですが、えっちな描写以上に、暴力表現やグロテスクな描写に神経を尖らせているとの話もネット上には開陳されています。
 まあ私は東京都立産業貿易センターがどこにあるのか、また、そこで行なわれているイベントがどの程度の規模のものであり、どれくらい頻繁に行なわれているか、など知る由も無いのですが、現在コミケが開催されている有明国際展示場も東京都の管理ですし、そういった動きが巡り巡ってコミケに波及する可能性も十分にありうる話だと感じられます。
 果たしてそれが東京都一円を舐め尽くす事態に発展するのか、更に大きなうねりになって、こちら関西にも大波が打ち寄せるようなことになるのかあるいはならないのか。良かれ悪しかれ同人イベントとして突出した規模と知名度を誇るコミケにおける動向は、今後の同人誌と言う表現媒体の行く末を大きく左右する話になるのでしょう。この冬コミでどういう手入れがあるのか、あるいは主催者側が自主規制に走るのかどうか、などなどといったところが注目されます。
 ・・・しかし、本当にたかが同人誌ごときで、世相を危うくするような劣情の異常喚起が可能なのでしょうか? あるいは漫画やアニメ、ゲームなどに、殺人を助長するような要素が本当にあるのでしょうか? いまだそういうことを本格的に調査研究しようとする試みは無いように感じられるのですが、もし将来麻生氏が総理になったとしたら、我が国を代表するソフト産業の将来のためにも、是非この点について国家の総力を挙げて取り組む姿勢を示してもらいたいものです。

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5.ドリームジェノミクス社 その3

2007-10-21 22:22:50 | 麗夢小説『ドリームジェノミクス』
 結局その日は、よく眠れないままうつらうつらと朝まで過ごすしかなかった。食事を運んでくるときが何か変化のチャンスだ、と思って待ち受けていたのだが、食事はドアに取り付けられた小さな窓から差し入れられただけで、慌てて駆け寄った美奈が何を聞こうとも、一言も相手は言葉を返してはくれなかった。仕方無しに食欲もないまま形だけ料理に手を付け、美奈はベットに潜り込んだ。後残すは夢しかない。もともと今夜は麗夢のところへ久々に遊びに行くつもりだったのだから、麗夢かアルファ、ベータの夢に行けばよい。ところが、その夜は何故かどうしても自分の夢から外に出ることが出来なかった。普段なら、何も意識しなくても望みの夢に飛べるのに、今夜だけはいくら意識を集中して見ても、まるで動く事が出来ない。結局美奈は、そんな実りのない努力の果て、とうとう朝を迎えてしまったのである。
 美奈は、突然鳴った電話のベルに叩き起こされた。慌てて受話器を上げると、昨日高原と名乗った男の声が、耳に届いた。
『私だ。早速だが、クローゼットを開けて中の衣装に着替えてくれ給え。これから一連の検査をさせて貰いたい。それが済んだら朝食にしよう。二〇分後に迎えが行くから、用意してくれ』
 あの! と美奈が言いかけるうちに、電話は一方的に切られた。しょうがなしにクローゼットをあけると、病院で入院患者が着せられるような、ゆったりとした水色のパジャマが、素っ気ない下着と共に置いてあった。美奈はシャワーだけでも浴びようか、と思ったが、迎えに来る、と言う時間まで余裕がない。仕方無しにその半袖膝丈の病院着に着替え、安っぽいビニル製のスリッパを履いて迎えを待った。間もなく、こんこん、とドアがノックされた。美奈は思わずはい! と返事して、がちゃりと開いたドアに振り返った。すると、能面のような顔をしたナース服姿の女性が美奈に言った。
「こちらへ来て下さい」
「は、はい・・・」
 美奈は恐る恐る看護婦の後について部屋を出た。
 看護婦は、美奈を連れたままエレベーターで昨日嶋田と吉住が降りていった三階の一室に美奈を連れていった。そこはまさに、病院の診察室そのものだった。壁際には簡易ベット。その脇に控える点滴用の懸吊装置。壁にはレントゲン写真を見るための透過光パネルが白い光を放ち、他にも良く判らない様々な装置が、LEDの光を点灯させながら出番を待っている。何人かの白衣の男女が忙しそうに行き来しているのを見ても、やはり病院としか見えない。高原自身も、この場所ではまるで医者のように白衣に身を包み、中央のイスに収まっていた。
「おはよう。夕べはよく眠れたかね?」
「・・・はい・・・」
 美奈は小さな声で嘘をつきながら、そっと室内を不安げに見回した。
「そうか。では、まず君の基礎的な身体的データを取らせて貰おう。血液も採取させて貰うよ。まあ、ちょっとした健康診断だと思って、気軽にしてくれ。その後、食事を取って、早速実験に参加して貰う。いいね」
 美奈は堅い表情のまま、こくりと頷いた。
「では始めよう」
 高原は、既にスタンバイしていた検査スタッフに合図し、美奈の身柄を引き渡した。
 検査はおよそ一時間程で終わった。身長、体重、血液採取、心肺機能の検査、大きなドーム状の装置に入れられての検査は、恐らくテレビで見たCTスキャンの類だろう。こうして文字通り健康診断そのものの検査を終えた美奈は、別室で軽い朝食をあてがわれ、高原の現れるのを待った。
 高原は、美奈が大方の食事を終えたところで再び現れた。さっきと変わらぬ白衣姿に、プラスチック製の黒いクリップボードを抱えている。
 高原は美奈の姿を認めると、まっすぐその席まで大股で歩いてきた。
「食事は済んだかね?」
「・・・はい・・・。」
 美奈はさっきまでデザートのフルーツをつついていたフォークを置いて、前の席についた高原を凝視した。そんな美奈の視線に気づいているのかいないのか、少なくとも高原は目の前の少女の心境などお構いなしに、携えてきたクリップボードに目を落とした。
「・・・うむ、事故の後遺症はほぼ完治したようだな・・・。他は至って健康そのもの。申し分のない中学一年生だ・・・」
 所見が書き並べてあるシートをめくりながら、高原が独り言のように呟いた。美奈は、何と答えていいか判らないまま、ただじっと黙って座っていた。すると、クリップボードから目を離した高原が、そんな美奈に視線を移した。覚えず美奈の身体に力が入り、膝の上で握り拳がぎゅっと固まった。
「では、ちょっと教えてくれないか? いつから人の夢に入る能力に目覚めたのかね?」
 美奈は返答を少し躊躇したものの、重ねて問われて重い口を開いた。
「・・・確か、一年前くらいからです」
「一年前、と言うと、事故で入院してしばらくしてからだね。それは、どういうところから始まった?」
「初めはただの空想でした。あたし、動けなくて、外に行きたかったけどどうしようもなくて、それで外に出ている自分を空想していたらいつの間にか・・・」
「初めの夢は、どこの誰の夢だったね?」
「隣の病室の、友達の夢でした」
「そうか、やはりまずは手近な人物から始まったのだな。では、病院の外に出られるようになったのはいつだね?」
「大体半年前です」
「それで、私の夢を覗き込んだ、と言うわけだ」
 美奈はうつむいて、小さくはい、と返事した。目の前の男の態度はけして威圧的ではないし、怒りや恨み、侮りなどの強い負の感情をまとっていると言うわけでもなかった。むしろ美奈に対する姿勢は、壊れ物を扱うように丁寧な態度に終始している。だが、美奈には目に見える姿や耳に聞こえるその優しげな声とは別に、どうも気圧されるものを覚えて、面と向かっているのが息苦しく感じられてならなかった。
「あの、ご、ごめんなさい。私、あの頃は外に出られるのがうれしくて、その、つい・・・」
「別に夢を覗かれたことは気にしていない。少し無謀だったとは思うがね。おかげで君はそのためにかなり恐ろしい体験をした・・・。だが、私は寧ろ喜んでいるんだ。自分と同じ力を持つ者に出会えたんでね」
「自分と同じ力って・・・、まさか!」
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また飛行機がニアミスとは、関西の空は最近厄に見舞われているのでしょうか?

2007-10-21 22:19:42 | Weblog
 今日は地元の音楽家の方々が集まって結成されたとある集団の主催するコンサートに行きました。普段は学校で音楽の教師をされていたりする方からプロの演奏家として活動されている人まで、女性や男性の独唱数題と、ピアノとフルートのそれぞれの独奏、というクラシックコンサートでした。ただ、これまで鑑賞したことのあるこの手の地元コンサートと少し毛色が変わっていたのは、筝4台で行なわれた和楽の合奏が途中に組まれていたことでした。グノーやシューマンやバッハなどの合間に独特の和楽の音色が挟まったのです。なんとも不思議な光景でしたが、これが意外に結構新鮮で面白く感じられました。少々残念なことに、コンサート会場が音楽を目的として設計されていないのか、妙に音がこもったような感じがして少なからず興を削ぎましたが、その内容は十分聞き応えのあるものだったように感じます。また機会があれば、今度は雅楽主体の音楽会なども楽しいかもしれませんね。

 さて、どうやらまた、空港で飛行機がニアミスしたようです。今度は関西国際空港。報道を見る限り、状況が前回の伊丹のときと極似しているような観があるのですが、今度は離陸機の方が管制官との意志疎通が不完全なまま滑走路に侵入してしまい、着陸許可を受けた飛行機のほうでそれに気が付いてあわやの大惨事を免れたのだとか。こういう大きなミスが連続すると、近いうちに破局が訪れるような気配がいやがうえにも濃厚になってくる気がします。それにしても、伊丹に続いて関空とは、関西の管制事情はこのところどうかしてしまっているのでしょうか? 事態を重視した国土交通省は係官を3名派遣して原因究明などに当たるらしいですが、私といたしましては、来月には飛行機にいやおうなく乗らねばならぬ身の上ですので、なんとかこのあたりで状況を立て直し、安全な空の旅を確立してもらいたいものです。

 それはそれとして、今日もドリームジェノミクスを更新しておきたいと思います。中途半端で切って一週間置くのもなんとなく気持ち悪い気がするのです。
 次は多分週末になりますが、11月中には第5章を片付けて、次の話に進めようと思います。

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5.ドリームジェノミクス社 その2

2007-10-20 23:56:52 | 麗夢小説『ドリームジェノミクス』
「ああ社長、お帰りなさい」
 エレベーターには二人の先客がいた。
 一人は、背丈が美奈くらいしかない初老の男である。頭髪もまばらな血色の良い丸顔に、格子縞のはち切れそうなスーツ姿が、所在なげにちょび髭を右手でいじっている。
 もう一人は、白衣に身を包んだやせぎすの青年であった。
 美奈は、まりのような男からは好奇の視線を投げかけられ、白衣の青年からは、細面の銀縁眼鏡の奥からやや険のある視線で見つめられて、いやが上にも緊張に身を固くした。
 男は、そんな美奈をさりげなく自分の後ろになるよう身体の位置を動かしながら、二人に挨拶を返した。
「ただいま戻りました。嶋田さん、今日はなにかご用ですか?」
 男は慣れた手つきで素早く5階のスイッチを押した。途端にエレベーターのドアが閉まり、美奈は息が詰まるような思いに出来るだけ男の影になるよう身を小さくした。
「なに、吉住博士が面白いものが出来たから是非見てくれ、っていうんでね。貴方と一緒に拝見しようと出向いてきたんですよ」
 嶋田と呼ばれた背の低い男が、絵に描いたような甲高い声を上げた。そのあまりのはまりぶりに、思わず美奈は吹き出しそうになる。
「吉住君、それはこの間君が私に提案してくれた例のものかね?」
 吉住と呼ばれた青年は、神経質そうに眼鏡の位置を直しながら答えた。
「そうですよ。やっと完成しました」
 例のもの? 美奈はわずかに好奇心を刺激されたが、直ぐにうつむいて男の影に隠れた。嶋田の方が、美奈に数倍する好奇心に満ちた目で、美奈を見つめ返してきたからである。
「それでそのお嬢さんは?」
「ああ、彼女は私の研究を手助けしてくれるボランティアですよ」
「ほーう、まだ小さいのになかなか立派な心がけだ。お嬢さん、お名前は?」
 美奈は何故か顔を赤くしてその視線から逃れられないかと考えた。嶋田の顔は柔和で無邪気な老人を思わせる。だがその視線が、何故か自分の内側まで見透かす透視能力を持っているかのように感じたのである。とはいえ、名前を問われて黙っているわけにもいかない。美奈はうつむきながら小さく答えるしかなかった。
「美奈ちゃんか、いい名前だね。私は嶋田輝と言います。一応、このドリームジェノミクス社と吉住博士のナノモレキュラーサイエンティフィックのオーナーと言う事になっているんだ」
 この人が? 美奈は恥ずかしさも忘れて嶋田の顔を見上げた。
「驚いたかね? 美奈ちゃん。そんな金持ちには到底見えないでしょう?」
 まるで年端のいかぬ少女のようにころころと笑う姿には、確かに会社を経営する資産家を想像するのは難しい。その嶋田の笑いが納まらぬ内に、エレベーターが停止し、ドアが開いた。
「では、30分後でいいかね?」 
 吉住と共にエレベーターを降りながら嶋田が言った。
「ええ。出来るだけ早く行きますよ」
「では後ほど。美奈ちゃんも、またね」
 愛想良く手を振る姿が再び閉じたドアの向こうに消え、美奈はようやく息をついた。すると、男が振り返って美奈に言った。
「そう緊張しなくていい。また改めて君に紹介するが、嶋田さんは私の趣旨に賛同して巨額の投資をして下さった恩人だ。もう一人の吉住君は私の優秀な助手でね。ナノモレキュラーサイエンスの専門家なんだ。私の構想を実現に向けて動かせるようになったのも、まさに二人のおかげなんだよ。まあどちらも少し性格に難があるが、夢魔と闘う同志と言うわけだ。さあ、ここで降りよう」
 なのもれきゅらーさいえんす? 美奈はさっぱり判らない単語に面食らいながら、5階で開いた扉から男と共にエレベーターを降りた。そのまま淡い紫の絨毯が敷き詰められた通路を歩き、やがて一つのドアの前に立つと、男はノブを回して内側に開けた。
「研究に協力して貰う間、君にはここで暮らして貰う」
 美奈は、ホテルの一室にしか見えない部屋へと招じ入れられた。壁際にセミダブルのベットが据えられ、クローゼットと一体化したテーブルの端に電話が置いてあった。奥の窓は厚いカーテンで隠されていたが、試しに少し空けてみると、単なる転落避けにしてはしっかりした鉄格子が填っているのが見えた。これでは窓から逃げることは出来ない。他にドアは、ユニットバスとトイレがあるばかりだ。
「今日はこのままゆっくり休んでくれたまえ。すぐに食事を運ばせる。何か欲しいものがあったら、その電話で1を回せばホテルで言うフロントに繋がるからそこに注文してくれ。出来るだけのことはさせて貰うよ」
 ではこれで、と出ていこうとした男に、美奈は慌てて問いかけた。
「私! いつまでここにいればいいんですか?」
 すると男は、半分ドアから身体を出した状態で、美奈に振り返った。
「そう長くはない。せいぜい10日を超えることはないだろう」
「じゃあ、うちに連絡させて下さい」
「今は駄目だ。お母さんの事が心配だろうが、少しの間我慢してくれ。家には取りあえず私から連絡しておく」
 男はそれだけ言い置くと、そのまま残っていた半身をドアの向こうにすっと消した。
「あ、待って! もう一つだけ! おじさんは誰? それにあの夢は一体何なの?」
 すると、一旦閉じかけたドアが再び開き、男の顔が部屋の中を覗き込んだ。
「私の名は高原。高原研一だ。この会社の社長をしているしがない科学者だよ。あの夢のことはまたいずれ話をしよう。今日はゆっくり休んでくれ」
 それだけ言い残して、こんどこそ高原はドアを閉めた。美奈はもう一度、待って! と叫んでドアに取り付いたが、外から鍵がかけられたのか、いくらノブを回しても再び開くことはなかった。美奈はそれでも何度かがちゃがちゃ繰り返していたが、やがて諦めてベットサイドに腰掛け、そのままうつ伏せに倒れ込んだ。緊張は少し解けたものの、やはり何となく全体が胡散臭く、悪夢に近い不安を覚えずにはいられない。一体、この自分に何をさせようと言うのだろう?
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