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ミネソタの橋落下事故と共振現象

2007年08月03日 11時32分01秒 | 社会全般
大規模な事故だったことは勿論なのですが、普通に使用されてきた高速道路の大きな橋が落ちるということに驚きました。原因はまだ判っていませんけれども、単純な強度不足とか老朽化といったことだけで、これほどの崩落に繋がるのかという疑問があります。土木関連の知識はないので、全くの素人ですけれども少し考えてみたいと思います。


1)池上遼一の漫画と共振現象

この前の国際漫画コンテスト?みたいな表彰式で、麻生親分が「こりゃ、池上遼一(の画風)に似てるな」というコメントを出していましたが、さすが麻生親分です、って話しではございません。昔、読んだ中で記憶に残っているのが、「共振現象」というものでした。『男組』か『男大空』だったと思いますけれども、対立する不良学生のグループみたいなのがあって、主人公と伴に戦っていた仲間の一人に、典型的な「太っていて、大柄で、力だけはとても強いがちょっとマヌケな男」というキャラがいました。

その太った男が、何と腕力で学校を揺らす、という描写があって、そこに共振現象の話が書かれていたように思います。記憶が定かではないのですが、まあ「押せば揺れることも有り得る」というようなことをもっともらしく書いてあったのではなかったかな、と(笑)。要するに大きな建造物とか構造物であっても固有振動数があることや、振動数が一致すれば揺れる、ということを知りました。

これは日常生活の中でも体験することができます。
車を運転中に、割と小さめの橋であっても、上下に揺れることは結構あります。橋の構造がつり橋ではなくても、揺れるものなのですね。それに、橋ではない構造物であっても揺れることは珍しくなく、アンダーパスの部分の斜面のある地点で停車していると、同じく揺れを感じることがあります。アンダーパスですから周囲は殆どが壁部分ですし、強風とかはほぼ遮蔽されているのに、上下の揺れというものが感じ取れます。これも車のサスが大変良くなったことの恩恵なのかもしれませんね(笑)。要するに、私の実感としては、橋とかそれ以外の構造物であっても、道路上で共振現象のような揺れというものがあるのだな、ということです。これが本当に共振現象なのかどうかは確かめようがないのですが、ただの先入観かもしれませんし、本当に揺れがあるのかもしれませんけれども、感覚的には「十分有り得るな」ということです。


2)失敗まんだら

以前にも取り上げたことがあります>ミス事例のデータベース

これで、早速橋の事故を探してみたところ、いくつか出ていました。

日本での事例>
JST失敗知識データベース 失敗事例 朱鷺メッセ連絡デッキ落下事故

イギリスでの事例>
JST失敗知識データベース 失敗事例 橋が開通するも、人の歩行と強風による揺れで閉鎖


こうしたデータベースはやはり役立ちますね。イギリスの例なんかだと、歩行ということで揺れが重なるものなんだな、ということが判ります。


3)共振現象と事故

ミレニアム橋と似たような例は、過去にもあるようです。

・1831年イギリスのアーウィン川にかかるつり橋で、兵士68人が行進中、橋の中央付近まで到達した頃に落下。
・1850年フランスのメーヌ川にかかるつり橋で、歩兵が行進しながら橋を渡っていたら、橋全体が落下。

これは兵隊の行進の為、歩調がピッタリとあっていることが逆に問題となってしまったのではないかと思われます。共振現象が起こってしまうと、橋に乗ってる人数や強風ということ以上に強い力がかかってしまうことは有り得るのかもしれませんね。

それから、大変有名らしいタコマ橋の落下とか、もんじゅの事故などにも関連しています。

長岡技術科学大学オープンキャンパス(2002 7 27) ~渦がおりなす不思議な現象~


ミネソタの橋が果たしてこうした現象と関連があったか、他の原因だったのかは詳細な調査をしなければ判らないでしょうけれども、単純な強度問題とか老朽化ということではなく、全く偶然の不思議な振動数の一致(ミレニアム橋でのみんなの歩調があってしまう、みたいな)ということが原因であるとすれば、不幸な事故であったとしか言いようがないかもしれません。




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