かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

1万2千年前の宴跡発見とのことですが、何をもって『宴』、と判断したのでしょうね?

2010-08-31 21:38:11 | Weblog
 なんだか夏バテがピークを迎えたようで、今日は朝から起きるのが大変でした。お腹の具合は全然よろしくないし、力は入らないし気力もげんなりしているし、昼休みには、食後ネットニュースを読んでいたらいつの間にか事務机の上で眠りこけてしまい、は、と気づいたときには、頭の重さで妙に曲がった首がやたら凝って痛かったという、よく椅子から転げ落ちなかったものだ、と我ながら感心してしまいました。そんな年に何度もない具合の悪い一日でしたが、昼寝したのが多少は功を奏したのか、午後は少し気力が回復し、夕方には体力も復活の兆しが見えて、帰りの運転は比較的マシでした。暑さはまだまだ続きますが、心身ともなんとか立ち直ってくれそうな気配です。

 さて、イスラエルで、1万2千年前の宴会の跡が発見されたそうです。洞穴に2つの埋葬跡があり、そこから亀や牛の甲羅や骨が大量に出てきたのだとか。亀の甲羅には焼かれた跡があったそうですが、ひょっとして古代中国のように、亀の甲羅を焼いて生じるヒビの形で判断する占いでもしていたのでしょうか? イスラエルの方は1万2千年前ですから、ひょっとしてひょっとしたら、中国の占いは遥か昔々にイスラエルから伝えられたものなのかも? と想像してしまいました。
 それはともかく、埋葬地から大量の動物の骨が見つかった、という事実を基に、これで宴会があった、とするのは、その字面だけ見ていると随分飛躍している話にも思えるのですが、他にも何か根拠になるようなものがあったりしたのでしょうか? もう少し詳しい情報が欲しいところですが、ネットニュースでは大したデータを得ることもかないません。
 でも、1万2千年前に酒はあったんでしょうか? 紀元前七千年の中国、というのが、今のところ考古学的に言えるお酒の最古の例だと、ウィキペディアには書いてありましたが、9千年前の中国にお酒があったというのなら、1万2千年前のオリエントにもお酒があっても不思議ではない、というようにも感じられます。いずれにしても、宴というとお酒だろう、と考えてしまう私としては、この際是非そういう遺物や痕跡を発掘していただいて、確かに宴跡であったと分かりやすく証明していただければ言うことありません。

 とかくいう私も、明日は職場の暑気払いの宴会です。まあ夏バテがようやく底を打つか? という今の段階であんまり酒だの美食だのに浮かれたくはないのですが、場を壊さない程度に、無理せず慎ましやかに夏の夜の宴を楽しもうと思います。

 
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自転車にも自賠責、となったらちょっと気軽に買えなさそうですが、何とかすべき、とは思います。

2010-08-30 21:29:49 | Weblog
 昨夜は何日かぶりに暑さを覚える一夜でしたが、そのせいか、今日はどうも身体がだるく、今ひとつ気合の入らない1日になりました。今はやたらと眠いですし、多分このブログを書き終えてごろりと横になったら、瞬く間に意識を失うに違いありません。一方で、このだるさ眠さは、ひょっとしたらカラオケで体力を消耗したからかも? とも思います。一昔前ほどの体力が無いのは折に付け意識されることではあり、夏バテしているのも確かなようなので、それらが重なってこの眠気を構成しているというのは、納得しやすい状況です。日曜日に一日遊ぶというのは、今の私には相当冒険なのかもしれませんね。

 さて、自転車の自賠責保険強制加入、という話を見ましたが、まだそういう話が実現しているわけではなくて、交通事故の遺族の方から提案されている話とのことです。国土交通省はいろんな理由つけて消極的なのだそうですが、自転車事故で高額賠償が相次いだりしてるそうですし、何らかの形で保険加入を義務付けるような動きは必要なのかもしれません。
 私自身は自転車で人に当たったり、歩いていて自転車に当てられたりしたことはありませんが、危ないな、と思ったことは何度かあります。バイクに乗っている時や車を運転している時にも、自転車でヒヤリとさせられたこともあります。たまに乗るママチャリにはバックミラー付いていませんし、エンジンブレーキもありませんし(当たり前ですね)、両手で握るブレーキはいまいち効きが悪いしで、自分で自転車に乗る時などはもうびくびくしながら乗っていますし、家人が乗り回しているのを見ていると、どうにも危なっかしくてなりません。時速20キロくらいでも、ぶつかれば結構衝撃はありますし、お年寄りや小さな子供なら命に関わることもありうるわけで、そんな乗り物なのに、安全確保のための技術開発や保険制度などの仕組みが整っていないというのも、ヘンな話に思えます。自賠責がふさわしいのかどうかはさておき、せめて傷害保険くらいは、新規購入時に自動的に加入させられるような仕組みにはできないのでしょうかね。

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今日はおやすみ

2010-08-29 22:29:41 | Weblog
 今日は毎月恒例のカラオケ同好会による定例8時間カラオケマラソンの日で、今ようやく帰宅しました。知らないうちに雨が少し降ったようですが、量が少なかったのか、外はかえってむっとしたサウナ状態になっていました。夕立は歓迎ですが、これならふらなかったほうが良かったです。
 さて、午前中はどうしても片付ける必要のある仕事が一件あり、それにバタバタしているうちに時間がすっかりなくなってしまって、残念ですが今日は小説の更新はお休みです。来週は来週でインテックス大阪でこみっくトレジャーがありますし、これはなんとか時間をとって少しずつでも書きためておかないと、2週連続おやすみ、なんてことになりそうです。それはなんとしても回避したいので、今週はたとえ1行づつでも毎日書くように心がけようと思います。ただ、今日は流石に疲れたので、頑張るのは明日からということで。

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そりゃその気になれば撃てるのかもしれないけれど、公務員がいれば展示OKというのも不可解な話です。

2010-08-28 22:26:01 | Weblog
 今日も夕立がないか、と期待したのですが、さすがに4日連続はありませんでした。とはいうものの、窓から流れこむ微風は結構涼しくて、少しは秋めいているかのようにも感じられます。まあクーラーを使わない生活を続けて、さすがに身体も暑さに慣れた、というだけかもしれませんが。今の心配は、いきなり夏が終わって秋らしい季節もないまま一気に冬になること。まさかそんなこともなかろう、と思いたいところですが、もう夏休みも終わろうというのに日柱は真夏並みの暑さが続き、それが9月初旬も続き、秋も気温が高い、という長期予報を見ては、そんな気も拭えません。願わくばそんな予感はぜひ杞憂に終わって欲しいです。

 さて、大河ドラマのおかげか坂本龍馬が大人気で、この間行った十津川村の博物館でも、坂本龍馬と十津川郷士との交流を示す手紙なんかが目立つところに展示してあったりしましたが、高知県の坂本龍馬記念館では、龍馬愛用の拳銃と同型銃を展示していたそうです。それが、県警から銃刀法違反の疑いがあるとの指摘を受けて、任意提出したとのニュースをみました。拳銃自体は、松山市の男性(66)が旧家で発見し、同館に寄贈したのだそうです。龍馬のものではなさそうですが、同時代の同型の本物の銃ということで、展示館としても喜んでいたのに、銃刀法によると展示するには公務員が記念館に常勤していないといけないのだそうで、外郭団体が運営する記念館ではそのために法律違反になる、という判断なのだとか。
 なんだか馬鹿馬鹿しい法律な気がしてなりませんが、そもそもなんで公務員がいれば許可されて、いないとダメなのかがまるで理解できません。公務員と一口に言っても、銃に堪能なのは、一部のマニアをのぞけば自衛隊の方や警察官などに限られるでしょうし、マニアでもない一般事務職はもとより、博物館の学芸員や研究施設のヒトが仮にいたとしても、責任が取れるわけでもありません。国民の財産たる歴史的遺産をそんな不可解な法律のために広く公開できないというのはどこか間違っているような気がします。第一、地方自治体の財政逼迫で全国のこの種の施設からは、今まで常駐していた公務員がどんどん引き上げられ、外郭団体等に施設の管理を委託するような事例が増えているんじゃないでしょうか。折角高知を代表する資産なのですから、これは県としてなんとかするべきでしょう。こんな時こそ知事や市長、議員など政治家の方々の出番だと思うのですが。

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京都観光用の切符で、今日はあっつい京都まで仕事に行ってきました。

2010-08-26 22:37:13 | Weblog
 今日は仕事で京都まで出かけておりましたが、やはり京都は暑い! 奈良も海のない内陸部の町として結構暑いのですが、京都市のそれは、明らかに奈良を凌駕するとんでもないものでした。京都は正しく都会そのものですが、奈良は控えめに言って地方都市、ありていに言うと田舎町です。この気温差は、やはりその差にあるのではないか、と心底から感じました。
 お昼は北大路まで出て、駅前の商店街を少し東に進んでから脇に入る路地にあるうどん屋さん「綱道」に行きました。このお店は、細打ちのうまいうどんを食べさせてくれるので、もう15年以上前から、京都に来て時間がある時は昼食を食べに寄っています。安い手打ちのうどん屋さんが増えている昨今からするとちょっと高いのですが、この味やお店の雰囲気などを考えると、充分納得出来るお値段です。
 午後は今出川まで地下鉄で二駅戻ってお仕事、夕方以降はそのお仕事の延長で設けられた一席に参加、酩酊する足を叱咤して、先程帰宅いたしました。あわよくばこちらで夕立が降っていて欲しい、と願っておりましたら本当に降っていてすっかり涼しくなっていたのがうれしい驚きでした。

 さて、京都には、最寄り駅の橿原神宮前から近鉄線でひたすら北上し、大抵は竹田で相互乗り入れしている地下鉄に乗り換えて目的の駅まで進みます。最近は京都の大学が街中から郊外へキャンパスを移していたりするので、更にその地下鉄の駅からバスに乗ることもあります。また、今日のように昼食に北大路まで出たり、北野天満宮の前に美味しい粟餅のお店があって、家人へのお土産は大抵ここで買うのですが、そういうふうに京都市内を駆け巡ると、交通費が馬鹿になりません。そんな時便利なのが「京都観光一日乗車券『京めぐり』」、という企画切符です。京都までの往復と京都市内の地下鉄やバスに1日乗り放題できる乗車券で、橿原神宮前からですと2100円で買えます。橿原神宮前から竹田まで800円、地下鉄が二百数十円、バスが220円ですから、この1枚を買っておけば、近鉄と地下鉄をそれぞれ往復乗れば元が取れる仕組みで、それ以上乗れば乗っただけお得になる、という寸法です。本来なら観光に使うのが筋の切符で、いろいろな施設の優待割引などもその切符で出来たりするのですが、今日のようなビジネスで使う場合でも制約は特にありませんし、使い出は充分にある切符だと思います。

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それは見事な虹が天にかかりました。

2010-08-25 21:29:03 | Weblog
 今日は待望の夕立が降りました。職場では雷を伴ってかなり強く降りましたが、自宅周辺でもしっかり降っていたみたいで、夕方以降の空気が実にひんやりして気持ち良い物に変わっていました。気象データを見ても、雨が降り出す前は33℃あった気温が、30分ばかりの雨の間に急減し、24℃位になっていましたから、涼しくて当然です。職場の辺りでは見た目はそれなりにすごかったのですが、結局降水量は15ミリ程でした。一方少し離れた山中のアメダスでは、時間雨量36.5ミリというかなりとんでもない降りになっていたようです。夕立は1時間も降り続くことはまあありませんので、ピークの時の雨はまさに土砂降りという言葉にふさわしい状況だったに違いありません。気象庁の長期予報では、9月になってもしばらくは暑い日が続くということなので、この涼しさもごく一時のものなのでしょうが、今夜は自然の涼味をしっかり味わって、ゆっくりと夢を渉猟してみたいと思います。

 夕立の後は、見事な虹が空にかかりました。今年で虹を見るのは2回目ですが、今回のは空にくっきりと7色の帯が半円を描き、更にその外側にも一段と雄大な虹の橋が、薄いながらも完全に空をかけ渡っている見事なものでした。見えている時間も長く、虹に気づいてから、1時間半は出続けておりました。
できれば一枚の写真に収めたかったのですが、35ミリ一眼レフで28ミリ相当の広角レンズがついた私の携帯電話では、どうしても収め切れないスケールでしたので、2枚掲載しておきます。
 帰宅途中、田舎道でJRの踏切に引っかかったときに車の中から撮影したものです。






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日本学術会議がわざわざ似非科学を似非、と声を大にして言わねばならないなんて

2010-08-24 20:59:57 | Weblog
 今日は午後から県内各地で夕立があり、帰宅間際に見た気象レーダーの画像から、ひょっとしたら自宅の周辺でもまとまった雨が降っているかも? と期待して職場を後にしたのですが、約40分後、帰宅したときには、雨粒一つ落ちていませんでした。気象庁のレーダー観測画像は範囲が大きすぎて、うちがその降雨範囲に掛かっているかどうかまで読み取るのは難しいのですが、ほんの10キロ東では雷を伴った激しい雨が降っていたようで、大まかな地図の僅かなズレに悔しい思いを致しました。でもまあ離れたところとは言え相当降ったようで、今、窓越しに流れこんでくる風は、思いのほか涼しげで気持ちの良いものです。多分今夜は、暑くて寝苦しい、ということだけはないでしょう。明日も夕立の可能性が高いらしいので、今度こそ自宅周辺でどかん、と降ってもらいたいです。

 さて、日本学術会議会長が、「ホメオパシー療法」なる医療的技法について、『ホメオパシーの治療効果は科学的に明確に否定されている。医療関係者が治療に使用することは厳に慎むべきだ』との談話を発表されたそうです。私はこのホメオパシーについて、昨年10月の山口県での事件で少し聞きかじったくらいで実際にはどんなものなのか全然知らなかったのですが、この機会に少し検索かけてみましたら、驚きました。こりゃ、どうみても科学というより魔法の話ではないですか。個人がその主観的信条や信仰などを基に自分自身で取り組まれるならどうぞご勝手に、という話ですが、それを他人に援用して死人まで出していたとあっては、もはや何をかいわんや、と思うのですが、今更こんな談話を日本学術会議から出さねばならないというところを見ると、結構信奉しているヒトが居るのかもしれません。
 そう言えば、時の厚生労働大臣殿は、このホメオパシーを含めた代替療法について、厚生労働省として二十二年度の予算で十億円以上を計上して、とかつて国会答弁でおっしゃられたそうで、この間のタイムマシン等への研究事業と同様、どうも現政権は現実に即した厳しくも辛い話よりも、浮世離れした夢物語を好まれる傾向にあるようです。厚労大臣に置かれては、自家薬籠中の話と見えた年金問題も、未納率アップに何ら歯止めがかかっていないですし、財務大臣殿も、昨今の急激な円高に対して緊急会見まではしたものの、何ら具体的な対策を語ることができずに市場の失望を買っているみたいですし、一方で、どうでも良い内部の権力争いばかりがマスコミに喧伝されているしで、幾ら慣れない初与党だからと言ってもさすがにもういい加減限界がきているんじゃないかと思います。マスコミもそういった点を報道すればいいのに、政策やその実行こそが重要で、与党の頭が誰になろうともはやどうでもいいことなんじゃないでしょうか。

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ゲームにのめり込んでしまうのは、そのゲームに危険な中毒性があるからなのか?

2010-08-23 21:27:44 | Weblog
 やっぱりアメリカは訴訟社会なんだな、と思うニュースを見ました。ハワイの男性が日常生活に支障をきたすほどにオンラインゲームにのめり込んでしまったのを、そのような中毒性の高いゲームをその危険性も知らしめなかったせいだ、として制作・運営会社を訴えており、米連邦裁判所の判事が、この訴えを一部認め、門前払いせずに裁判を進行させる姿勢を示した、というニュースです。
 私はゲームにはあまり興味がないせいもあって、この訴えには奇異な印象しか抱けないのですが、一方でネトゲ廃人なる言葉もありますし、日常生活に支障をきたすまで行かなくても、睡眠不足になったりするような弊害はありうるのだろうな、とは思います。ただそれがゲーム会社の責任なのか? と言われると、どうにも?となってしまうのです。競馬や競輪で身をもち崩したり、カジノで財産を失ったりするのと何が違うのでしょう? これら賭け事は、大体において褒められたことではないという扱いを受けているように感じますが、と言って、廃止せよとか、生活が崩れたのはこれのせいだ、と協会やカジノを訴えたりするようなことはないのではないでしょうか。それこそそのヒトの個人的な責任の範疇なんじゃないの? と思うのですが、この裁判の話は、どうも個人の責任だけとは言えないかも? という可能性が示唆されるかもしれない、というのです。
 ゲームに関する心理的な影響や中毒性について、どれくらい研究されているのかよく知らないのですが、我が国にあるような、科学的な要素が完全に欠ける短絡的なゲームやコミック、アニメ悪玉論とは違う、客観的で意味のある研究や調査に繋がるのなら、このような裁判もやってみる価値があるような気がします。まあ、サブリミナル効果のように、影響あるのかないのか今ひとつ判然とせず、研究が続けられていくだけに終わるのかもしれませんが、いずれはそのような取組みの成果が、より安全にゲームにのめり込む手法の開発に結びつくかもしれませんし、中毒を治療や緩和したりできるようなプロテクト技術ができたりするかもしれません。疑わしいものは世の中から抹殺しようと躍起になるよりも、余程建設的で意味深い事なんじゃないでしょうか。

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07 決戦その2

2010-08-22 10:14:45 | 麗夢小説『夢の匣』
「で、君はパワードスーツでも着るのかな?」
「姉君じゃあるまいし、そんな無粋なものは使わないよ。生物こそ最強! が私のモットーであるし」
 星夜は白衣の内側から牛乳瓶を一本取り出した。一見、何の変哲もない200mlの乳白色の液体が詰まった、角を丸めた四角いガラス瓶。星夜は、蓋を構成する透明な紫のプラスチックフィルムと厚紙の円盤を丁寧に取り除くと、両足を肩幅に広げ、胸をはって中の液体をいきなりゴクゴクと飲み干した。もちろん左手は腰、である。そのままブリッジでもやりかねないほどにのけぞりながら牛乳?を一気呑みした星夜は、プハーッとおよそその小学生な姿には似つかわしくない擬音を発しつつ、勢い良く上体を戻して、右袖で口元を拭った。
さしもの鬼童もあっけに取られていたが、星夜が拭い切れなかった乳白色の液体をちらつかせながら自信満々の笑みをその唇に浮かべると、どうやらこれからが本番らしい、と小さくため息をついた。
「もういいかい?」
「ああ。お待たせした。これで準備OKだ」
「ちなみに、その牛乳はなんだったのか、僕には教えてもらえるのかな?」
「ふふふ、すぐに分かる。そら、キタキタキターっ!」
 突然。
 星夜の胸が、小学生にあるまじきサイズにボコン! と膨れ上がって白衣を押し上げた。なに? と鬼童、円光、榊が目を見張る間もなく、今度は背中がいきなり膨らんで、左右へとはちきれんばかりに膨張するのが見えた。更に続けて、下腹部の辺りから何かが急速に屹立して、白衣の裾が持ち上がった。
「おっと、実験着が破けては帰りに困る!」
 星夜は少し慌てて、今にもちぎれて飛びそうになっている白衣のボタンを外した。途端に今まで白衣に抑えこまれていたモノが、開放感たっぷりにはじけ出た。
「なんだあれは?」
 榊が思わずつぶやいた。
 斑鳩星夜の白衣の下から現れたモノ。
 それは、グニュグニュと蠢きながら伸び縮みする、タコの足のような触手に相違なかった。太さは榊の腕くらいはあるだろう。それが何本も、星夜の身体から生えていたのだ。
「さっきの牛乳は、こいつらを身体に生やすためのちょっとした薬さ。どう? いいだろこれ。なめらかで艶やかな肌。柔らかくも適度な弾力で締めつける力具合、なによりこの、機械などには絶対できない微妙で繊細な動き。これぞ、生物の美と不思議を完璧に表現した、究極の姿なのだよ!」
 うっとりと上気しながら演説する星夜に、鬼童は、気まずげに視線をそらせて言った。
「君は、いつも白衣の下はその格好なのか?」
 すると星夜は、特に気にかける様子もなく、鬼童に答えた。
「ああ、心配しなくても、下着くらいは着けている。女の子としてそれくらいの嗜みは心得ているつもりだ」
『もう、星夜ったら全然自覚ないんだから』
 呆れたように狼姿の紫がこぼす。
「まあいいじゃないの。こうして全身隈なく触手をまとっているんだから。彼らがいかに鼻の下を伸ばそうとも、何の問題もない」
『それがエロいっての!』
 にしし、と笑顔の星夜に、琴音もやれやれと珍しく眉を顰めてみせた。
「……もういいですか?……」
「ん。準備完了だ」
 星夜が左手は腰に当てたまま、触手がとぐろを巻く右手をまっすぐ琴音に突き出し、親指を立ててみせた。紫は苦笑しつつも、二人の仲間に言った。
『念のため確認するけど、ボクはあの髭面のじいさん、琴音はこっちつるっぱげ、星夜はあっちのイカ臭いおじさん。お互い手出し無用ってことで、いいね!』
「了解っ!」
「……」
 互いに頷き交わした3人の小学生(とは言っても外見上は既に小学生一人と化物2体だが)は、それぞれ、確認し合った互いの目標に目を合わせた。
「円光さん、鬼童君! 相手はとんでもない化物揃いだが、中身は小学生だ。くれぐれもそのことを忘れないようにな!」
「心得た」
「やるだけやってみますか。手加減なんてとても許されそうにないですけど」
 榊、円光、鬼童は、自分の相手を正面に据えて、ジリジリと左右に広がった。円光を中央に、榊が円光の右、鬼童が左に展開する。
 対する小学生トリオも、歩調を合わして扇状に向きを変えた。
 まずは紫が頭を低く下げ、唸り声をあげながら榊に言った。
『殺すな、って言われたけど、子供だなんて思っていたら勢いで死んじゃうかもよっ?!』
 言い終えると同時に、狼姿の紫が榊めがけて猛然と突っ込んた。
「行け!」
 一瞬遅れて、琴音の鋭い掛け声がヒキガエル達に飛んだ。ヒキガエル達が、重たげな身体をゆすりながら、手近なミニチュア円光にのしかかっていく。
「すぐに絞め落としてあげるよ!」
 星夜の触手が3本、腰のあたりからゆらゆらと鬼童に指向すると、ひゅん! と空気を切り裂きながらまっすぐ伸びた。
 
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休日はありがたいですが、昼間の自宅は暑くて大変です。

2010-08-21 21:18:11 | Weblog
 お盆も過ぎたのになかなかツクツクボウシの鳴き声が聞こえないな、と思っておりましたら、夏の高校野球が終わった今日、ちょっとした用で歩いて10分ほどのコンビニまで出かけた際に通り抜けした公園で、たくさんのツクツクボウシが互いに鳴き交わしているのを聞きました。いつもはいかにもまだ練習中です、と言わぬばかりな声がちらほら聞こえてきて、いつの間にか大合唱、というパターンでしたが、今年に限ってはぶっつけ本番だったかのように初めて盛大に鳴いているのを聞くことができ、これでまた季節の歯車が一つ確実に回ったような感慨を覚えました。暑いのは一向に変わりませんし、気象庁の気象情報によると来週もまだ非常に暑い状況が続くらしいのですが、できれば少しずつでいいので確実に季節が移り変わってくれると嬉しいですね。

 恐ろしいのは季節の急変で、この夏、猛暑に見舞われたロシアでは、今度は首都モスクワで気温が10℃を割り込み、北部ではいきなり初雪も観測、猛暑に煽られた山林火災こそ沈静化してめでたしめでたしなのですが、こんなに急激な気候変動は絶対体調を崩すに違いありません。今、思い切り冷房のきいたコンビニやなんかでも、室温で20℃を下回っていることは無いでしょう。それでも私などはしばらくいると寒くてたまらなくなるのに、それがいきなり冷蔵庫並みの気温になるのですから、想像しただけで体が震えてきそうです。願わくば我が国はそんな極端なことにはなりませんように、と心から祈りたいです。

 でも、昼間はあんまりにも暑くて、パソコンを動かす気になれないですね。背面の排気口から煙突状に塩ビ管でもつないでみようか、とか、なんとかPCの排熱を戸外に放り出せるようにしたいのですが、いざ実際やろうと思ってもなかなか簡単には行かず、ずっと検討課題です。

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夢もヘチマもない与党が、夢物語を真剣に研究する機関の創設を構想されているそうです。

2010-08-20 22:38:44 | Weblog
 本当にやるのかどうか判りませんが、与党はまた面妖なものを始めようとしているようですね。
 その名も「平賀源内記念研究所」。
 海外では著名な科学者の名を冠した研究施設が多いということで、我が国にもそういった施設を作ろうという発想だそうです。財源は、宝くじの「時効当せん金」の一部に、新たに「科学宝くじ」を創設して年間10億円程度を調達する予定なのだとか。そして極め付きの研究目標は、タイムマシンなど実現不可能とされる研究や常識にとらわれない研究。
 このテーマに沿って、国内外から50人程度の「異才、奇人」を集め、自由に研究してもらい、次世代の発展につなげようという目標です。即ち、明治維新以降、輸入を基本に発展させてきた科学のあり方を転換し、それ以外の手法や日本独自のテーマについて再評価して育てるのだそうです。
 その心意気やよし、と額面だけを見れば素直に拍手できそうなのですが、果たして実現できるのか、というと実に危なっかしい気がしてなりません。ただでさえ、科学技術予算を真っ先に仕分けして傍若無人に大鉈振るった現与党が、一体どの面下げてこのようなひょっとすると10億円溝に捨てかねないような「夢」に投資しようと言うのか。まあ仕分けしたヒトと構想を提言しているヒトは別なのでそこは譲るとしても、もっと問題なのは、その夢の研究が本当に価値ある夢をもたらすものなのか、誰がどう判断して、殺到するかもしれない応募の中から珠玉の変態研究を拾い上げるのか、そんなことが可能な人材が今の我が国に存在するのかどうか、実に怪しい気がします。それに、科研費を始めとする数多のいわゆる競争型資金を応募したり資金を得たりした経験のある方なら誰でも苦労しているのが、まさに重箱の隅をつつくような内容を山のように書かされ、ヘタをすると研究するより時間と手間がかかりかねない報告書や決算書の類ですが、この事業ではそれをどうしようと考えているのか。ここで集めよう、と考えている「変人奇人」にそんな几帳面なことが可能と思えませんし、科学技術など露程も理解しておらず、報告書の厚さや重さでその内容を判断しているんじゃないか、と邪推したくなる官僚の方々に、そのことが理解させられるのかどうか。
 発想は面白いのですが、どうにも夢物語の域を出ていない気がして、それなら今日本中にゴロゴロ転がっている科学研究を丁寧に拾い上げてしっかり目利きしていけるように努力したほうがいいんじゃないか、とも思います。
 でも、何故平賀源内、なんでしょうね。夢を見るなら、もっと気宇壮大に伝説上の人物や神様とかでもよさそうな気がします。天渟中原瀛真人とか思兼神とか。それともタイムマシンやるなら思い切り分かりやすく、「ドラ○もん研究所」とかね。

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夢を見ると創造性がアップする、という可能性が示唆される実験。

2010-08-19 20:59:40 | 夢、易占
 昨夜は一昨日よりも暑く、今夜は更に暑い予感がしますが、一体いつになったらこの暑さは引いていくんでしょうね。気象庁の長期予報ではなんだか9月も暑かったりするかも? とか言うような話で、別に気象庁のせいでも無いのですが、やつあたりの一つもしたくなるような、長い長い残暑です。

 さて、寝苦しい夜を迎えることになるのでしょうが、なんとか眠って夢の世界にたどり着くことが出来たなら、いいことが起きそうなそんな話を見つけました。
 ナショナルジオグラフィック ニュースの『夢を見ると創造性が増す?』という記事です。この記事によると、ある実験で、レム睡眠を取った被験者は、そうでない人と比べ、創造性を測る単語テストの結果が良好だった、とのことです。単語テストで創造性なんてものを計測可能なのか、私個人としては結構疑問もあるのですが、テストの内容は、一見無関係な3つの単語に共通する単語を1つ答えるというもの。ようするに、『連想ゲーム』なんじゃないか、と私は感じたのですが、この結果から、レム睡眠が、一見無関係な解答に関連性を見出す能力をアップさせたと考えられる、のだそうです。それが創造性を高めているという判断の根拠なのですが、なんとなく頷けるような、何かもうひとつ物足りないような。
 とは言え、歴史的には尻尾を咥えて回るドラゴンの夢がベンゼン環の発見に結びついたように、夢が閃きやブレイクスルーに一役買った話は結構転がっているようです。夢には、過去の経験を呼び戻して再構築する役割があると考えているそうですから、その再構築作用が創造的に働けば、閃きに繋がりやすい、とも考えられます。いずれにしても、まずは夢を見られるように、夜はぐっすり眠れるようにしたいです。早く涼しくならないものでしょうかね。

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父の戦争体験談の感銘が、夕食で台無しになってないか心配でした。

2010-08-18 22:14:23 | Weblog
 今日は仕事を休んで大阪の実家に行きました。子供の夏休みの宿題で、お年寄りに戦争体験を聞いてレポートにまとめる、というお題があって、主に我が父にインタビューしに行ったのです。父の父、私の祖父は逓信省の役人で、満州における通信設備の整備や行政に携わっており、長年満州各地を渡り歩いておりましたが、父は、そんな祖父の次男として、満州で生まれて育ちました。敗戦後は、祖母や叔母を病で失い、自身も命の危険やシベリア送りの危機など相当な苦労をしながらなんとか本土に引き上げ、後に大阪に出てきて母と結婚、私と弟を産んで育てるという、結構ドラマティックな半生を過ごしてきています。戦場に立ったり、軍に入ったりするような経験こそありませんが、大きな歴史の流れに翻弄されつつも、しぶとく生き抜いてきた、自信と誇りに満ちた男です。そんな思い出話を、過去私も中学生の時に夏休みの宿題としてレポートにまとめて提出したことがありましたが、世代を超えて、またその話が受け継がれていく機会を得たということになります。

 その後、近所の大手回転すしチェーンの支店に夕食に出かけたのですが、あまりの不味さにちょっと驚いてしまいました。かつては予約しておかないと1時間以上の待ちは必須、というような人気店で、今回も当然の如く携帯で予約してから出かけたのですが、到着した途端、駐車場はガラ空きですし、店内も閑散としていて、嫌な予感がいたしました。先日、たまたま職場で話が出た時も、このチェーンの没落ぶりが話題になっていたこともあって、かなり不安を覚えつつ席に付いたのですが、はからずもその不安が的中してしまったというわけです。
 安い回転寿司に品質を求めすぎてもしょうがない、とは思いますが、それにも限度があろうというもので、特に近辺に競合するようなお店が新装オープンしたわけでもないのに客足の遠のいている様子が、如実にこのチェーンが危機的状況にあることを示しているような気がいたします。実家から行きやすい場所にあって食べ盛りを連れて行くには重宝していたのですが、少なくとも私は今後実家に帰っても、もうここに行くことは無いでしょう。何らかの経営のてこ入れ策が取られることを期待しつつ、これからは実家に帰った時の外食先について、しばし頭を悩ませることになりそうです。

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麗夢のガチャポンフィギュアの包装形態、ごく普通なんでしょうけれど、猟奇的で「らしい」姿に見えました。

2010-08-17 22:18:25 | Weblog
 久々にヤフオクで麗夢を検索してみたら、早速ガチャポンフィギュアが2件、掲載されていました。どうやら業者さんのようですが、色々な形で露出が増えていくのはいいことだと思います。ところでそのオークションの記事に、件のフィギュアの出荷形態が写真でアップされていたので見てみましたが、5種類とも、首や手、胴体がバラバラなスプラッタ状態でビニール袋に詰まっているのが目を惹きました。私はこの手の商品には疎いのでよく分かりませんが、多分麗夢に限らず、どのフィギュアもまあそんな状態が普通なのでしょう。でも、なんとなくその猟奇的風味がいかにも麗夢らしいと感じた次第です。立体物にはあんまり興味がないかっこうですが、これは一つ手に入れてみてもいいかも? とこの写真を見て思いました。

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寝不足と夏バテの相乗効果で、そろそろ体力が限界っぽいです。

2010-08-16 21:33:35 | Weblog
 一昨日は大阪老舗のビアホールで美味しいビールと唐揚げと生ハムをたらふく飲食して夜中に帰宅、昨日は家人の要請で朝6時からダシ巻き卵を焼いて、朝の涼しいうちになんとか連載小説を書き上げようと寝不足のままとにかくキーボードを叩いて、なんとなく目がさめたのでそのまま起きていました。それでも結局、夕方16時過ぎ、本を呼んでいるうちにいつの間にか眠りに落ち、19時に起きて夕食や風呂を済ませたまでは、いつもの休日でした。ところが、暑いのと遅い昼寝で一時的に睡眠欲が満足したためか、23時も回ってそろそろ寝ようと横になったのに、一向に眠くなる気配がありません。そのまま悶々と夜を過ごすうちに、いつの間にか明るくなってきて、隣のお年寄りが雨戸を開ける少々騒がしい音が聞こえたころ、ようやく涼しくなってきたおかげか、眠りに落ちることが出来ました。1時間後には目覚ましにたたき起こされたのですが……。
 まあ一日くらいの睡眠不足はどうとでもなりますし、普段なら2、3日寝不足になっても、少しずつ体力は落ちてはいきますが、なんとかやっていけるものです。ところが今は寝不足プラス夏バテ、これは想像以上にきつい。起きても厳しいなんてものではない残暑の中での仕事ですし、今日ばかりははたして一日モツか、本気で心配いたしました。まあなんとか頑張ってこうしてブログをかいているわけですが、さすがに今夜くらいはちゃんと寝ないと、明日は熱中症とか何とかで冗談抜きに倒れそうです。
 なんとか熱い夜でもそれなりに眠る事ができる方法というものはないものでしょうか?大分暑さにも慣れてきたと思っていたのですが、あと1週間ばかりは悩ましい夜を過ごすことになりそうです。

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