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ネット上の「風説の流布」3

2004年12月13日 12時53分58秒 | 社会全般
金融機関が被った風評被害について過去の例で検討してみます。
(手元に正確な資料がないので、概略になりますが)


1995年に豊川信金でとりつけ騒ぎがありました。ことの発端は、この信金に就職が内定していた女子高生と友人との会話でした。悪意を持って言ったわけでもなく、「あそこは危ないんだってね」という冗談まじりの会話でした。これを伝え聞いていた別人が、「そうなのか」と思っていた所に、たまたま電話を貸した人が発した「定期を解約してくれ」という言葉を聞いてしまい、この両者を併せた結果、「本当に潰れる」と思いこんで取引先に何件も電話をしました。そこから先は噂の広がるスピードが爆発的に速くなり、この騒ぎとなってしまいました。


2003年の12/25未明に「某友人の話で、佐賀銀行が明日つぶれるそうです」という内容のメールを1人の女性が友人たちに送信しました。このメールはたちまち広がり、25日中にとりつけ騒ぎとなって、何と180億円の預金が引き出されてしまいました。現代のネットやメールがどれほどの脅威となるかを示した一件と言えるでしょう。ちなみに銀行側が被疑者不明のまま告発し、この女性は逮捕されてしまいました。「悪気はなかった」ということです。それはそうですね。虚言を信じ、人助けと思ってメールしたでしょうから。そうしたら、責任を問われる当事者になっていたのです。このような刑事責任を問われる可能性がメールやHPにはあると言えます(裁判の結果は知らないし、不起訴になったかもしれませんし、その後について調べていません。なので確定ではないかも)。


このように、金融機関についての言説は、自分が悪意を持っていなくとも、結果的に「風説の流布」となり、甚大な企業被害というか風評被害をもたらす可能性があることは認識しておく必要があると言えます。もう個人で賠償できるレベルの話ではなくなってしまいますね。


ましてや、ネット社会で非常に大きな影響力と発言力をお持ちの方々は、本当に細心の注意を払わねばならないと思います。私の「寒い」ブログとは違って、ランカーの方のブログは相当多くの人々の目に触れるわけで、こんなことは既に周知されていますから私が言うことでもないんですが、やはり「正当と思える主張」を規範の中で行って頂きたいと思います。


何度も書くようですが、切込隊長氏の記述の真偽に関しては、一般読者が判断できるレベルの内容でなくなっており、私にはどちらの正当性も検証する手段がありません。客観的には司法に委ねる以外にないと思います。切込隊長氏が、法的手続きを経てもなお正面から木村氏と対決する姿勢ならば、私たち一般読者は見守る以外にないと思います。そこまで行くとネット上では解決云々という話ではないと思いますが・・・。


奇しくも時期を同じくして、弁護士の小倉先生と、ブックマーク欄に入れさせて頂いている弁護士の落合先生のブログで、意見交換がなされています。非常に興味深く読ませて頂いていたのですが、今回の事件(というのか、紛争?)とも関係していると思うのが、ネットにおける告発についてです。匿名性についての問題は木村氏も述べられていますが、ブログやその他手段を含めてネット上の告発はどのようにあるべきか、また考えて記事にしたいと思っています。


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