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提灯解説?某経済評論家の言い分

2005年09月22日 14時19分27秒 | おかしいぞ
何度も取り上げてきた雇用・能力開発機構ですけれども、そこがやっている金融事業みたいなのがあります。それは、有名な財形貯蓄・融資に関する事業です。これも政府系金融機関みたいなものであり、制度趣旨は悪くないと思いますが、官業としての権益の為に利用されるというのが問題です。


昨日偶然昼にテレビを観ていたら某番組には女性経済評論家が出ていて、家計の解説や年金解説などをしていました。この方はよくテレビに出ています。結構有名でしょう。この評論家曰く、「財形融資をもっと使いましょう」と。住宅融資で、民間金利が5年固定で2.4%というのが基準金利で出されていました。財形住宅融資は1.39%だそうです。そーですか。

ところで、どうして同じ官業なのに、住宅金融公庫と同じような住宅融資が別組織・別制度で行われるのか疑問ですね。分ける必要性がないように思います。所管省庁が違えば、真似をして「あっちもやってるから、こっちもやろう」という安易な制度としか思えませんね。融資の焦げ付きだって当然あるし、そのリスクは国民が背負うことになっています。実際、実質破綻債権が60億円とかの規模で存在するだろうと思われます。国民の払った労働保険料はこうして失われていくのだ。


現実は住宅金利が3年固定で1%以下、5年固定でも2%以下の民間金融機関も存在するけれどね。まあいい。それを除いて考えたとしても、「財形貯蓄をしましょう、財形融資を使いましょう」という宣伝をしているのかと思ったよ。昔みたいな金利が高い時代と比べて、運営が苦しくなり、組織存在意義すら怪しくなってきたと思った途端に、「財形頑張ろうキャンペーン」だそうですよ。


年金も労働保険も、同じような仕組みを幾つも作ってきたんだよ。役人どものポストを作り上げる為に。
・国民から金を集める(保険料と称して強制的に)
・積立金をひたすら積み増す
・積立金利息収入で数百億~数兆円が捻出される
・その金を貪る

大体こういうシステムになっていたんだろうよ。かつての金利が高い時代にはこれが面白いようにうまくいった。しかも、給付額は常に少なく済んでいたから剰余も多かっただろう。だが、低金利時代になって積立金利息収入は大幅に低下し、当然運営は行き詰まる。年金は分かり易いかもしれないが、労働保険は判り難かったのだろうと思う。恐らく昔はあったはずの多額の積立金は全て貪り尽くされた挙句に、逆に大幅な累積欠損金を出して、1兆3千億円もの政府出資金を消滅させた組織が、雇用・能力開発機構なのだ。


それと番組中に年金についての解説もしていたな。公務員共済と厚生年金が一元化されれば、サラリーマンが大損する、という話だった。現在と同じ制度のままで統合すれば、厚生年金に不利は存在するが、制度そのものを厚生年金と同じに変えれば国全体での損失は減らすことが出来るはずだ。しかも、到底経済評論家とは思えない説明だった。こいつは、本当に理解しているのか?と思ったぞ。彼女の説明によれば、こうだった。
厚生年金は3人で1人の年金受給者を支え、共済は2人で1人を支えている、と。だから、年金受給者に1万円の年金を支払うと言う場合には、厚生年金なら3人が3333円ずつ保険料を払うことで1万円給付でき、共済なら2人が5000円ずつ払うことで1万円給付できるんだ、と。厚生年金と共済年金が統合すれば、1人当たりの保険料負担額が約3500円で1万円を給付できるので、共済は5千円払っていたものが1500円近く負担軽減になってずるい、と。逆に厚生年金は百円以上増額になってしまう、だから損だと。一元化は良くない、という結論に持って行こうとしているのがアリアリと判ったぞ。


こんなんで、本当に経済評論家なのか?テレビで堂々とウソを並べ立てて、視聴者を騙しているようなものだぞ?それとも霞ヶ関と何かの繋がりでもあるのか?と疑いたくもなる。

公務員が厚生年金の1.5倍もの保険料を払っていると思ってるのか?そんな訳ないだろうが。同じ家族構成、同じ給与ならば、厚生年金も公務員共済もほぼ同額の保険料を払うに決まってるだろうが。本当に知らないのか?公務員だけがそんな不利な制度なわけないだろう(笑)。公務員は職域加算とか称して、数百円多く払うはずだ。せいぜい千円も違わないんじゃないか?(これは恩給制度とかの、昔からの慣例みたいなものじゃないかと思う)。だが、受け取る時には大幅に増額される。それは、国が追加費用として大量に共済に払っているからだ。国と地方公務員に合わせて毎年2兆円以上の追加費用が支払われる。保険料と事業主負担は併せても多分4兆円に届かないだろう。

つまり、厚生年金が1人3333円払っているなら、公務員共済も同じくらい払い、足りない残り1人分は国が払っていることになるのだ。国民が税金で払っているのと同じなんだぞ!しかも受け取る時には、総額で2割増しくらいになり、尚且つ受給権者は配偶者以外に子などが権利を貰えるんだぞ。給付が多すぎて、保険(共済)制度としては既に破綻同然なんだぞ。


こういう仕組みを解説せず、1人当たり5千円必要な共済と一緒になったら厚生年金が被害を受ける、とか出鱈目を言い、一元化は悪い、というお先棒を担ぐというのはどういうことなんだ?国民は既に毎年2兆円以上共済に被害を与えられている、っての。これは国が払うんだから、厚生年金だけの被害がどうのこうのじゃないんだって。テレビでウソぱっちを広めるのはいい加減にして欲しい。評論家ならそれらしく、正しい情報提供をしろよ。


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2 コメント

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もしかして (Chobi)
2005-09-22 17:01:49
TVを見ていないので分かりませんが、

もしかしてその女性経済評論家は、O.HかK.Nと違いますか?

気になります。
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名前を書くのは、ちょっと・・・ (まさくに)
2005-09-23 11:21:36
名前が正確に思い出せないですし(笑)

丸っこい方ですね。顔を見れば直ぐに分るんですけれども。
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